米が高くて辛い!というときの食費やりくりテクニック 節約のプロがコツを解説

2025/05/13

政府の備蓄米放出が続いていますが、米の価格はなかなか下がっていません。さらに、今年の夏も猛暑予報で、米の不作が心配されています。そこで節約アドバイザーの丸山晴美さんに、米が高騰していてもできる食卓の節約テクを聞きました。

なお、今回ご紹介する情報はすべて2025年5月時点の取材情報を基にしています。

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て...

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みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。

お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「米高騰のやりくり」!

現在のお茶碗1杯分のご飯のお値段は?

米の価格がこれほど高騰した原因は、猛暑による生産量の減少や、昨年8月の南海トラフ地震臨時情報による米のまとめ買い、インバウンドや万博での需要増など、いくつかの要因が重なったためと言われています。さらに、流通の乱れや買い付け競争が起こったため、米価格の高騰に拍車がかかりました。

政府が備蓄米を放出していますが、米の価格は高止まりしていて、実感としては一昨年の2倍近くのイメージです。

お茶碗1杯分のご飯の量は約150g。精米で約65gとなり、5kgで約77杯分に相当します(※)。4月執筆時点では一般的な精米5kgの価格が4,200円ほどで販売されており、ご飯1杯あたりの米代は約55円。

食べ盛りの家族がいる場合、大盛りご飯を食べることもあるでしょう。食事は毎日のことだからこそ、主食の値上げはダイレクトに家計に影響します。

以前は安く手に入ったカリフォルニア米も、価格が上がり続けています。家計を守るにはしっかりと工夫していくことが大切です。

パンや乾麺を米の代わりにすると、食費はどうなる?

主食は米だけではありません。米の代わりになるとされる食パンやパスタで考えてみましょう。

食パンはここ数年何度か値上げを繰り返していますが、現在は1斤あたり約200円。6枚切り1枚が約33円、8枚切り1枚が約25円です。
業務スーパーで売られている「朝の輝き食パン」は1斤88円(税抜)など、他にも安い食パンはあり、さらに1枚当たりのコストを下げることはできます。

乾麺のパスタはブランドなどによっても価格差がありますが、業務スーパーのパスタ500g約130円(税抜)なら、1人前の乾麺量100gが約26円。
いずれも米より安く済みます。

他にも、コロナ禍の自粛生活の中で流行ったオートミールやシリアル、乾麺のうどん、蕎麦、中華麺など、主食になるものはけっこうあります。これらをローテーションに取り入れることで、比較的やりくりしやすくなるのではないでしょうか。

ちなみに、我が家では業務スーパーの1キロ約200円の強力粉を使って、パンやピザ、ナン、肉まんなどを手作りすることが増えました。生地作りには、15年前に買ったホームベーカリーが大活躍してくれています。

かさ増しや汁物など満腹感をアップする工夫も取り入れて

主食を替えるという方法以外に、ご飯のかさ増しをするという方法もあります。たとえば、丸麦や押し麦などを米に加えて炊くことで、ご飯の量を増やすことができます。かやくご飯などにするのもいいでしょう。

また、昔のダイエットテクでよくあったのが、ご飯を炊くときに刻んだ糸こんにゃくを入れる方法。これなら米代とカロリーの両方を抑えることができます。

副菜を、ポテトサラダやジャーマンポテトといったお腹にたまりやすい食材にしたり、とん汁や野菜スープなどの具材の多い汁物をつけたりすることで、満腹感を増す方法もあるでしょう。

お米が高いのは家計に打撃ですが、そういうときこそ食事に柔軟性を持たせて、上手にやりくりをしたいもの。そのためには、買い物の優先順位をしっかりつけて、自分にとって必要なものを買い、最後まで無駄なく食べ切るという基本をしっかり実践することが大事です。

食費の予算が厳しくなってきたという人は、固定費の見直しや解約をして、その分を食費の予算に充てるのも一案です。

教えてくれたのは・・・

丸山晴美さん

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て2001年、節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザーなどの資格を取得。身の回りの節約術やライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどを、テレビやラジオ、雑誌、講演などで行なっている。著書は「シングルママの『お金に困らない』本」(徳間書店)、「50代から知っておきたい!年金生活の不安、解消します」(共著)(幻冬舎)、「お金を活かす ハッピーエンディングノート」(東京新聞)「節約家計ノート2024」(東京新聞)steady.特別編集「知識ゼロでもまるっとわかるお金の基本」(宝島社)など多数。

取材・文/かきの木のりみ

 
 

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