韓国ドラマ『トンイ』|登場人物、キャスト&あらすじを徹底解説!
2023/03/19
好きな韓国ドラマ時代劇ランキングで必ずと言っていいほど上位に入ってくる『トンイ』。Googleユーザー調査でも91%のユーザーが高評価を付けており、2010年に放送されたドラマですが、今でも根強い人気を誇っています。
『トンイ』を手掛けた監督や登場人物、あらすじなどを紹介しています。
大人気の韓国時代劇『トンイ』とは?
『トンイ』は韓国の人気ドラマで、最下層の賤民(せんみん)の子として生まれながら、さまざまな苦難を乗り越えて朝鮮王朝19代王スクチョン(肅宗)の側室となり、21代王ヨンジョ(英祖)の母となったトンイの、波乱万丈の一代記です。
賤民というのは韓国の朝鮮王朝時代、階級制度において一般の人よりもさらに下の身分でした。そんな低い身分に生まれたトンイがどうして、どうやって王の側室にまで登りつめたのか、その激動に満ちた人生をぜひご覧ください。
2010年制作の韓国大河ドラマ
トンイは2010年に制作された、全60話にも及ぶ朝鮮王朝時代を舞台とした韓国大河ドラマです。韓国では2010年の3月から、韓国MBC放送局にて放送されていました。
日本でも韓国大河ドラマは人気が高く、トンイもまた衛星放送のKNTVや衛星劇場で放送され、その後2011年~2012年度にかけてNHK総合にて日本語吹替で放送されました。
監督は時代劇の名匠イ・ビョンフン
トンイの監督を務めるのは、時代劇の名匠イ・ビョンフンです。イ・ビョンフン監督は、日本でも大人気を博した『宮廷女官チャングムの誓い』や『イ・サン』を手掛けたことで有名でしょう。韓国歴史ドラマの大ヒット3作品「宮廷女官 チャングムの誓い」「イ・サン」「トンイ」はドラマ内で使われたオリジナル曲をオーケストラによる生演奏とスクリーン映像でオフィシャル・コンサートが開かれるほど日本でも人気の高い作品となっています。
トンイは21代王のヨンジョ(英祖)を出産するのですが、イ・サンの主人公サンことチョンジョ(正祖)はヨンジョの孫にあたります。イ・サンとの繋がりも意識すると、より面白く見れるのではないでしょうか。
なおイ・ビョンフン監督は『ホジュン~宮廷医官への道~』、『オクニョ 運命の女(ひと)』なども製作しています。
『トンイ』登場人物&キャスト
ここからは、トンイに出演している主なキャストについて、どんな役柄を演じているのかやこれまでの出演作などを紹介していきます。
トンイは韓国の朝鮮王朝時代の大河ドラマであることから、出演しているキャストは数十名にもなります。その全てを紹介していくことは難しいため、ここでは主なキャストとして8名の方を紹介しましょう。
ハン・ヒョジュ:トンイ役
最初に紹介するキャスト、ハン・ヒョジュはスクチョン(肅宗)の側室となり、ヨンジョ(英宗)の生母となった本作の主人公、トンイ役を演じています。
ハン・ヒョジュは10代の頃にノンストップ5に出演し、日本でも有名な冬のソナタで知られる四季シリーズの『春のワルツ』にもパク・ウニョン役で出演している他、韓国で国民的人気ドラマと言われた『華麗なる遺産』にて、コ・ウンソンというヒロインを演じた人気女優です。
チ・ジニ:スクチョン(肅宗)役
チ・ジニは、19代王スクチョン(肅宗)を演じました。過去には歴史ドラマ『大風水』にてイ・ソンゲ将軍役を演じ、日本でも人気を博した『宮廷女官チャングムの誓い』では、ミン・ジョンホを演じていました。そらちを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
