今どきの進学にかかるお金事情
2020/03/28
今や、子どもの大学進学は当たり前の時代。大学進学用の貯蓄を備えている家庭でも、実はそれだけでは安心できないって知ってましたか? 中学・高校の進学や受験、塾代など、想定以上の出費があるのです。お金のプロと、中・高校生を持つ『サンキュ!』読者のママたちの体験談から、今後の備え方を学びましょう。
大学資金の貯蓄は、なる早でスタートを!
「大学資金は、高3の秋までに1人につき500万円は貯めておきたいですね」というファイナンシャル・プランナーの畠中雅子さん。ベストな貯め方は、学資保険と定期預金などを組み合わせる方法だそう。
「学資保険は、満期まで取りくずしにくいので着実に貯められるのが利点ですが、今はどの商品も返戻率が低めなので満期金は200万円程度に抑え、残りは定期預金や積み立て投信などで貯めるのがおすすめです。児童手当を0歳からすべて積み立てると約200万円貯められるので、これも資金の一部として活用しましょう」
予定外の進学で家計がピンチになることも!
「長女が第一希望の公立高校の受験後で、予想外の低い点数だったので、もし私立高校に行くことになったら、私がパートを掛け持ちしないとヤバイと焦りが! 結局公立に合格したのですが、それまでほとんど貯蓄をしていなかったことを猛反省」(『サンキュ!』読者・白井歩美さん〈仮名〉)
「長男が小6の春に中学受験したいと言い出し、その結果、私立の中高一貫校に入学。想定外に、入学金や教材費、定期代などで42万円ほどかかり、払い済みにしていた保険を解約して何とか乗り切りました」(『サンキュ!』読者稲葉彩子さん〈仮名〉)
進学予定に合わせて早めに対策を!
こちらのママたちは、早めの準備で慌てずに済みました!
「長男が中1のころから希望していた私立高校に、今年の春入学。事前に高校のホームページで入学金や学費を調べて、1年半前から積み立てを始め、入学金を準備。これからの学費は、私の仕事時間を増やしてあてる予定です」(サンキュ!トップブロガーYoshiさん)
「子どもは2人とも、大学資金として17歳満期の学資保険に加入。受験や塾代などもこれからさらにかかるので、今年から自分の仕事を増やし、月6万円ずつ子ども用の貯蓄に上乗せしています」(『サンキュ!』読者mikeaさん〈仮名〉)
塾代や受験料もばかにならない!
中学校、高校(各3年間合計)でかかる塾代は、公立中学で60万円、私立中学で26万円、公立高校で32万円、私立中学で52万円かかるという調査結果※が。特に受験直前には、追加講習や模試などで湯水のようにお金が出ていく一方……。
「さらに、現在は私立大学の入試回数が増えている分、たくさん受ける傾向にあり、受験料がかさむ結果に。私立メインで考えている場合は、受験料だけで30~50万円は準備しておく必要があります。あらかじめ進学、受験プランを立てて備えていくことが大切です」(畠中さん)
※文部科学省「平成28年度子供の学習費調査」より抜粋。金額は1万円未満を四捨五入。
大学受験以外にも、中学、高校でも続々と支出は増えるもの。まずは現状を知って、事前の心備えをしておくだけでも、家計への影響は違ってきます。わが家の家計に合わせて、しっかり準備しておきたいものですね。
参照:『サンキュ!』4月号「子どもにこれからかかるお金 先輩ママたちのリアル体験談」より一部抜粋。掲載している情報は18年3月現在のものです。
構成/宮原元美 取材・文/秋山由紀