リビングルームで電卓を使用して女性

値上げ時代に家計はどう備える?プロ3人と編集部が出した結論。

2022/10/16

15年以上にわたり『サンキュ!』お金特集の監修を務める丸山さん、新しい切り口の節約本が話題の加藤さん、小説『三千円の使いかた』が大ヒット中の原田さんをお招きして、サンキュ!家計やりくりコンテスト審査会を開催。受賞読者の最新のやりくり方法や最近の社会情勢から、変化の激しい時代でも貯めていける強い家計とは何かを考えてみました。

<特別対談>
・節約プランナー 丸山晴美さん
中1の息子と2人暮らし。よく行くスーパーは肉のハナマサと業務スーパー。オンラインコミュニティサロン「女性のための夢を叶える!お金の教室」を好評開設中。

・お笑い芸人 ザブングル加藤さん
小5、小2の男の子のパパ。二男はサッカー少年。10年以上続けている独自の節約術をまとめた『手取り20万円台からはじめる3000万円貯金術大全』(宝島社)が話題!

・作家 原田ひ香さん
夫と2人暮らし。『サンキュ!』愛読歴15年。業務スーパーマニアで食費予算は週4000円。『三千円の使いかた』(中公文庫)が、65万部突破の大ヒット中のほか、原作を手がけたドラマ「一橋桐子の犯罪日記」(土曜22時~・NHK)が絶賛放映中。

・『サンキュ!』編集長代理 奥田多紀
貯まる読者を取材して約20年。本誌お金班を代表して対談に参加。

やりくり=しんどいという時代は終わりましたね――丸山さん

22年7月某日。サンキュ!家計やりくりコンテストの審査員たちと『サンキュ!』お金班で「今の時代、一番強いのはどんな家計か?」というテーマで対談が行われました。(以下、敬称略)

奥田 コンテストの審査を終えて、皆さん、どんな感想を持たれましたか?
丸山 4~5年前とはやりくりの方法が変わったな~と、しみじみ思いました。以前はどれだけ出費を削るかに焦点が当たっていて、「頑張ってるのはスゴイけど、まねするのはしんどそうだな~」と思ったりもして。でも今は無理しない節約を実践している人が主流ですね。
原田 生活の質を下げずにやりくりしているから、つらいという感じはなくて。
奥田 わが家はここにお金をかけたい、でもこの部分は重要じゃないから出費を削ってもOKとか、出費の優先順位を決めているのがいいですよね。
加藤 僕もゲーム感覚で節約しています。居酒屋ではクーポンを使ったりして、いかにお得にお金を使うか工夫するのが楽しくて、全然つらくない。
原田 加藤さんのように貯めていても楽しく暮らしている様子が、受賞者の応募書類からも伝わってきますね。

積み立て投資で家計を強くする!

丸山 顕著なのは投資をしている応募者が増えたこと!やりくりスター賞のきょうさんをはじめ、受賞者のほとんどが貯蓄に加えて夫婦でつみたてNISAをやっているのが象徴的で、強い家計を築いています。
原田 節約する、働いて稼ぐという貯め方に投資が加わって「シン・サンキュ!」の時代がきた!という感じです。
加藤 投資といっても、株ではなく積み立て投資でリスクを抑えているのが賢いな~と。その点、若手芸人の中には「投資ってなんだか怖いですわ」と言いながらパチンコなどギャンブルはする人がいて(笑)。
丸山 そっちのほうが損する確率はずっと高いわ!とツッコみたくなる(笑)。
原田 怖いばかりではない投資もあることを知らない人はまだまだいそうですね。
丸山 ギャンブル的な投資もあるけれど、「長期・積立・分散」投資、つまり、できるだけ長いスパンで複数の投資商品をコツコツ買って運用する方法なら堅実だし、損するリスクを抑えてお金を殖やせる可能性が高いです。
加藤 僕もイデコ(iDeCo)をやってるんですよ。節約で浮いたお金は「副収入」と考えて投資に回しているんです。「複利」は投資のキーワードですが、最強家計を目指すなら絶対知っておいたほうがいい!複利がわかると投資を始めるのは早ければ早いほどいいとわかるので、今すぐやろう!という気になるはず。
丸山 今のように物価が上がっても、投資をしていれば将来的には運用益でカバーできたりもします。
原田 貯蓄に加えて投資でも貯めていると、値上げや円安の時代にも強いですね。

お金の貯め方に「投資」が加わった!――原田さん

【節約】無駄な出費を削り、浮いたお金を貯蓄する+【稼ぐ】妻もパートなどで働き、収入を増やして貯蓄UP+【投資】投資信託などを運用して積極的にお金を殖やす

複利とは?

利息の計算方法の1つ。投資の場合、利益を元本にプラスして再投資することで、元本だけでなく運用益からも運用益が生まれ、資産が増える効果が高い。複利の効果は運用期間が長ければ長いほど大きい!

