スマートフォンを操作する主婦

本当にお得なのはどこ?増えるスマホの「格安」な選択肢、自分に合ったものを見つけるポイントは?

2021/03/26

春は家計の固定費を見直すのに最適な時期。なかでも続々と安い新プランが発表されている携帯電話の契約は、今が見直すベストタイミングです。そこで、節約アドバイザーの丸山晴美さんに、各新プランのポイントと選び方を聞きました。

なお、今回ご紹介する情報はすべて2021年3月時点の取材情報を元にしています。

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て...

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みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。

お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。でも経済に関するお金の情報は、ちょっとむずかしいですよね。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。

今回のテーマは「スマホの新料金プランの選び方」!

大手キャリアの格安新プラン、価格は横並びだがそれぞれ特徴あり

携帯キャリア大手3社の格安新プランが、2021年3月からスタートします。まずは各プランの主な特徴を確認しましょう。

ドコモ「ahamo(アハモ)」

月額2,700円(税抜)で20ギガ+5分かけ放題というワンプライス。さらに9月からは、同社発行のクレジットカード「dカード」ユーザーに対して、月間データ容量1ギガを追加などの特典も付与する予定。

auの「povo(ポヴォ)」

月額2,480円(税抜)で20ギガ。通話オプションで、5分かけ放題が月500円(税抜)。これ以外にもオプション機能を追加・取り外しできるのが特徴で、200円(税抜)で24時間データが使い放題は、他の2キャリアにはないサービス。

ソフトバンク「LINEMO(ラインモ)」

月額2,480円(税抜)で20ギガ。最大の特徴は、LINEアプリでの音声通話やビデオ通話の容量はカウントされない点で、契約やサポートにもWebだけでなく、LINEアプリを活用できる。


◇◇◇◇

これらは通信料金が安くなっているにもかかわらず、大手キャリアの回線を使えるので、通信状態や速度が安定しているのが魅力です。ただし、窓口での申し込みや問い合わせはできず、申し込みはネットのみ。回線を使うために必要なSIMカードは郵送で送られてきます。

キャリアメールも現時点では引き継ぐことができないので、Gメールなどフリーメールのアドレスを設定・利用する必要があります。

格安の料金プランでありながら、窓口利用も可能な楽天モバイル

「第4のキャリア」と言われている楽天モバイルも、2021年1月に新プラン「Rakuten UN-LIMIT Ⅵ(ラクテン アンリミット シックス)」を発表しました。

料金は、月間データ利用量1ギガ以下の場合、なんと0円。3〜20ギガは1,980円(税抜)、20ギガ以上は無制限で2,980円(税抜)。音声通話は、楽天モバイルのコミュニケーションアプリ「Rakuten Link(ラクテンリンク)」を使用した場合、国内通話が無料です。

上の大手3キャリアの格安新プランよりお得感があり、窓口での申し込みなどができるのも特徴。ただし、まだ楽天回線がないエリアもあり、楽天回線とパートナー回線が切り替わるゆえの不安定さを気にする人もいます。

また、大きな話題となっていた「新規契約から1年間は料金無料」キャンペーンは、2021年4月7日に終了予定です。

安さならやっぱり格安スマホ!なかでもIIJmioは業界でも話題に

これらキャリアに対抗する形で、格安スマホ業界からも続々と新料金プランが登場しています。

日本通信やmineo(マイネオ)は、大手キャリアと同じ20ギガでも1,980円(税抜)という、格安スマホならではのプランを発表。そんななかでもとくに注目を集めているのが、格安スマホ最大手のIIJmio(アイアイジェイ・ミオ)の新プランです。

「業界最安クラス」を謳うIIJの「ギガプラン」は2ギガから20ギガまで、容量別に5段階あり、音声通話ができるタイプで2ギガ780円(税抜)、20ギガでも1880円(税抜)。格安スマホの中でも特に安いで料金設定で、大手3キャリアと比べると20ギガの場合で600円以上も安くなります。

ギガ数や電話、価格など、生活スタイルやスマホの使い方に合わせて選んで

今後、さらに有利な料金プランが出てくる可能性も考えられますので、乗り換えは急がず、各社の料金プランが出揃う4月〜5月くらいでも良いでしょう。

どのプランに乗り換えるかは、自分の生活スタイルやスマホの使い方に合わせて選ぶのがポイントです。

大手3キャリアの新プランはいずれも20ギガ上限の1プランですが、動画をほとんど見ない人なら、月5ギガ以下でも足りる場合が少なくありません。そういう人は小容量タイプがあるプランの方がお得です。

電話は、5分以上話すことが多いかで判断するとよいでしょう。5分以上の会話が多いなら、かけ放題プランがあるものがおすすめ。通話を含めてLINEのヘビーユーザーなら、LINEアプリでの音声通話やビデオ通話の容量がカウントされないソフトバンク「LINEMO(ラインモ)」という手もありでしょう。

また、「仕事でもよく使うから、つながりやすさなど通信の安定感が必須」という人は、大手3キャリアの格安新プランが安心。逆に、とにかく通信料を安くしたい場合は、格安スマホがベストと言えそうです。

ただし、大手キャリアの格安新プランや格安スマホは、窓口での申し込みや問い合わせができません。何かトラブルがあった場合は、自分で調べて対応するのが基本です。それが不安な場合は、人による窓口対応ありという点を優先するのが安心でしょう。

通信費の見直しというと、家族全員が乗り換えなければいけないと思いがちですが、そんなことはありません。一人だけ乗り換えても、毎月のことなので大きな節約につながります。この春から子どもにスマホを持たせる場合なら、子どもだけ格安スマホにするというのもおすすめです。

なお、スマホの故障で最も多いのが「画面割れ」です。スマホの画面に強化ガラスを使ったフィルムを貼ったり、ケースで本体を保護するなどの対策をしておきましょう。万が一の際に慌てないよう、スマホのデータは定期的にバックアップを取っておくことも忘れずに。

教えてくれたのは・・・

丸山晴美さん

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て2001年、節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザーなどの資格を取得。身の回りの節約術やライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどを、テレビやラジオ、雑誌、講演などで行なっている。著書は「シングルママのお金に困らない本」(徳間書店)、「50代から知っておきたい!年金生活の不安、解消します」(共著)(幻冬舎)など多数。

取材・文/かきの木のりみ

 
 

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