キッチンが使いにくい...と感じたら!片づけのプロが教える要注意ポイントと収納方法のコツ
2021/12/21
キッチンは狭い上にアイテム数が多いので、どうしてもごちゃつきが気になりますよね。調理中にあっちの扉を開けたり、こっちの扉を開けたり…。使いたいものがすぐに見つからないと、調理をするのに手間と時間がかかってしまいます。
キッチンを快適に効率的に使うには、いくつかのポイントと収納方法のコツがあります。
整理収納アドバイザーのmiokoさんに、キッチンが使いにくいと感じたときの要注意ポイントと、収納のコツを教えてもらいました。
まずは動線をチェック!ワークトライアングルを確認してみて
シンク、コンロ、冷蔵庫の中心線を結んだ三角形のことを「ワークトライアングル」と呼びます。この長さが6m以内だと、動線上は使いやすいキッチンだと言われています。
ワークトライアングル以外にも、たとえば食器棚の位置がキッチンから少し離れたダイニング付近にあったり、パントリーや食材のストック置き場が離れていることがありますよね。
キッチンを使いやすくするためには、動線を少なくすることと適材適所に収納することが最大のポイント。動線とアクション数を少なくすることで、使いやすいキッチンにすることができます。
キッチン収納の基本をチェック
キッチン収納に迷ったら、基本は「火」と「水」を軸に考えてみてください。
「火」に関するアイテムの収納はコンロ下
コンロですぐに使う鍋、フライパン、調理道具、常温調味料(油・みりん・酒・酢)などを収納します。引出し式なら立てて収納し、ワンアクションで取りやすくします。開き戸ならファイルボックスに入れたり、ラックを使用してなるべく重ねないようにするとよいでしょう。
「水」に関するアイテムの収納はシンク下
包丁、まな板、ざる、ボール、洗剤ストックなどを収納します。引出し式で深い場合は、ファイルボックスなどを使用すると立たせることができるので、細長いものは倒れずに取り出しやすいです。
開き戸なら排水管を避けて引出しやファイルボックスなどを配置します。扉の内側にフックをつけると、収納量がアップしますよ。
鍋は水を入れてから使うことが多ければ、シンク下の方がベター。その方がより効率的ですね。
要注意!シンク下に収納しない方がよいもの
シンク下は、湿気や温度が高くなりがち。食材の保管には向いていません。また、紙でできた収納用品を使用すると、湿気を吸い込んで害虫の原因になることも。
シンク下は、プラスチックやステンレス製のものを選びましょう。水洗いのできる素材が衛生的です。
食材は、湿度と温度の影響を受けないシンクとコンロの間のエリアか、食器棚の引き出しなどを利用して収納しましょう。
キッチン収納のコツ
「火」と「水」に分けたら、アイテムの使用頻度や重さを考えて配置を決めます。動線とアクション数を減らして、ムダな動きが出ないようにしましょう。
同じタイミングで使うものをいっしょに収納する
フライパンと油、まな板と包丁など、いっしょのタイミングで使うモノはいっしょに収納します。すると何度も扉や引出しを開け閉めしなくてすむので、ムダな行動をカットでき、時短にも繋がります。
ゴールデンゾーンを見逃さない
「目線から腰まで」がいちばんモノを取り出しやすい位置。よく使うアイテムはこの位置に配置し、取り出しやすくしましょう。引出しなどは使用頻度順に手前から配置し、奥にはあまり使わないものを置きます。
電子レンジやトースターなども、高すぎたり低すぎる位置だと疲れてしまいます。目線の高さに置くとスムーズですね。
吊戸棚の中は手の引っかかる収納用品を選ぶ
吊戸棚がある場合は、軽くて取っ手つきのタイプを選びます。半透明で中身の見える収納用品にすると、中身を忘れません。
落下したら危険!重いものは下へ
重い鍋やホットプレートなどを高い場所に収納すると、地震の際に落下する危険があるので、なるべく低い位置に収納します。
吊戸棚に収納したい場合は、開き戸用の耐震ラッチを取りつけ、落下に備えましょう。
キッチンは毎日使う場所だから快適に使いたいもの。「火」と「水」に沿った収納で、動線とアクション数を減らせば、調理がスムーズになり時短になるだけではなく、ムダな電気やガスなどの光熱費もカットすることができますよ。
■執筆/miokoさん...8坪の狭小住宅3階建てに住み、シンプルライフを送る整理収納アドバイザー。ルームスタイリスト・宅地建物取引士の資格も持つ。21年4月に初の著書「狭い部屋でもテレワークと暮らしを快適にする片づけ」を出版。Instagramは@simplelife_mioko
編集/サンキュ!編集部