貯めてる人は健康志向

奥田 最近、将来のことを考えて健康に投資する読者が増えているんです。去年「貯めるには収入より努力より体調だ!」という特集をやったときは、歯と目のメンテナンスをきちんとしている人はしっかり貯めていました。
原田 投資本が話題の厚切りジェイソンさんと対談したとき、ご自宅から現場まで1時間以上歩いていらしてびっくりしたんです。株主優待名人の桐谷さんも自転車で移動されていますし、加藤さんもウォーキングしていますよね。
加藤 60~90分程度で行ける場所なら、基本歩いて行きますね。
丸山 すごいな~。貯めてる人は皆健康に気をつけていますね。歩くと体調が整って交通費も節約できますし、足腰が鍛えられて筋肉貯金になりますし。
加藤 自分で言うのも何ですが、ウォーキングのおかげでスタイルは完璧です!
奥田 (笑)。私も加藤さんを見習って今日は歩いて帰ります!!
原田 そういえばお金の資格を持っている受賞者も多かったですね。
丸山 そうですね!FP3級を取得した金賞のKAYAさんをはじめ、お金としっかり向き合う人が増えているなあと感心しました。
奥田 資格だけじゃなく、リベ大(リベラルアーツ大学。お金の知識などを紹介する人気ブログ)や厚切りジェイソンさんの投資本を夫婦で読んで勉強している応募者もいました。原田さんの小説『三千円の使いかた』でも、主婦のやりくりテクや積み立て投資のことが取り上げられていますね。
原田 読者には主婦の方が多いのですが、「小説を読んでイデコやNISAをやってみようと思いました」という声がたくさん届いてうれしかったです。加藤小説から刺激をもらって意識を高めるのも立派なお金の勉強ですよね。

お金持ちは歩いている!!僕も歩いてます!――加藤さん

お金の勉強をする人増えてますね――丸山さん

FIRE(ファイア)とは?

FIREとは「Financial Independence, RetireEarly」の頭文字をとった言葉で、直訳すると「経済的自立と早期リタイア」という意味。若いうちにある程度の資産を貯めて資産運用し、運用益で生活できるめどが立った(=経済的自立)ら、早期リタイアして悠々自適な生活をすること。節約と貯蓄を続ければ一般家庭でも実現でき、目指す人が増加中。ファットFIRE、リーンFIRE、サイドFIRE、など数タイプある。

お金のピンチは家計を鍛える好機

奥田 最近、貯めている読者の間で「FIRE(ファイア)」が話題なんです。銀賞のまさむねさん、銅賞のみさむーさんもサイドFIREを目指していて。
丸山 ある程度の資産を持ちつつ、好きな仕事で無理せず稼いで暮らすタイプのFIREですね。目標があるからブレずにやりくりを続けられるのは貯まる人の共通点です。
奥田 その一方で老後を心配する読者も多く、最近は光熱費の上昇や食材などの物価高が追い打ちをかけて不安要素が増えている状況です。そんななか不安を軽くするにはどうしたらいいでしょうか。
原田 今の暮らしだけでなく未来にも目を向けるといいのかもしれません。ライフプランを書いたりして何にいくら必要かをはっきりさせると、具体策を考えることに意識が向くと思うんです。そうやって将来を見通せたら不安が減るんじゃないかな。
加藤 無理なくできる節約を身につけたら、少しだけ頑張って投資を勉強してみてほしいです。イデコなどで分散投資をすれば、あとはほったらかしでOKですから。節税にもなるし、お金が殖える可能性が高まって将来的にもお得です!
丸山 収入減や物価高などバッドニュースに見舞われたときこそ家計を見直すチャンスだと、『サンキュ!』は伝え続けてきましたね。お金の使い方や殖やし方、働き方を見直して家計を立て直せば怖くない。ピンチはチャンスにもなるから頑張りましょう!
原田 私は小麦が値上がりするのを受けて、ふるさと納税で国産の小麦粉をもらい、ポイントで手に入れたホームベーカリーでパンを焼いています。国産小麦はおいしいのでおすすめですよ。
奥田 そんなふうに、ふるさと納税やポイ活などいろんなものを活用して、値上げ時代にも臨機応変に対応して、最強家計を築いていきたいですね。本日はありがとうございました!

未来に目を向けると不安は減ると思います――原田さん

今「最強」なのはこんな家計だ!

1 生活レベルを下げない
お金を使う優先順位を決めて続けるのがつらく頑張りすぎる節約はやめて、お金をかけるもの・かけないものを取捨選択。重要じゃない出費から削るから生活レベルを落とさずにすみ、つらさを感じずにやりくりできる!

2 ブレずに頑張れる貯める目的があるから
「つつましくても安心して暮らせる老後資金をつくる」「たくさん働かなくても好きなことで食べていけるお金を貯める」など、夢や目的があるから目先の物欲に振り回されずやりくりを続けられる!

3 将来に備えるお金に働いてもらい
「値上げや円安は今後も続く傾向。貯蓄だけでは資産価値が目減りします」と丸山さん。貯めたお金をそのままにせず一部を資産運用に回せばお金が殖える確率がUP。お金に働いてもらい将来の資金に!

参照:『サンキュ!』2022年11月号「今一番貯まる!『最強家計』大集合」より。掲載している情報は2022年9月現在のものです。撮影/林ひろし 取材・文/神坐陽子 編集/サンキュ!編集部

 
 

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