横山光昭さん直伝!貯めてる1000人からわかった 絶対貯まる「家計の黄金比率」とは?
2020/04/07
予算を見直したくても、わが家の〝適正〞がわからない……。そこで参考にしたいのが、1000人の優秀家計に基づく「横山式・家計の黄金比率」です。貯蓄が続く予算のつくり方を、家計再生コンサルタント横山光昭さんにうかがいました!
教えてくれた人…横山光昭さん
家計再生コンサルタント。『ずっと手取り20万円台でも毎月貯金していける一家の家計の「支出割合」』(ダイヤモンド社)など、家計改善のための著書多数!
貯めてる1000人を分析してわかった「貯まる家計の黄金比率」を発表!
貯蓄が続く家計の予算配分を研究し、黄金ルールを導き出した横山先生。「食費などの費目が収入に対し何%までが適正か知れば、変動があっても使いすぎを防げ、家計が大きくくずれません」。条件は違っても、収入が同じなら使える枠は同じ。わが家の適性ラインを早速確認!
黄金比率はコレ!
黄金比率に今の収入を当てはめて計算すると、「黄金家計」が完成!
*黄金比率は、夫婦共働き(妻パート)、小学生と未就学児の4人家族を想定し算出。保育園・幼稚園代や車費などがある場合はその他費、交際費、娯楽費、嗜好品費などで調整を。
月収30万円の家庭を黄金比率に当てはめた「黄金家計」
月収30万円の家庭を黄金家計の比率に当てはめると、上記のような割合に。あくまで目安なので、次に紹介する「黄金家計で大切な3つのこと」「貯まる費目のアドバイス」を意識しながら、予算の見直しの参考にしてくださいね。
「黄金家計」で大切な3つのこと
「黄金家計」を作る際に以下の3つを意識してくださいね!
①基本を知ること
今の収入で何にいくら使えるのか、基準となる予算を知らないと、自分が何に使いすぎているのか、また、どこまでかけていいのかわかりません。「基本あっての個性と心得て!」
②金額のオーバーは悪いことじゃない
かけるべきところはかけてよし。「ただし、使えるお金の範囲は変わらないので、ほかで削る、少しでも減らす道を探すなど、常に全体のバランスを見て、調整する視野を持とう」
③「当てはめる」のが目的じゃない
「黄金比率」はあくまで目安で、調整できる「枠」を知ることが目的。「ここをできるだけめざしつつ、自分が無理せず貯蓄が続けられるベスト配分はどこかを探って」
費目別、黄金家計に近づくアドバイス
子どもの成長による変化や、ピンチ時の調整方法をアドバイス! 月収30万円の家庭を例に、各費目の上限ラインもお教えします。
住居費:住宅購入も考え抑えめが吉。最大33%まで
住居費が高いと幼稚園代がかかる時期は苦しく、小学校の貯めどきも存分に貯蓄に回せません。「賃貸でもローンでも、できるだけ25%以下、高くても33%(9.9万円)まで抑えるのが健全!」
貯食費・日用品費:今後増え続けると思いましょう。7万円以上は注意
食費・日用品費は、子どもの成長とともに上げてOK。「ただし、食費はマックスでも23%(6.9万円)、日用品費は5%(1.5万円)が限度。増えた分は外食を減らすなどして調整しましょう」
通信費:子どもの携帯電話代が増えたら、娯楽費で調整可能
子どもが中学生になると、大半が携帯電話を持ち通信費は増加。「ただ、子どもも忙しくなり娯楽費は減らせます。格安スマホなど節約方法はあるので、通信費はネットも含め7%(2.1万円)までに」
小遣い:予算が苦しかったらプチ稼ぎで補てんしても
小遣いは息抜き予算として必須。「ほかの出費が増え、やむを得ず減らす場合は、プチ稼ぎなどを賢く使い、潤いを確保して。なお、余裕があるときも15%(4.5万円)までに設定し、油断に注意」
教育費:受験期には激増の恐れ。高くても2万円が目安
教育費のかけすぎは要注意。「教育費は習い事を含め、きょうだい全体で7%(2.1万円)までが目安。受験期には塾代などに数十万円かかるので、貯められるときに1円でも多く貯めておくのが鉄則!」
水道・光熱費:家族構成で大きな増減はなし。2.7万円以下にしたい
「子ども人数の増加や家のサイズなどで多少変わりますが、最大でも9%(2.7万円)以下に抑えて」。電気の契約アンペアを下げる、お風呂は続けて入るなどで効果が出るので、できる努力を!
横山さんによると、貯蓄の残りが生活費と考えている人って意外といないそう。収入から必要分を引いた残りを貯蓄にせず、まずは貯蓄分を確保して自分の黄金比率をつくりましょう!
参照:『サンキュ!』4月号「家計にはびこる"貯まらない原因"を一掃して、新生活を迎えよう!「家計リセット」で貯まる人に変わる!」より一部抜粋。掲載している情報は18年3月現在のものです。
撮影/臼田洋一郎