タイプがわかれば解決策が見つかる!夏の不調レスキュー
2021/08/18
夏になるとなんとなく感じる体の不調。昔はひと言で「夏バテ」といっていたけれど、イマドキの不調は多種多様。今回は、気になる夏の不調をタイプ別に解決します!チェックリストで自分がどのタイプか確かめてみて。
<教えてくれた人>
石原新菜先生
イシハラクリニック副院長。主に漢方医学、自然療法、食事療法により、さまざまな病気の治療に当たっている。クリニックでの診察のほか、講演、テレビ、執筆など幅広く活躍。
原因はいろいろ複雑。イマドキ不調が起こるわけ
「夏バテ」といえば、暑さが原因だったのは昔のこと。イマドキの夏バテは、自律神経の乱れが主な要因だといわれています。さらに、生活スタイルの変化や、精神的な側面も加わり、症状は複雑化。食欲不振だけではなく、なんとなく調子が悪い、やる気が出ない、なども夏バテの症状の可能性があります。まずは自分の不調のタイプを知ることからスタートして、対策していきましょう。
夏バテタイプチェック
□ ついだらだらと過ごしてしまう【C】
□ すぐ落ち込んでしまう【C】
□ エアコンの設定は25℃以下が多い【B】
□ 最近、人とあまり会っていない【C】
□ 日中の屋内外の出入りが1日3回以上ある【B】
□ ほとんど冷房がきいた場所にいる【B】【C】
□ なにかとイライラしがち【C】
□ 生理痛がひどい【A】【B】
□ 頭痛や肩こり、むくみがある【B】【C】
□ おなかを下しがち【A】【B】
□ そうめんなど冷たい物ばかり食べてしまう【A】
□ 飲み物は、冷たい物ばかり【A】
□ 運動をほとんどしていない【C】
□ 夜、なかなか眠れない【A】【B】【C】
【A】が多い人 食冷えバテタイプ
猛暑のなか、冷たい物を求めるのは仕方がないことですが、度が過ぎると体の不調を招きます。体の冷えは、胃腸の機能を低下させ、胃もたれや下痢などを起こすことも。不調を感じたら温かい物を口にしたり、腹巻きをするなど、体を冷やさないようにしましょう。
【B】が多い人 冷房バテタイプ
冷房がきいた室内と猛暑の外気温との間を行き来することによって起こる不調がこのタイプ。また、一日中冷房のきいた部屋にいるのも同じ。冷えによって血行が悪くなり、内臓の働きが落ちたり、肩こりなどになることも。羽織やひざ掛けなどを用意して。
【C】が多い人 おこもりバテタイプ
昨今の事情により、家からほとんど出ずにこもることが原因の不調。運動不足による体力低下のほか、人とふれあう機会が減り、気持ちが内向きになることで息苦しさを感じることも。不規則になりがちなので、時間を感じる生活をすることから始めてみましょう。
「新習慣」で不調を解決!
夏の不調は、日々の習慣によって回復することができます。体を守るための新習慣を、タイプ別おすすめマークつきでご紹介します。
朝は日の光を浴びてスタート!【A】【B】【C】
不調を正すには、生活サイクルの改善が必要。夜にしっかりと睡眠を取れば、体は自然とプラス方向に動きます。その睡眠に必要な条件が、朝、太陽の光を浴びること。眠気を誘うホルモン「メラトニン」は、日光を浴びることで体内につくられます。外出がむずかしい場合は、窓越しでもOK。朝いちばんの太陽で、体内時計のリズムを整えましょう。
栄養補助食品を賢く利用する【A】【B】【C】
食が進まないときは、無理して食べるのではなく、栄養補助食品に頼るのも手。1日に必要な栄養素が含まれているうえに、飲料やゼリーなど口にしやすい物も多くあります。食事に賢く組み合わせてバランスをキープしましょう。
スタミナ満点よりも薬味たっぷり【A】【B】【C】
疲労回復のためにスタミナをとることも大事ですが、胃が疲れている場合、かえって逆効果になってしまうことも。例えば、疲労回復に効果的なビタミンB1を含む豚肉も、こってりした焼き肉ではなくさっぱり豚しゃぶに。薬味をたっぷりのせれば、体を温める効果があります。
水分は常温で小まめに!【A】
猛暑での水分補給は必須。とはいえ、冷たい物をいちどに大量に摂取しては体を冷やしてしまいます。水分補給は30分~1時間ごとにコップ1杯分が理想。のどの渇きを抑えることで、冷たい物のとりすぎを防げます。
夏向き入浴剤ですっきり!【A】【B】【C】
暑いときはついシャワーですませがちですが、夏でも湯ぶねにしっかりつかり体を温めることが大切です。おすすめなのが炭酸効果のある入浴剤。炭酸が入浴効果を高め、血行を促進するので、ぬるめのお湯でも体がしっかり温まります。夏向きのメントール入りなどを選べば、入浴後もすっきり。1日の疲れを効果的に取ることができます。
1時間に1回は大きい筋肉を動かそう!【C】
テレワークなどで同じ姿勢ばかりが続くと、血液の流れが悪くなります。効果的に改善するなら、体の中筋肉を動かすのがいちばん。上半身なら胸と腕、下半身ならもも。おすすめなのが、壁に向かっての腕立て。それほど負荷をかけずに、筋肉を動かすことができ、肩こりの改善にもなります。
壁立て伏せ
壁からの距離は、真っすぐ伸ばした腕の長さよりも遠くに立ち、足、腕は肩の幅に開く。壁に手をつき、息を吸いながらひじを曲げ、息を吐きながら伸ばす。
眠る前には深呼吸をする【A】【B】【C】
夜、ベッドに入ってもなかなか眠れないのは、体が眠る準備をできていないから。できればベッドに入る1時間前にはパソコンやスマホを見るのはやめて、脳を休ませるようにしましょう。さらに、あおむけになり、大きく腹式呼吸を10回してみて。ポイントは息をゆっくり長く吐くこと。副交感神経の働きが高まるため、自律神経が整い、ゆったりした気分になります。
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参照:『サンキュ!』2021年9月号「夏の不調レスキュー」より。掲載している情報は2021年7月現在のものです。監修/石原新菜(イシハラクリニック副院長) イラスト/山中玲奈 構成・文/田久晶子 編集/サンキュ!編集部