不安のない老後を迎えるために!50代から絶対やっておくべきこと11
2022/09/04
不安のない老後を迎えるために!50代になったらしておくとよいことをご紹介。気になる年金や保険、これからの働き方や人間関係……尽きない不安も具体的に整えていけば大丈夫。明るい老後に向かってスタートしましょう。
<教えてくれた人>
・ファイナンシャル・プランナー 井戸美枝さん
社会保険労務士。生活に身近な年金問題や経済問題を、わかりやすく解説。近著に『一般論はもういいので、私の老後のお金「答え」をください! 増補改訂版』(日経BP)。
・司法書士・行政書士 山口里美さん
一般社団法人日本リレーションサポート協会代表理事。シニアライフカウンセラー。整理収納アドバイザー1級。著書に『これで安心「もしも」に備える整理ノート』(成美堂出版)など。
「ねんきん定期便」の詳細を確認する
「50歳以上は、『ねんきん定期便』に現時点での納付状況が60歳まで続くと想定し、65歳以降の年金がいくら受け取れるのかが記載されているので、年1回必ずチェックを!」(井)。
「年金の受給予測額を確認すると、65歳以降暮らしていけるのか、リアルな数字がわかります。それを元に、具体的な老後のライフプランを立てましょう」(山)。
「死亡保険」を見直しする
「子どもの成長とともに、必要になる死亡保障額は減っていきます。教育費が一段落したら、掛け捨て型の死亡保険はやめてOK。その分、老後用貯蓄に回すようにして」(井)。
何歳までどう働くかを想定しておく
「65歳以降も働く場合、どのような働き方があるのか調べておくと安心。例えば、ハローワークで適正検査を受けて、自分の能力とマッチした職種リストを確認するのもおすすめです」(井)。
「年金カレンダー」を 書く
「60歳以降、自分が受け取れるお金を一覧表に記入してみて。その合計額の90%が『ざっくり手取り額』となり、それで生活費が足りなさそうなら今からどう備えるのか、老後プランを立てるのに役立ちます」(井)。
記入例
退職金や企業年金、公的年金の受け取り予定額を年齢ごとに記入(iDeCoなどがある場合は縦列を追加)。合計額から税金や社会保険料が差し引かれるので、90%が手取り額の目安に。66歳以降も同様に記入しましょう。
玄関、廊下など通り道にある物を片づける
「加齢とともに足腰が弱ると、ちょっとした段差でもつまずいてしまいがち。大けがの原因につながるので、玄関、廊下、階段、部屋の出入り口は物を置かないように。また、上部の棚に置いている重い物も片づけておくと安心です」(山)。
食器などを今いる人数分に減らす
「子どもが独立したら持ち物の量の見直しを。来客が多い家でない限り、食器や布団などの生活用品は最少人数分に。子どもの物は本人に引き取ってもらい、元気なうちに不要な物を処分しておけば、老後の生活がラクになります」(山)。
もしもの時に頼れる自治体サービスを調べる
「将来、医療や介護の問題が降りかかったとき、自分だけで抱え込もうとするとストレスもたまって危険!住んでいる自治体の介護サポートや見守りサービスなどを調べておき、いざという時は頼って」(山)。
近所の交流会などに参加する
「万一の時助けてくれるのは、遠くに住む親族より身近なご近所さんということも。地元の広報紙をチェックし、料理教室やイベントに参加して、交流関係を築いておくのも手です」(山)。
老後も続けられる趣味を見つける
「子育てや仕事が一段落すると、気が抜けて急に老け込む人も。60歳過ぎてから新しいことを始めるのは腰が重くなるので、50代のうちから趣味や生きがいを見つけておきたいもの」(井)。
「老後も生き生き暮らしているのは、趣味やお楽しみを持っている人が多いです。おいしい物を食べ歩きするなど小さなことでいいので、長く続けられる趣味を探してみて」(山)。
残したい写真をアルバムにしておく
「写真データをスマホやパソコンに保存したまま、プリント写真を放置したままという人も多いはず。判断が鈍る年齢になる前に、残したい写真を厳選し、『イヤーブック』などにまとめておくのがおすすめ!」(山)。
体を動かすことを習慣化する
「少しでも長く働き続けるためには健康第一!早起きして近所の公園でラジオ体操をするなど、無理のない範囲で続けられる運動をルーティン化することが大事です」(井)。
「年々筋力が衰え、動けなくなると老化も加速します。足腰を鍛えることが基本なので、日頃からよく歩くことを心がけましょう」(山)。
※文章中の名前は、井戸さん=(井)、山口さん=(山)と略しています。
参照:『サンキュ!』2022年9月号「不安のない老後を迎えるために」より。掲載している情報は2022年7月現在のものです。構成・文/宮原元美 編集/サンキュ!編集部