ぐるっと1周できる間取りは忙しい人の味方!暮らしが整う「間取り」のポイント
2019/07/04
「家が整うと、暮らしが整う」とはよく言われることですが、整えるために効果的な「間取り」があるとしたら、気になりませんか? 住まいを取材して20年の住宅・インテリアライターは、取材先や誌面に掲載されたお宅の「間取り」がついつい気になってしまうそう。
その中から「これなら暮らしがスムーズに回る」と太鼓判を押せる間取りを厳選、ポイントについて解説してもらいます。
暮らしの基本となる「家」について考えるきっかけとなれば嬉しいです。引っ越しや新築&リフォームの参考にしてくださいね。
玄関から、直接キッチンにもLDにも移動できる
住宅・インテリアライターの志賀朝子です。今回ご紹介するのは、鹿児島県のAyakoさん(33歳)のお宅。夫(33歳)、長女(8歳)、長男(6歳)の4人暮らしで、2016年に自宅を新築しました。Ayakoさん宅の間取りで注目してもらいたいのが、1階の玄関から直接キッチンにもリビング&ダイニングにも移動できること。玄関→キッチン→LD→玄関(もちろんその逆も!)と、ぐるっと1周できる間取りになっているのです。
たとえば両手に重いスーパーの買い物袋を持って帰宅したら……と、こちらのAyakoさん宅で想像してみてください。玄関を入って、LDを通過することなくすぐにキッチンに直行できるのがとてもラクそうですよね。ゴミ出しの準備で、各部屋のゴミ箱からゴミを回収する、というときも、ぐるっと1周できる間取りだととてもスムーズ。掃除のときも“行き止まり”がないので、スイスイ掃除機をかけられます。Ayakoさん宅の間取りなら、キッチンで作業中のときに宅配便が届いてもすぐに出られて、洗濯機から終了のピーピー音が鳴っても、すぐに駆けつけられます。
ドアをつけるか、オープンにつなげるかがポイントに
ぐるっと1周できる間取り(=回遊動線の家)は、部屋と部屋の接する部分(人が通過する部分)にドアをつけるか、オープンなままにするかが実は悩みどころ。「来客時などに目隠したい」「冷暖房効率を上げたい」という場合はドアをつけたほうが◎ですが、毎回、開け閉めのワンアクションが加わることを考慮しないといけません。気候のいい時期は開けっ放しにしておけて、いざというときは目隠しもできる、「引き戸」を採用するのもおすすめです。
回遊動線の家はストレス知らず。家事もサクサクはかどります
「家の中の移動がスムーズ」というのは、“暮らしやすい間取り”の基本中の基本。特に、家事にかかわる主要エリアのキッチンへの行き来がスムーズな間取りは、毎日ストレスを感じずに暮らせて、家事もサクサクはかどります。回遊動線の家は忙しい人の味方! マイホーム計画のある共働きや子育て中のかたは、ぜひ検討してみてくださいね。
Have a try!
□住宅のチラシを見たら、洗濯や買い物帰りの動線を想像してみる
□今の家の間取りがどうなったら家事全般がラクになるか、考えてみる
イラスト/長岡伸行
撮影/林ひろし
取材・文/志賀朝子
インテリア&住宅誌の編集部に19年在籍したのち、フリーランスのライターに。自分好みにリフォームした自宅で過ごすのが至福の時間のインドア派。趣味は自宅のインテリア&収納をあれこれ考えること、不動産のチラシチェック。家計管理や資産運用も好きで、最近ファイナンシャルプランナー資格を取得。