貯めている人に共通する"がんばらないやりくり”その方法とは?
2021/11/18
読者アンケートや取材、撮影を通して、年間数千ものリアルな家計にふれているサンキュ!編集部。収入や環境にかかわらず、"いいペース"で貯蓄ができている人の共通点を探ってみると……自分にムチ打って節約に励んでいる人はほぼおらず、むしろ「気づいたら貯まっていた」という”お気楽やりくり派”が大多数でした。
手で書くほうが記憶に残りやすく、現状整理できる
もちろん、何もしていないわけではありません。でも、特別なことをして、がんばった記憶は一切なし。じつはこれこそが、いちばんのポイント!貯まる人ほど意識せず、「貯まる行動」を起こしていたことが判明。それらは、暮らしの中の習慣としてごく当たり前に行われていたのです。
そのひとつが、「よくメモをとる」こと。日々の予定や気づいたこと、買い物リストに食事記録、健康状態などなど、思い立ったら即メモ。さらに、”紙に書く”というアナログ派が主流のよう。
その理由として、「手で書くほうが記憶に残りやすい」「書いたときの気持ちもいっしょに残る」「なんとなく落ち着く」「メモするうちに考えがまとまることがある」など、書くことで生まれるメリットが多くあがりました。本来の忘れないようにするという目的だけでなく、自然と頭や心の整理ができるのが、”メモをとる”ことのもうひとつの効果のようです。メモ魔さんはこうやって、書きながら無意識に、現状を把握したり、目標を達成するためのプランを組み立てているのかもしれません。
家計管理も同じで、「今ある額」や「使える額」、「貯めたい額」などを自分の手で紙に書いてみたら、不思議と実感がわいてきたという話も。そう、貯まる人は手書きで家計記録をつけている割合がとても多いんです。ではなぜ、”書けば貯まる”のでしょう。実践している人の声を聞いてみました。
記録することで、不要な出費が自然と抑止される!
「いつ、どこで何にいくら使ったかを書いていくと、いつの間にか自分の行動パターンが見えてきます。買い物の傾向や、こんなときこんな出費をしやすいなどがわかると、不思議と”そうならないよう”動けるように。たとえば、以前は急な雨のたびコンビニで傘を買っていたけれど、今はバッグに折りたたみ傘を常備するようになったなど。いろいろな場面でむだな出費が減った分、貯蓄にまわせました」(M.Aさん、33歳)
「過去、こんな時期にこんな支払いがあったというのがわかるので、前もって準備できるようになり、家計が乱れにくくなりました。書くうちに、見通し力がついたのかもしれません」(H.Tさん、44歳)
「衝動買いしたぶんを記録すると胸が痛むからか、ほとんどしなくなりました(笑)。注意されるわけじゃないのに、むだ遣い欲が自然とセーブされます」(K・Yさん、36歳)
……と、記録するだけで不要な出費に対する抑制力がつく、身の丈に合った暮らしができる、予定が立てやすくなり、メリハリのついたお金づかいができるようになるといった声も多く聞かれました。結果、それが貯蓄という形で表れるわけです。”書けば貯まる”は、やはり本当でした。
習慣として続けるためには、とにかくラクなのがいちばん。長く続けている人ほど、最低限必要なことをサッと書き込むだけのシンプルスタイルを実践しています。市販のシンプルな家計ノートなどを活用するのも1つの手。気負わず、とにかく書いてみる―。今度こそ貯まる人になるために、まずは始めてみませんか?
編集/サンキュ!編集部