もしものときにいくら必要?この保険料ってムダですか?悩む前に知っておきたい「国からもらえるお金」の結構な金額
2022/10/29
もし家族になにかあったら、そんな不安に備える死亡保険についてお金のプロがアドバイス。知ると知らないでは大きく違う選び方のポイントや、保障はどの程度までつければいいの?気になる疑問にもお答えします。
<教えてくれた人>
経済評論家 佐藤治彦さん
元銀行員。ジャーナリスト、テレビやラジオのコメンテーターなど、多方面で活躍。普通の人がムリなくできる貯蓄や投資法をアドバイス。近著に『安心・安全・確実な投資の教科書』(扶桑社)。
生活者の目線で保険を語る!死亡保険選び方のポイント
1 貯蓄を最優先し、ムリなく払える保険料を見極める
保険料を抑えるには、掛け捨てタイプがベスト。毎月しっかり貯蓄をしたうえで、月の家計から保険料をいくら払えるか計算し、その保険料の範囲で入れる保険を選ぶこと。
2 公的保障の遺族年金が数千万円あることを踏まえ、保障額を決める
遺族年金は額が少ない自営業者の場合でも、妻と子ども1人で年約100万円が、子どもが18歳になるまで支給されます。子どもの誕生時点の遺族年金は約1800万円と見積もれるので、これを踏まえて夫の保障額の検討を。
3 「万一があった場合」「なかった場合」を考え、保障を欲張らない
掛け捨て保険は払った保険料が戻らないことを意識。万一があった場合も、持ち家で団体信用生命保険に加入していれば、その後の住宅ローン返済は不要に。賃貸の場合も実家に戻って再出発するなど生活を見直せば、それほど多額の夫の死亡保障は不要なことも。
おすすめ保険
【定期保険】タバコを吸わない健康体の人は大幅割引に!
●メットライフ生命スーパー割引定期保険
喫煙の有無や血圧、体格など健康状態によって保険料率を設定。年齢やプランによっては、非喫煙優良体は標準体に比べて最大54%も保険料が安くなるのが魅力。健康に自信のある人は検討を。
【定期保険】健康診断書の提出が不要で手続きがラク!
●ライフネット生命定期死亡保険かぞくへの保険
オンライン専用の保険で割安な保険料を実現し、保険期間や保険金額も細かく選べる。原則、健康診断書の提出が不要(保険期間や金額によっては必要)なので、手続きが簡単なのもうれしい。
【共済】掛け金が手頃なうえ、毎年、割戻金がある!
●都道府県民共済総合保障2型
死亡保障と医療保障がセットになっていて、月の掛け金が2000円と割安。年間の決算をして余剰金が出た場合に加入者に割戻金があるのもメリット。貯蓄優先で最低限の保障を確保したい人に。
保険用語をCHECK!
●遺族年金
遺族基礎年金は国民年金の加入者が亡くなったとき、遺族(子どものいる配偶者または子ども)に支給されるお金。ただし、子どもがいない場合は支払われない。子どもが18歳に達した年度末の3月末日まで支払われ、18歳以下の子どもの数に応じて金額は変わる。さらに厚生年金加入者の場合は、遺族厚生年金も支給される。
子ども1人の場合:年100万1600円
子ども2人の場合:年122万5400円
子ども3人の場合:年130万円
※この特集の情報は22年8月現在のものです。情報は変わることがあります。
参照:『サンキュ!』2022年11月号「お金のプロがすすめる死亡保険&医療保険」より。掲載している情報は2022年9月現在のものです。構成・文/鹿島由紀子 編集/サンキュ!編集部