老後の理想の暮らしを6タイプに分類!それぞれに必要なお金は!?
2020/07/04
リタイア後、どんな暮らしがしたいですか?ここでは第二の人生、6コースのシミュレーションをご紹介します。未来を楽しくイメージしながら必要なお金をチェックすれば、貯めるモチベーションもアップするはず!
海外ロングステイコース
海外に移住するのは大変だけど、数カ月の「長期滞在」ならもっと気軽に海外生活を楽しめます!人気のハワイステイの費用は3カ月で約150~200万円が目安。毎年は無理でも数年ごとや滞在期間を短くすれば手が届くかも。
こんなお金が必要かも
□飛行機代(2人分) 30万円
□渡航の申請費用(2人分) 1万円
□マンスリーマンション代 月20万円~
□食費(2人分) 月7~8万円
□現地の遊び代(2人分) 月10万円
<メリット>日本での生活のストレスから解放される
住み慣れた日本に拠点を置きながら、好きな国で日常を忘れてストレスフリー!最近は寒い冬だけ南国で暮らす人も増えているそう。
<デメリット>海外は生活費がやや高
ハワイなど地域によっては物価が高く、生活コストがかさみます。医療水準が低い国や宗教上の理由でお酒が手に入りにくい国も。
シニアマンションで悠々自適コース
シニアマンションは高齢者が暮らしやすい設備が整った分譲住宅。食堂があるので希望者は食事も用意してもらえて楽チン♪温泉つきやサークル活動が盛んな施設もあり楽しく暮らせます。65歳ごろには見学し始めると◎。
こんなお金が必要かも
□マンションの購入費用 1000万~3000万円
□生活費(食費込み/2人分) 月20万~40万円
□趣味・交際費(2人分) 月3万~5万円
□病院同伴代 1回約5000~1万円
<メリット>プライバシーを守りつつ、安心安全に暮らせる
分譲マンションなので個室完備。見守りや緊急時の対応など生活を支えるサービスも充実していてシニアには安心。
<デメリット>初期費用がやや高
マンション価格は地域差がありますが、持ち家を売ったお金で現金購入して住み替えるのが一般的。介護費用は別途かかります。
田舎に移住してのんびりコース
自然豊かな土地での田舎暮らしも、月数万円で家を借りられれば実現可能!移住後、空いた持ち家は人に貸すのが正解。収入が得られて生活費に充てられ、通院などで元の住まいに戻りたい場合にも助かります。
こんなお金が必要かも
□住居費(賃貸料) 月2万~5万円
□水道・光熱費 月1万~3万円
□食費(2人分) 月3万~5万円
□日用品費 月5000~1万円
□車費(ガソリン代) 月1万~2万円
<メリット>空気がよく地場産の物が安い
広大な海や山々、きれいな空気など自然のなかで生活を満喫できる♪魚介や野菜など地場産の安くて新鮮な食材で食生活も充実!
<デメリット>田舎は水道・光熱費や日用品費がやや高
田舎は人口や店が少ないので公共料金やガソリン代、日用品費が割高。生活費が意外とかかります。病院が少ないなど医療面で不安も。
小さく暮らすミニマムコース
夫婦2人の生活費を最小限に抑えた、堅実&質素な暮らし。支出はほぼ年金受給額に収まるので心にもゆとりが。カギを握るのは「住宅ローン」。完済後なら住居費はグッと安くなり、固定資産税や管理費、修繕積立金など最低限でOK。
こんなお金が必要かも
□住居費 ローン完済後は固定資産税、リフォーム代、管理費、修繕積立金などがかかる
□生活費(2人分) 月10万~15万円
<メリット>貯蓄を取りくずす心配がない
子どもが独立していれば生活費は夫婦2人分のみ。年金だけで暮らせれば、貯蓄が減らず安心。持ち物も少ないので家事や掃除もラク。
<デメリット>ちょっと退屈かも?
必要以上に切り詰める生活だと、心に潤いがなくなるかも。生活のなかに「娯楽」が少ないと、夫と2人ではギスギスする可能性が!?
子ども家族と同居コース
3世代でにぎやかに暮らせるのは同居生活ならでは!家を建て替える場合、親が全額負担するケースが多いのですが、それは避けたほうが無難。自分たちの老後資金が一気に減ってしまい、後悔する人が続出しています。
こんなお金が必要かも
□2世帯住宅建て替え費用 2000万~4000万円
□生活費(2人分) 月12万~15万円
□趣味・交際費(2人分) 月2万~3万円
<メリット>同居後、子ども夫婦から生活費をもらえる場合も
家の建て替え代を親がメインで負担した場合や孫の世話をしている場合、子ども夫婦が月数万円の生活費を入れてくれることも。
<デメリット>「孫離れ」の寂しさを覚悟すべき
幼いころに世話を焼き、なついていた孫も成長すると自然と離れていくもの。心の準備をしておかないとショックが大きいので要注意。
自由気ままなお1人さまコース
離婚や夫に先立たれるなどシニアのお1人さまが増加中。生活するには都会が便利。買い物や交通の便、一人暮らしのシニア向け自治体サービスも充実しています。今の60代の8割以上が持ち家ですが、家の有無で生活コストに差が。
こんなお金が必要かも
□住居費 ローン完済後なら最低限、賃貸なら月5万~8万円
□生活費(1人分) 月10万円
□趣味・交際費 月2万~3万円
□サービスの費用 月1万~2万円
<メリット>自分1人で自由にお金を使える
だれにも気兼ねせずお金を使える。会社員の夫に先立たれた場合、夫の厚生年金の一部が自分の年金に上乗せされます(遺族厚生年金)。
<デメリット>倒れるときも1人
体が衰えたときや急病で倒れたとき、頼れる人がそばにいないと不安。今は安否確認サービスなどもありますが、費用がかかります。
<教えてくれた人>
畠中雅子さん
ファイナンシャル・プランナー。生活者に寄り添う家計アドバイスが大人気!老後のお金と暮らし事情にも詳しい。『病気にかかるお金がわかる本』(共著・主婦の友社)など、著書は70冊を超える。
※掲載された情報は2020年5月8日現在のものです。
参照:『サンキュ!』2020年7月号「老後の不安がなくなるお金BOOK」より。掲載している情報は2020年5月現在のものです。監修/畠中雅子 構成/竹下美穂子 取材・文/神坐陽子 編集/サンキュ!編集部
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