届け出だけでもらえるお金がある! 意外と知らない「子育て」「住まい」のお金ガイド
2023/03/04
届け出だけでもらえるお金があるんです!当てはまるものがあればチェックしてみて。国や自治体の助成金・支援金制度は値上げラッシュの今こそ活用するのが◎。子育てや住まいに関するお金の最新情報をご紹介。
<教えてくれた人>
ファイナンシャル・プランナー 社会保険労務士 井戸美枝さん
テレビやラジオ、雑誌、Webなど、各メディアでお金や経済の情報を発信。著書に『「届け出」だけでもらえるお金・戻ってくるお金』(宝島社)など。
コロナ禍以降の育児を援助 子ども1人あたり10万円相当
【子育て世帯への臨時特別給付】
養育者の年収960万円以上※の世帯を除いた児童が対象。基本は22年内に先行給付金(5万円)を支給。その後、順次追加給付金(5万円)もしくは5万円相当のクーポンを支給(自治体によって異なる)。
●対象:03年4月2日~22年3月31日までに生まれた児童。養育者の年収960万円以上(※扶養児童2人と年収103万円以下の配偶者の場合の目安)の世帯は除く。
出産費用の負担を軽減 子ども1人あたり42万円→50万円に増額(見込み)
【出産育児一時金】
社会保険や国民健康保険の被保険者(または配偶者)が出産したときに支払われる「出産育児一時金」。年々増加傾向にある出産費用をカバーするため、現状の42万円から50万円に増額される見込み。23年4月からの実施予定なので対象者は要チェック!
●対象:社会保険の被保険者または家族(被扶養者)が、妊娠4カ月(85日)以上で出産をした場合
育児グッズの購入費用に 子ども1人あたり10万円分
【出産・子育て応援ギフト(出産準備クーポン)】
23年1月以降に子どもを出産した世帯に対して、クーポン(または現金)を支給する新制度。妊娠届と出産届を提出したとき、それぞれ5万円ずつ給付されます。経過措置を含め、22年4~12月に生まれた子どもにも5万円分を支給。
●対象:23年1月以降に出産した世帯(22年4月1日~12月31日の出産は5万円分の支給)
高額な治療費をサポート 1回30万円
(妻が40歳未満は通算6回まで、40~43歳未満は通算3回まで)
【不妊治療の助成金】
高額な不妊治療(体外受精および顕微授精)に対して、費用の一部を助成。給付金は、原則1回につき30万円(通算回数制限あり)、男性不妊治療の場合は30万円が上限。一部の事実婚夫婦も対象に。
●対象:特定不妊治療以外の治療法によっては妊娠の見込みがないか、または極めて少ないと医師に診断された夫婦(治療期間初日で妻年齢が43歳未満)。
出産手当金
支給額:標準報酬日額×2/3×産休日数分
支給されるのは、出産日以前の42日間(双子以上の場合98日間)から出産した翌日以後の56日目までの範囲で、会社を休んだ期間が対象です。
育児休業給付金
支給額:育児休業開始日から180日目までは賃金日額の67%、181日目以降は賃金日額の50%
雇用保険の被保険者で、子どもが生まれて1歳までの間に育児休業を取得する人が対象。支給期間は、子どもが1歳になる誕生日の前日まで。
省エネ性能の家を建てたら 1戸あたり100万円
【こどもエコすまい支援事業】
子育て・若者夫婦世帯が高い省エネ性能(ZEH)の新築住宅を取得した場合100万円、既存住宅を購入し、省エネに改修した場合は上限額60万円(持ち家の改修は上限額45万円)の補助金を支給。申請期限は23年12月31日まで。
●対象:18歳未満の子どもがいる世帯または夫婦のいずれかが39歳以下の世帯で、新築のZEH住宅(延べ面積50平米以上)を購入、または既存住宅を省エネに改修した場合。
高断熱の窓に替えたら 1戸あたり上限額200万円
【住宅の断熱性向上のための先進的設備導入促進事業】
全世帯が対象で、一定の断熱性能以上の窓に改修した場合の費用を補助。窓のグレードや枚数によって金額は異なりますが、1戸あたり最大200万円まで支給されます。申請期限は23年12月31日まで。
●対象:戸建て住宅および集合住宅の窓を高断熱窓にリフォームした場合
高効率の給湯器を導入したら 「エコキュート」の場合1台あたり5万円
【高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金】
省エネ効果の高い給湯器に替えると、補助金がもらえます。「エコキュート」などのヒートポンプ給湯器、ハイブリッド給湯器の場合は1台につき5万円、家庭用燃料電池の場合は1台につき15万円が上限。
●対象:高効率給湯器(「エコキュート」やハイブリッド給湯器など)を導入した場合
住まいに樹木を植栽したら 造成費用設置1mにつき5000円など
(上限額あり。自治体によって異なる)
【生垣緑化助成金】
住まいの敷地内で生垣やシンボルツリーなどを植栽する場合の費用を支援。自治体によって、助成金の名称や受給条件はさまざまで、事前に申請が必要になるので、着手する前に住んでいる自治体で確認を。
親の家の近くに引っ越したら 近居の場合40万円など 同居の場合60万円など
(自治体によって異なる)
【親元近居・同居支援補助金】
親の家に同居、または近居するために転入する子世帯に対して、新築の住居取得や、住宅の増改築費用の一部を補助する制度。自治体によって名称、補助金額が異なるので、親世帯の自治体の情報をチェック!
※掲載している情報は、22年12月23日現在のものです。
※それぞれの給付金・支援金制度の名称、給付条件などは、自治体によって異なる場合があります。詳細は国や自治体のHP、広報紙などでご確認ください。
参照:『サンキュ!』2023年3月号「届け出だけでもらえるお金」より。掲載している情報は2023年1月現在のものです。構成・文/宮原元美 編集/サンキュ!編集部