掃除したいと思っても、「やる気が出ない」「時間がない」と先延ばしにしてしまうことはありませんか?家事や育児、仕事で忙しい毎日、まとまった時間が取れない人ほどそう感じるはず。そんな人におすすめなのが「8分の小掃除」です。8分だけでも取り組むことで、暮らしは驚くほど整っていきます。
今回は、「誰でもできる仕組み」で暮らしをラクにする時短研究家ママのあらきあゆみが、家庭で簡単にマネできる「8分だけでOKの小掃除アイデア」をご紹介します。

なぜ8分?「短すぎず、長すぎない」黄金ライン
私が、時間がない人にすすめるのは「8分ルール」。掃除のように「やったほうがいいけど後回しにしがちなこと」を8分でできる小さなタスクに分けて始める方法です。
掃除に限らず、重い腰を上げて習慣を続けるコツは「やる気に頼らず、小さく始めて、達成感を積み重ねること」。時間が長すぎれば腰が重くなり、短すぎれば手応えがない。そのちょうど間にあるのが8分でした。
実は有名な「25分作業+5分休憩」で効率よく作業を進めるポモドーロ・タイマーも試しましたが、家事や子育ての合間に25分を確保することもできませんでした。
そこで試行錯誤するうちに、8分に区切るとちょうどよく、毎日のキッチンリセットや運動も無理なく続けられるように。暮らしの中で「やりやすい黄金ライン」として定着したのが私の「8分ルール」です。
これだけでOK!「8分だけ」の小掃除
小掃除の鉄則は「全部やろうとしない」こと。作業自体が8分で完了できそうな1カ所を切り取って、ほんの一部分だけ整えるイメージで取り組みます。
例えば、
・階段だけ掃除する
・冷蔵庫のドアポケット2段だけを水拭き
・窓1枚だけを磨く
・衣類を引き出し1段だけ整理する
8分あればこれで十分です。最初は「これだけ?」と思うかもしれません。でも、まさに「チリも積もれば山となる」で、小さな達成感の積み重ねが、やがて家全体を整えてくれます。
また、もし30分あるときも「8分でできる場所を3つ」と考えて取りかかれば、全部終わらなくても「1カ所は完了した」という達成感が残ります。逆に気づけば45分やっていたというような「時間オーバー」にもなりにくい。中途半端にもなりすぎず、やりすぎにもならないのが8分の強みです。
家族と分担すれば「自分だけ大変」が消える
「8分だけの小掃除」は、範囲が小さい分、家族にもお願いしやすいのが特徴です。
「今日は冷蔵庫のポケット2段お願い!」と声をかければ、子どもやパートナーも気軽に参加できます。大掃除のように一度に大きな負担をかけるのではなく、少しずつ分担することでストレスも軽減。
掃除を家族に任せてケンカになるのは「どこをどのくらい掃除するか」といった掃除の程度やポイントが明確に共有されてないことが大きな要因の1つ。
やる度に怒られたり、後で指摘されるような掃除はお互いに不満が溜まりますが、8分でできる小掃除は、そもそもタスクが小さいので要点がズレるリスクが小さいのです。結果的に家族全員で分け合いやすく家を整える習慣が自然と身につきやすくなります。
掃除を「8分で区切る」と決めるだけで、やる気や時間のハードルが下がります。小さなタスクを重ねるうちに、気づけば家も心も整っていきます。まずは今日、8分だけの小掃除を始めてみませんか。
■執筆/あらきあゆみ
時短研究家ママとして、100均アイテムやスマートホーム、デジタル活用などで暮らしを楽しく、ラクにする時短アイデアを発信。「がんばらなくても回せる」仕組みをつくって、家事・育児・介護・仕事を回す二児の母。Instagramは「@moyatto_jitan」
編集/サンキュ!編集部