また、チ・ジニは歴史ドラマだけでなく『60日』、『指定生存者』『ミスティ〜愛の真実〜』といった現代劇にも出演しています。元はグラフィックデザイナーとして大手企業に就職していたという、異色の経歴を持つ名優です。
イ・ソヨン:チャン・ヒビン(オクチョン)役
イ・ソヨンはスクチョン(肅宗)の側室から王妃となり、20代王キョンジョン(景宗)の母となったチャン・ヒビン(オクチョン)を演じています。
イ・ソヨンは冬のソナタに代表される四季シリーズの『春のワルツ』、『結婚しよう』にも出演していました。『天使の誘惑』ではチュ・アランを『ルビーの指輪』ではチョン・ルナという悪女と呼ばれる役を演じています。
トンイで夫役となったチ・ジニとは『春の日』で共演しており、トンイ役のハン・ヒョジュとも『春のワルツ』で共演していました。
ペ・スピン:チャ・チョンス役
ペ・スピンはトンイの幼馴染で、兄のような存在のコムゲ(剣契)の副頭、チャ・チョンス役を演じています。
ペ・スピンは『チュモン』でサヨン役、『風の絵師』では朝鮮王22代チョンジョ(正祖)役を演じるなど時代劇に出演している他、『秘密』のアン・ドフン役や、『華麗なる遺産』のパク・ジュンセ役のように、現代劇にも多数出演していました。
トンイ役のハン・ヒョジュとは『華麗なる遺産』にて共演しています。
チョン・ジニョン:ソ・ヨンギ役
トンイの父と旧知であることからトンイを見守るポドチョン(補盗庁)の従事官(チョンサグァン/隊長)を演じたのは、チョン・ジニョンです。
チョン・ジニョンは過去に『風の国』で高句麗2代王ユリ王役を演じた他、現代劇でも『華麗なる誘惑』で元国務総理のイルジュの父役や、『ブレイン』では脳神経外科教授のキム・サンチョルを演じるなど、重厚な役を演じる名優です。
初めは演出家を目指していましたが、イ・チャンドン監督に誘われ映画俳優の道を歩んでいます。
キム・ユジョン:トンイの幼少期役
キム・ユジョンは、トンイの幼少期を好演した女優です。
トンイ以外でも時代劇『太陽を抱く月』でホ・ヨヌの少女時代を演じたり、『階伯(ケベク)』でケベクを助けた流民村の少女のカイ役、日本でも放送され人気となった、『宮(クン)~Love in Palace』では、主人公チェギョンの少女時代を演じていました。
天才子役として活躍した後『雲が描いた月明り』のヒロイン、ホン・ラオン役や『コンビニのセッピョル』でも主演するなど、数多くのドラマに出演している人気女優に成長しています。
パク・ハソン:イニョン(仁顕)王妃役
スクチョン(肅宗)の継室役、一度は廃妃されたものの再び王妃として返り咲いたイニョン(仁顕)王妃役を演じたのは、パク・ハソンです。
パク・ハソンのデビュー作は『愛は奇跡が必要』のソン・ユンジュ役でした。他に『王と私』では燕山君の妃のシン氏役を演じ、『アクシデント・カップル』ではガンモの婚約者チェ・スヨン役を『京城スキャンダル』ではキーセン(妓生)のソ・ヨンナン役として出演しています。
近年では日本の大ヒットドラマ『昼顔』のリメイク版として話題となった『平日午後3時の恋人』にも出演しています。
キム・ユソク:チャン・ヒジェ
最後に紹介するキャストは、スクチョン(肅宗)の寵愛を得るチャン・ヒビン(オクチョン)の兄、チャン・ヒジェを演じていたキム・ユソクです。
他の出演作としては、階伯(ケベク)で百済の忠臣フンス、王の女では宣祖の第1王子イムヘグン(臨海君)といった時代劇に出演していました。他に、がんばれ!クムスンのノ家長男ノ・シワン役や、シンドロームにて脳外科教授ミン・ソンジュン役なども演じています。
『トンイ』のあらすじを10話ごとに分けてご紹介!
