むくみの原因が重なる秋!早めの対処で快適にすごすヒントを食育インストラクターが解説
2023/10/16
ようやく暑さが収まってすごしやすくなり、秋を満喫したい!という矢先、なんだか最近体がむくむ…、そんな人も多いのでは。
じつは秋には、むくみやすい原因がてんこ盛り。
早めに対処しないとせっかくの秋を満喫できません。
今回は、野菜ソムリエ・気象予報士・防災士の資格を持つ植松愛実さんが、秋のむくみを解消するためのヒントを解説します!
むくみやすい要素だらけの秋
そもそも、むくみにはさまざまな原因があります。
体が冷えて血行や代謝が悪くなる、塩分や炭水化物(糖分を含む)をとりすぎる、適切な水分量をとれていない、などなど。
そして夏から秋にかけての変わり目には、これらの要素が重なりやすくなります。
朝晩の気温が下がることによって体が冷えやすくなる一方で、日中はまだ汗ばむ陽気なので薄着の人が多く、冷えが悪化しがち。血行も代謝も悪くなる人が多いです。
また、夏の間はたくさん汗をかいていたので塩分多めの食事でもちょうどよかったのが、汗をかく量が減るとともに塩分過多に。
あるいは、秋のレジャーやイベントで塩分の多い料理を食べる機会が増えたり、秋限定スイーツに惹かれて糖分をとりすぎたりなど、例を挙げ始めるとキリがありません。
そう、そのくらい秋はむくみに要注意な季節なのです。
ヒント1:自分の傾向を知っておく
むくみの原因は、その人の生活パターンのなかにあることがほとんど。
そのため、自分の生活を振り返ってあらかじめ傾向をつかんでおくと、いざむくんでしまったときの対処が早くなります。
例年夏から秋になるとき、食事の量は増えるか?外食の頻度は上がるか?
あるいは、味の濃い料理が好きか。甘いスイーツは好きか。暑い時期より涼しい時期のほうが間食が増えるか。
たとえば、もしむくみの原因が糖分のとりすぎなのに体の冷えだと思い込んで食事を変えずに体だけ温めても改善しにくいので、自分の傾向を知っておくのは重要です。
また、むくみ解消につながる食物繊維の多い食材や大豆製品をふだんの食事でどのくらい食べているかも、この機会に振り返ってみましょう。
ヒント2:無理しない減塩の方法を知っておく
むくみに悩む人に多く共通するポイントのひとつが、塩分のとりすぎです。
とはいえ、単純に料理に使う塩を減らすだけでは物足りないと感じる人が多いと思いますし、主婦の場合は家族から「今日のおかずは味がしない!」と言われてしまうことも。
そのため、無理しない減塩の方法を知っておくのが便利です。
一番楽な方法は、塩の代わりに酸味を使うこと。
塩で味つけしていた料理をレモン汁で味付けしてみたり、ふだんトマトを入れていないおかずにもトマトを入れてみたり。
また、ほかの風味を足すことも有効です。
わかりやすいのは「旨味」で、だしの風味と香りがしっかりしていれば、意外と塩を減らしてもおいしく食べられます。
そのほか、ごま油を1滴たらすのもおすすめです。
献立の面では、薄味の料理ばかりたくさん並べるよりも、しっかり味のついたおかず1つと薄味のおかず複数品で構成してメリハリをつけたほうが、相対的に少ない塩分で満足度が高くなります。
ヒント3:体を冷やす飲み物・温める飲み物を知っておく
夏の間に大活躍した、アイスコーヒーや冷たい緑茶。
これらの飲み物をこれからの時期はホットで…と思いきや、たとえ温かい状態で飲んだとしてもコーヒーや緑茶は体を冷やしがちです。
コーヒーも緑茶も利尿作用があるため、むくみ解消のために推奨される場合もありますが、カフェインが含まれているため利尿作用が強すぎて、逆に水分が足りなくなってしまうことも。
とくにこれから乾燥する季節には要注意です。
代わりに、カフェインが含まれていないけど利尿作用があるものや、体の新陳代謝を高めてくれる飲み物、たとえばルイボスティーやほうじ茶、また小豆茶や黒豆茶がおすすめ。
また本格的に寒くなってからはココアや生姜湯が体をしっかり温めてくれます。
むくみを解消して秋を快適にすごそう
スポーツの秋、読書の秋、食欲の秋。
せっかく秋は楽しいことが多いのに、体がむくんでしまうと外を出歩くのもしんどいし、座って本を読むのもつらいし、食べたいものが食べられない…秋を存分に味わえなくなってしまいます。
でも、むくみ始めた段階で早めに対処すれば短期間で取り戻すことができますし、そもそもむくむ前から体を冷やさないよう注意したり、食事の塩分に気をつけたりすれば、秋のむくみに振り回されずにすごすことができます。
日々の生活のなかで無理せずやれることから始めて、季節の変わり目を快適にすごしましょう。
■執筆/植松愛実…身近な食材でできる時短作り置き料理やパーティー料理、簡単に彩りを増やせる料理のコツや、いざという時に備える災害食まで、「食」に関する情報を発信。また、東北や東海、関西にも住んだ経験から、各地の伝統的な食材にも詳しい。野菜ソムリエ、食育インストラクター、気象予報士など保有資格多数。
編集/サンキュ!編集部
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