つい後回しにしがちな防災備蓄。大切なのは「見直しのタイミング」

2025/09/26

地震や台風などの自然災害が多い日本。政府の地震調査研究推進本部の報告によれば、今後30年の地震発生確率は、首都直下型地震で約70%、南海トラフ沿いの大規模地震で80%程度と予想されています。

防災備蓄の重要性は理解していても、「気づけば賞味期限切れ」「買ったまま眠らせてしまった」など、後回しになりがちではないでしょうか。

そこで今回は、「誰でもできる仕組み」で暮らしをラクにする時短研究家ママのあらきあゆみが、防災備蓄を「忘れる家事」から「毎年の恒例行事」へと変えるシンプルな仕組みをご紹介します。ポイントは「見直しのタイミング」を決めてしまうことです。

サンキュ!STYLEライター。時短研究家ママとして、100均アイテムやスマートホーム、デジタル活用などで暮ら...

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備蓄が続かないのは「点検のきっかけ」がないから

非常食や飲料水を買って安心したものの、そのまま棚の奥に眠ってしまい、気づけば期限切れ。これが防災備蓄の典型的なつまずきです。

防災備蓄が続かない最大の理由は「見直しのタイミングが曖昧」だから。備えること自体は一度できても、それを維持するのは別の課題です。

日々の家事や育児、仕事に追われるなかで「定期的に点検しよう」と意識するのは難しいもの。意識に頼らず、暮らしの中に自然と組み込める仕組みが必要です。

大型セールを「備蓄見直し日」にしてしまう

楽天市場のスーパーセールは3月・6月・9月・12月に開催。Amazonなら7月と10月のプライムデー、11月のブラックフライデーなど、年に数回大きなセールがやってきます。この「セールカレンダー」を備蓄点検のきっかけにするのがおすすめです。これなら無理なく年2〜4回の備蓄サイクルが回ります。

備蓄見直しの進め方

方法はとてもシンプルです。
1.セール直前にストックをチェックする
2.足りない分をセールでまとめ買いする
3.期限切れや不要品は整理して寄付する

さらに、既存の備蓄食材は次のように分けるとスムーズです。
・期限切れ:処分する
・まだ食べられる:週末の食事に組み込む
・食べないけれど期限が残っている:フードドライブへ寄付する

最近では行政やコンビニでもフードドライブが実施されています。子どもの成長などで食べなくなった食品も、無理に食べるより寄付したほうが気持ちも軽くなり、備蓄見直しのハードルが下がりますよ。

「忘れる家事」から「恒例行事」へ

備蓄管理をセールに合わせてしまえば、特別なやる気は不要です。「どうせセールで買うから、その前に点検しておこう」という流れができれば、備蓄は「忘れる家事」から「毎年の恒例行事」に変わります。

さらに「買うものリスト」を決めておくとよりスムーズ。水・缶詰・レトルト食品・トイレットペーパーなどをリスト化しておけば、点検と買い足しが一度で完了します。家族の人数や成長に合わせて調節すれば、無理なく続けやすくなりますよ。

防災備蓄は「やったほうがいい」と分かっていても、後回しにされがち。しかし、見直しのタイミングをセールに結びつけるだけで暮らしのリズムに組み込めます。

備えることは家族を守る大切な家事。防災の点検を後回しにしてモヤっとしているなら、まずは次のセールを「点検の合図」にして、小さな仕組みから始めてみませんか。

■執筆/あらきあゆみ
時短研究家ママとして、100均アイテムやスマートホーム、デジタル活用などで暮らしを楽しく、ラクにする時短アイデアを発信。「がんばらなくても回せる」仕組みをつくって、家事・育児・介護・仕事を回す二児の母。Instagramは「@moyatto_jitan」。

 
 

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