以下では、トンイのあらすじについて紹介します。ただ、トンイは全60話というかなり長編の韓国大河ドラマであるため、一挙に紹介するのは困難です。
そこでここからは、トンイ全60話のあらすじを10話ずつにまとめて簡単に紹介していきます。
コムゲの娘トンイとスクチョンとの出会い
始まりは、1681年に司憲府の長官イクホンが殺害されたことでした。
その罪を着せられたのが賎民組織コムゲ(剣契)の首長、トンイの父であるヒョウォンであり、黒幕テソクの計略にはまりトンイの父と兄が捕まってしまいます。コムゲの一員チョンスが救出しようとしますが、義禁府の追跡によってトンイの父と兄は亡くなってしまいました。
トンイは妓生ソリの協力を得て宮廷で奴婢として働き、事件の手がかりとなる宮女を探している最中、役人と身分を偽ったスクチョン(肅宗)出会います。しかしその最中に敵が現れ、2人は逃げ出しました。
トンイはようやく手がかりとなる宮女オクチョンと出会い、懇意になったものの、オクチョンの依頼で訪れた薬局の局員が殺されており、トンイは疑われてしまいます。
オクチョンに助けられますが、今度はオクチョンが王妃の薬剤に毒が混入した事件の容疑をかけられました。そこでトンイは彼女の無実の証拠を探します。
監察府の女官となりスクチョンが王と知るトンイ
トンイが見つけ出した無実の証拠によりオクチョンの無実が証明され、トンイは監察府の女官となりました。トンイの父ヒョウォンの無実を証明するため清国使節団に潜入したものの見つかり、スクチョンに助けられてトンイは彼の正体を知ります。
スクチョンはすでに王の子を宿しているオクチョンを正式に側室にすると宣旨を下し、オクチョンはヒビン(禧嬪)の称号を賜り王子を産みました。しかし、世継ぎ問題で明聖大妃と対立してしまいます。
明聖大妃の薬がおかしいということで医官が取り調べられ、イニョン(仁顕)王妃の名を口にします。トンイと仲間は王妃の無実の証拠を手に入れますが、チャン・ヒジェをはじめとした南人派によって王妃の廃妃が決定してしまうのでした。
これまで仲良くしていたチャン・ヒビン(オクチョン)とトンイですが、スクチョンがトンイに心を開いていることを知り、チャン・ヒビンはトンイを憎むようになっていき、息の根を止めるよう指示を出しました。
王妃となったオクチョンと弟ヒジェに狙われるトンイ
明聖大妃が亡くなり、イニョン王妃は無実を訴えず、廃妃を受け入れました。それにより新たな王妃となったオクチョンとその兄、チャン・ヒジェからトンイは命を狙われてしまいます。
監察官として内需司に派遣されたトンイは、不正の証拠としてオクチョンとチャン・ヒジェの策謀を知るも、刺客に襲われ重傷を負って行方不明になってしまいました。
トンイは無事でなんとかチャン・ヒジェから逃げているものの、都に戻ろうとしていたところでチャン・ヒジェに捕まってしまいます。しかし、ソ・ヨンギやチャ・チョンスらの助けでトンイは都に戻り、スクチョンに別邸に匿われます。
その頃オクチョンは自ら毒薬を飲み、前王妃の復位の可能性を断とうとし、スクチョンに潔白を主張しました。しかし、兄のチャン・ヒジェが逮捕されてしまいます。
尚宮から側室となり懐妊したトンイを狙うオクチョン
トンイはスンウン・サングン(承恩尚宮)に任じられ、さらにスクチョンから本心を告白され、側室になって懐妊します。王妃となっているオクチョンはトンイを追い落とすため過去を調べ、トンイの本籍が見つからないことに気づいてしまいました。
ある日、清国をもてなす宴会に出席したトンイは、そこに自分の味方が集められていることに気づきます。そして隙をついて、トンイの部屋にある証拠が盗まれてしまいました。
