【管理栄養士監修】気になる「蕎麦(そば)」のカロリーや炭水化物量とは?食べる際に押さえるべきポイントを紹介
2022/01/25
この記事では「そば」のカロリーについて解説していきます。また、ダイエット中などカロリーがとくに気になるときに取り入れたい食べ方などについてもご紹介します。
なお、文中のカロリー値は文末に載せた参考データを元にしています(一部、参考データを元に独自計算をしている場合もあります)。
そばを食べると太りやすい?
そばはあっさりしていて太りにくいイメージを持つ人もいますが、反対に麺類なので太りやすいと考えている人もいます。
そのため、もしカロリーを気にしているのであれば、そばのカロリーや炭水化物量などを把握して、太りやすい食べ物かどうか把握しておくようにしましょう。また、そばを食べることでいろいろな効果も期待できるので、それらの効果について知っておきましょう。
そば1食分のカロリー
そばには、つゆをかけただけのシンプルな「かけそば」もあれば、天ぷらがトッピングされた「天ぷらそば」など、いろいろな種類があります。そばのカロリーは種類によって異なります。そのため、まずは代表的な種類のそばはどのくらいのカロリーなのか確認してみましょう。
「かけそば」のカロリー
そばは種類によってカロリーが変わります。しかし、かけそばにネギだけをトッピングしたシンプルなものであれば、そのカロリーは1杯(435g)で374kcalです。
これに対し、ネギのみがトッピングされたうどんは1杯(405g)で320kcal、2~3枚のチャーシューとシナチク、海苔とネギの定番トッピングをされた醤油ラーメンのカロリーは1杯(757.5g)で470kcalです。
具材や重量などに違いはありますが、1杯の単位で比べると、そばのカロリーはラーメンよりも低く、うどんよりも少し高いことになります。
天ぷらそばのカロリー
天ぷらそばはいろいろな天ぷらがトッピングされます。もし、定番の海老とイカの天ぷらをトッピングした場合、その天ぷらそばのカロリーは1杯(493g)で495kcalです。当然ながら、トッピングする天ぷらの数を増やすほどそのカロリーは増します。
また、天ぷらは小麦粉を使った揚げ物でもあるので、基本的に高カロリーです。そのため、トッピングの増やしすぎには注意が必要です。
とろろそばのカロリー
とろろそばには長芋や大和芋などを摺りおろされた物がトッピングされています。そのとろろそばのカロリーは1杯(495g)で448kcalです。
とろろそばはあっさりして食べやすいですが、トッピングされているのは芋類なので、かけそばと比べると少しカロリーは高めとなります。あっさりしていてもカロリーが低いとは限らないので注意しましょう。
そばの炭水化物量は?
シンプルなかけそばの炭水化物量は1杯(435g)で72.6gです。また、天ぷらそば1杯(493g)は76.32g、とろろそば1杯(495g)は88.85gとなっています。トッピングの種類によって、炭水化物量が大きく増えることになるので注意しましょう。
なお、これらの炭水化物量の大部分を占めるのはそばですが、みりんなどを加えてつくられている汁にもいくらか含まれています。かけそば1杯に使われる汁(めんつゆ)170gの炭水化物量は14.79g、塩分量は5.61gとなっています。
汁を飲み干さないようにすることで、塩分のとりすぎを避けるとともに、炭水化物の摂取量を少し抑えることができるでしょう。
そばを食べることで期待できる効果とは
そばのカロリーはとても低いわけではありません。また、種類によっては炭水化物量にも注意が必要です。
しかし、そばを食べるといろいろな効果が期待できます。その効果の中には、ダイエットに影響を与えるものもあります。そのため、そばの持つ効果にはどのようなものがあるか把握しておきましょう。
血糖値を上げにくい
糖質を含む食べ物を食べた際には血糖値が上昇します。その血糖値が急上昇すると、ホルモンの作用によって脂肪が蓄積されやすい状態となります。そのため、ダイエット中は血糖値を上げやすい食べ物を避けることが望ましいといわれています。
