今、「手書き」の効果が再注目!家計管理ややりくりにも効果がある⁉徹底解明
2024/11/11
今、「手書き」の効果が再注目されています!デジタル技術が発達し、便利な物が増えている昨今、あえて自分の手を動かす「手書き」が見直されているそう。手書きは、家計管理ややりくりにも効果があるのか。徹底解明します!
<教えてくれた人>: メモのプロフェッショナル コクヨ 下地寛也
ワークスタイルコンサルタント。常にメモを取り、自由で豊かな働き方を実践するためのアウトプットを続けている。著...
“手書き”の効果って、何ですか?
記憶したり、次に活かしたり、「自分ごと」にするのに優れているんです。
デジタルと手書きにはそれぞれの良さがあります。例えば、膨大な情報やデータの整理なら、デジタルのほうが優れているかもしれません。一方、手書きは情報をまとめるだけでなく、見直したり、考えたり、自分だけの答えを探すのに向いています。頭の中の曖昧なイメージや出来事を手で書き、それを見て考える。これを繰り返すことで“自分で考える力”が鍛えられるのです。だから、家計と向き合いたい人は、手書きの家計簿をおすすめします。
●下地さんの手書きノート公開
【デジタル】のすごさ
・記録が整理しやすい
・検索しやすい
・コピー&ペーストができる
【手書き】のすごさ
・自由に書ける
・イメージで思い出せる
・ひと目で見られる
家計簿の書き方にも通じる手書きのコツ
●余白を3割残す
1ページに3割の余白を残すように意識して書くと、見返しやすくなります。あとから気づいたことを書き足して考えを深められるメリットも。
●“毎日”にこだわらない
毎日書く、一度に○○ページ書く、などルールを決めてしまうと、書くことが目的になりがち。負担のない方法で書くのが、習慣化のコツです。
●書いた先の目標を持つ
ダイエットをするとき、「好きな服を着る」など目標があるほうがやる気が続くように、書くのも「何のために」を明確にするのがおすすめ。
人に話したくなるかもしれない手書き小噺ほんまでっか?
●紙のノートに書くと、デジタル端末を使うより、テストの得点が2割増し!
コクヨと立命館大学が「ノートとタブレットの筆記における記憶効果の比較実験」を実施。ノートのほうが当日のテストは22%、復習テストも20%得点が高い結果に。
●自分に合う書き方と、居心地が良い部屋はリンクしている!?
シンプルで整頓された部屋が好きなら、ノートもきっちり。雑貨が多く個性的な部屋が好きなら、ノートもカラフルに。自分の好きな世界観でまとめると、書くのも楽しくなります。
あるある残念な書き方
□ ぜーんぶ書く
情報を全部書くと、ただの情報の羅列になってしまい、見返しても大切な部分がわかりません。
□ 最初から張り切る
最初は、「しっかり書こう」と張り切りがち。でも頑張り過ぎると、三日坊主になりがち。
□ 一言しか書かない
メモを省略し過ぎると、見返しても何て書いたのか理解できず、迷宮入りすることも。
<教えてくれた人>
メモのプロフェッショナル コクヨ 下地寛也さん
ワークスタイルコンサルタント。常にメモを取り、自由で豊かな働き方を実践するためのアウトプットを続けている。著書に、『考える人のメモの技術』(ダイヤモンド社)など。
いつ、何を書いているの?どう活かしているの?1000万円貯めてる人の家計簿、見~せて!
<教えてくれた人>
総貯蓄額1000万円以上
サンキュ!アンバサダー Tさん(福岡県 35歳)
夫(47歳)、長女(9歳)、二女(5歳)、三女(1歳)の5人家族。家計簿歴7年。業務委託で税理士事務所に勤務中。
◎MONEY DATA◎
夫月収(手取り) 40万円
妻月収(手取り) 5万円
夫ボーナス(年間・手取り) 60万円
夫年収(手取り) 540万円
妻年収(手取り) 60万円
月貯蓄額 21万円
年貯蓄額 252万円
総貯蓄額 1000万円以上
●支出が増えても、家計簿のおかげで「来月、来年はこうしよう」って前向きに対策できます
働き方や子育ての状況によって、自分が無理なく続けられる家計簿の書き方を模索し続け、現在のシンプルなスタイルに着地。「時期によって、家計が変動するのは当たり前。でも、家計簿を書き続けてきたおかげで、支出が増えたらすぐに気が付けるし、原因を見つけて対策を考えられるので、前向きに家計を整えることができます!」。
●今使っている家計簿は『サンキュ!』の付録!
家計簿は、「買った物&金額を全部書く」「手作りのフォーマット」「アプリ」を経て、再び『サンキュ!』の付録を使い始めました。
●ふだん、書いていること
1 月初めに、週予算「10000円」と書く
2 買い物後に「店名/金額」を書く
3 週末、集計結果を書く
4 月末、1カ月のやりくり結果を書く
【こう活かす!】
「今週は余裕があるから、ウーバーに頼ろう」と、罪悪感なくお金を使える。
週予算と、今いくらお金を使っているかが明確!残金に余裕があるときは、気兼ねなくおいしい物や楽しいことにお金を使えます。
フリースペースには、こんなことを書いてます
●去年、今年の「水道・光熱費」
4月の水道代が爆上がり。調べると、子どもたちが風呂でお湯を出して遊んでいたことが発覚。「去年と今年の請求額を並べて書いていたおかげで気づけました」。
●「ふるさと納税の返礼品」と「株主優待」で賄う物リスト
返礼品が届く時期、株主優待の内容をまとめて、「家計から出しちゃった」といううっかりを防ぎます。
●月末、書いていること
特別出費を書いて、年始に書いた予算と比べる。
【こう活かす!】
「年末、家族が体調を崩したから、来年はドリンク予算を立てよう」と対策できる。
予想外の支出があったら、来年の同じ時期に特別出費として準備。「年末、家族が体調を崩してコンビニで突発的にドリンクを買って以降、事前に薬局で買う予算を立てています」。
●家計簿、こう書いています!
冷蔵庫に貼り、卵をゆでている時間などに立って書きます。
忙しいから、家計簿は料理の合間に記入。家族も見られるので、「今週は予算残ってないから来週買おうか」という会話も生まれます。
参照:『サンキュ!』2024年11月号「貯まる家計簿の書き方、教えます!」より。掲載している情報は2024年9月現在のものです。撮影/大森忠明、林ひろし 構成・文/出下真紀 編集/サンキュ!編集部