トンイは隠し持っていた証拠に細工をしておくことで、逆にオクチョンの罪を立証することに成功しました。オクチョンは王妃の位をはく奪されヒビン(禧嬪)の称号のみ許されることになり、チャン・ヒジェは流刑され、他の南人派にも処分が下ります。
トンイは正式なスグォン(淑媛)となり、王子ヨンス(永寿)を産みました。
宮廷を出てスクチョンの子クムを出産するトンイ
療養のため宮廷を出ていたトンイは賎民組織コムゲ(剣契)に襲われますが、元コムゲ首領の娘であることを打ち明け、幼馴染である現在の首領ケドラと再会します。トンイはついに、かつて自分の父や兄に冤罪を着せたのがオ・テソクだと突き止めたのでした。
しかし、すでにオクチョンとムヨルが手を組んで罠を張っていたのです。トンイが両班殺しをしたケドラを逃がそうとしたところにスクチョンが現れ、トンイはついに彼に自分がコムゲの娘であることを打ち明けたのでした。
スクチョンはトンイをかばおうとするものの、ちょうどその頃トンイの子ヨンスが亡くなってしまい、トンイは嘆き悲しむスクチョンの姿を見て宮廷を出ることを決意します。しかし宮廷を出た後、トンイは妊娠に気づき、スクチョンの子であるクムを出産するのでした。
それから6年後、クムはしっかり成長して偶然スクチョンと出会い、スクチョンとトンイは再会しました。スクチョンがトンイに宮殿に戻って欲しいと願い、焼き討ちにもあったことでトンイは再び宮殿に戻り、スギ(淑儀)へと昇格したのです。
実はその頃、オクチョンの子セジャ(世子)が世継ぎになれない病であることが判明していました。オクチョンは隠しますが、復位していたイニョン王妃が偶然そのことを知ります。しかし、イニョン王妃はそのタイミングで倒れてしまったのです。
世子とクムを王位につけるトンイ
イニョン王妃が亡くなってしまいました。オクチョンの部屋でイニョン王妃を呪っていた証拠を見つけていたトンイがオクチョンを説得し和解しようとしたものの、トンイがオクチョンと同位のビン(嬪)に昇格することを聞き、態度を硬化させてしまいます。
しかしこの時、自分の病気の話を世子が聞いていたため、そのことを父スクチョンに話してしまいました。これを聞いたオクチョンは狂乱して宮殿に火を放ち、呼び戻していた兄チャン・ヒジェと共にトンイとクムに刺客を送りますが、トンイは怪我をしながらクムを守ります。
暗殺に失敗したオクチョンとチャン・ヒジェは捕えられ、オクチョンは毒殺の刑に処されました。トンイは王妃にと望まれたもののこれを固辞し、オクチョンの子である世子とわが子クムを共に王にしたいとスクチョンに申し出ました。
スクチョンは深く悩んだものの、世子を跡継ぎにすることを決めました。新たな王妃がクムを養子にし、トンイは宮殿を出ることを決意します。宮殿を出たトンイは1年後、貧しい人たちのために働いていました。
時が経ち、クムは21代王ヨンジョ(英祖)として母の墓前に立ち、善政を敷くことを誓ったのでした。
『トンイ』はどこで見られる?
『トンイ』はU-NEXTで見られます。
トンイは人気女優だけでなく、名優がキャストされている重厚な作品です。本作の中では身分の低いトンイが多くの苦労をしながらも前向きに頑張り続け、最終的に自分の望む道を歩んでいく姿が印象的でしょう。
もっとも低い身分に生まれながら努力と運命の出会いを経て出世し、朝鮮王ヨンジョ(英祖)を守り抜いたトンイの物語は、涙なしでは見られないでしょう。宮殿にうずまく嫉妬や陰謀、それらと戦うトンイの姿は必見です。
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