血糖値がどれだけ上昇しやすいかは、GI値という数値で表されます。GI値が低い食べ物ほど血糖値が上昇しにくく、脂肪が蓄積されにくい食べ物といえます。そばは、主食となる食材の中ではGI値が低いので、ダイエット中におすすめできます。
便秘解消効果が期待できる
そばには食物繊維が含まれていますが、そのうちの不溶性食物繊維が多くなっています。不溶性食物繊維は、便の量を増やして便通をスムーズにしたり、腸内の有害物質を吸着して体外に排出するなどの働きがあります。
腸内環境を整えたり便秘を解消することは、代謝のよい体づくりに重要です。そういったことからも、不足しやすい食物繊維を含むそばを食べると、ダイエット中や健康維持に役立つといえるでしょう。
美肌・アンチエイジングに役立つ
そばには食物繊維だけでなく、血管を丈夫にしてくれるルチンという成分も含まれています。また、血圧を下げたり、血流をよくする効果も期待できます。
さらに、抗酸化作用によって細胞の老化を抑えてくれるビタミンCの吸収をサポートするので、美肌づくりや老化防止などにも繋がります。このようなことから、ルチンを含むそばを食べることは、ダイエット中にも役立つといえるでしょう。
そばを食べる際のポイント
そばを食べると、いろいろな効果が期待できます。その中には、ダイエットに良い影響を与えてくれるものもあります。
しかし、そばを食べる際には、いくつか注意すべきポイントがあります。そのポイントを押さえていないと、あまり効果が得られなくなることも考えられます。そうならないためにも、そばを食べる際の注意点も事前に押さえておくようにしましょう。
汁を飲み干さない
ラーメンと同様に、そばも汁まで飲み干してしまうと糖分や塩分などを摂りすぎることになります。そのため、汁はすべて飲まないようにしましょう。
たとえば、1人分のそばの汁を半分残した場合(めんつゆ85gに相当)は、約40kcal、炭水化物量を約7g、食塩を約3g抑えることになります。だしがきいていておいしい汁ですが、むくみや高血圧につながる可能性もあるため、とくにダイエット中は気をつけるようにしましょう。
麺を工夫する
そばはGI値が低い麺類なので、ダイエットには適しています。しかし、そばにはつなぎとして小麦粉が使われている場合があります。小麦粉はGI値が高いため、使われている小麦粉の割合が大きければGI値も上がってしまう可能性があります。
そのため、なるべくそば粉の割合が多いものを選ぶとよいでしょう。小麦粉を使わずにそば粉だけでつくられる十割そばがあれば、それを選ぶようにするのがおすすめです。
また、糖質オフされた商品もあるので、取り入れてみましょう。
入れる具材に気をつける
そばの定番トッピングには、天ぷらや油揚げ、卵など、高カロリーの物もあります。そういったものをトッピングしてしまうと、カロリーは大きく増えることになります。
前述したとおり、そばを食べることで期待できる効果を十分に得るためにも、トッピングには海藻や山菜、野菜のような、食物繊維を含んだ低カロリーな物を選ぶようにしましょう。
また、食物繊維を多く含むものから食べ始めることも、血糖値の急激な上昇を抑えることに役立つので、食べる順番も意識することをおすすめします。
ビタミンCが含まれたものといっしょに食べる
そばには、ビタミンCの吸収をサポートしてくれるルチンが含まれています。ビタミンCには美肌効果や抗酸化作用などが期待できるため、そばを食べる際にはビタミンCを含む食材を一緒に食べることを意識しましょう。
ビタミンCを多く含む野菜には、ピーマンやブロッコリー、キャベツなどがあります。果物ではキウイやレモン、いちごなどに多く含まれています。そばを食べる際のおかずやデザートなどとして、これらを取り入れるのがおすすめです。
そばのカロリーや炭水化物量について知り、食べ方を工夫しよう!
そばには、ダイエットにうれしい効果がある成分がいろいろと含まれています。しかし、そばのカロリーは決して低いわけではなく、種類によっては炭水化物量も多めとなっているので、食べ方には注意が必要です。
そばのことをよく知り、効果的な食べ方を取り入れるようにしましょう。