【管理栄養士が解説】朝食に1品取り入れるだけで痩せ体質に!?すぐに実践できる簡単レシピもご紹介
2022/10/27
朝食を食べた方がダイエットにはいい……とはよく聞く話ですが、なぜなのか理由をご存知でしょうか?
朝昼晩に食べることはもちろん、そのうちの朝食を正すことで、太りにくくすることもできるんだとか!
管理栄養士と食生活アドバイザーの資格を持つライターのゆかりさんに、朝食を摂るべき理由と、すぐに実践できる朝食の改善ポイントについて紹介してもらいます。
3食のうち注目すべきは、朝食!
朝は何かと慌ただしいので、食事もできるだけ簡単に済ませる人も多いのでは。でも、毎日の朝食にあるものを取り入れるだけで、その後の食事で太りにくくすることが期待できるのです。
それは「セカンドミール効果」と呼ばれ、食物繊維を多く取り入れた食事を朝食に摂ることで、次の食事である昼食(=セカンドミール)時の血糖値の上昇を抑えられることがわかっています。
血糖値が上がりにくくなることでインスリンの分泌が抑えられ、余った糖が脂肪として体に溜め込まれることを防ぐことに繋がります。
また、朝食にタンパク質を取り入れることで、筋肉量の低下を抑えたり、内臓などの体内時計をリセットして正常な新陳代謝を行ったりすることに役立つといわれています。
毎日、「食物繊維とタンパク質が含まれた質の良い朝食」を摂ることは、ダイエットを意識する人にとっては外せないポイントといえるのです!
おすすめの方法とは?
とは言え、朝は簡単に食べられるおにぎりやパンだけ、という人もいると思いますので、作り置きしておくがのおすすめです。
おすすめする作り置きの内容は、前述のとおり食物繊維とタンパク質が含まれていること。そして、簡単な材料でつくることができ、パンやごはんに合わせやすいことです。
重量に対して栄養価が高い食材には、切り干し大根、グリンピース、枝豆、かぼちゃ、ブロッコリー、ナッツなどがあり、食物繊維とタンパク質以外にも不足しやすいミネラルやビタミンを幅広く含んでいます。
これらを使った、簡単な調理でつくれる具体的なメニューと調理のポイントは、次のとおり。
・【切り干し大根とわかめのツナサラダ】
切り干し大根は洗い、水で戻したわかめと一緒に水分を絞り、ツナ、マヨネーズ、塩こしょうで和える
・【グリンピースときのこのコンソメ煮】
グリンピース、切ったきのことベーコンをバターで炒め、コンソメスープを注ぎ、塩こしょうで味を調える
・【枝豆とにんじんのナムル】
にんじんを切ってやわらかく加熱し、解凍(加熱)した枝豆、鶏がらスープの素、醤油、塩こしょう、ごま油で和える
・【かぼちゃとナッツのチーズ焼き】
フライパンに油を入れて薄切りにしたかぼちゃを広げ、焼き色が付いたら裏返し、塩こしょう、チーズをのせて溶けるまで焼き、ナッツを散らす
・【ブロッコリーのチキン炒め】
切った鶏肉に塩こしょう、酒、片栗粉をまぶし、フライパンに油を入れて両面焼き、蒸すか茹でて小分けにしたブロッコリーを加え、ポン酢や麺つゆで味を調える
紹介した調理のポイントを参考に、仕上がりの水分量や味の濃さはそれぞれ加減してみてください。また、好みの食材を加えたり、味付けを変更しても◎。
このように、少ない食材で異なる調理法・味付け・食感などに配慮していくつか作り置きを用意しておけば、忙しい朝でもおにぎりに包んだりパンにはさんで一緒に食べたりすることが可能です。
また、小さな保存容器に密閉して持ち歩き、仕事が始まる前に休憩室などでササッと口にすることができるのではないでしょうか?
そもそも朝食を食べるのがツライ、という人は……
作り置きはできても、食欲や時間がなくて朝食を食べるのすらツライ、という方もいるかもしれません。そんなときは夜の生活を見直してみましょう。
できるだけ早く寝るようにするというのはもちろん、「就寝直前の飲食を避ける」ことも非常に重要です。
食後の胃の働きは3時間ほど継続するといわれており、その状態で寝ようとすると消化活動にエネルギーが使われ、睡眠中に脳や体の疲労を回復させるためことが後回しに……さらに、睡眠中は消化活動がゆるやかになることで、消化するまでに時間がかかりやすく、翌朝に胸やけのようなものを感じることもあります。
すると、たとえ長時間寝ていたとしても、寝起きにだるさを感じたり、食欲がわかなかったりすることに繋がるのです。
また、3時間というのは平均的な胃での消化時間なので、揚げ物や脂身の多い肉などのこってりとした食事をするほど、消化により長い時間が必要になり、3時間前に食事を終えていたとしても睡眠の質が下がることも考えられます。
消化に負担がかかるのを防ぐために、夕食は「あっさりとした消化のよいものを選ぶ」、「満腹まで食べない」ようにし、「最低でも寝る3時間前までに済ませる」ようにしてみましょう。
遅くまで仕事をしていて3時間前までが難しい場合は、夕方に主食(ごはんなど)とおかずの一部を摂り、その後で軽めのおかずや汁物を取り入れることで、少しは負担を抑えられる可能性があります。
賢く食べて、太りにくく健康的な生活を!
このほかにも、カフェインを含むものや喫煙、アルコールの摂取も睡眠を妨げる要因となりますので、寝る前には避けるようにしましょう。適度な時間の質の良い眠りが得られれば、朝にすばやく目覚められ、食欲がわいてくることが期待できます。
なお、食べるときは時間をかけてゆっくりとよく味わうようにすると、少量でも満腹感が得られ、消化に使われる消費エネルギー量を増やすというメリットも得られます。
忙しい人ほど、体調管理次第で仕事や家事の効率も左右されますので、ぜひ食事の内容を見直してみてはいかがでしょうか。