みなさんは、水分をどれだけ、どのようにとっていますか?
水分はただ多く飲めばいいというものではなく、とり方ひとつでダイエットや脳機能にも影響があるのだとか…。
今回は管理栄養士のゆかりさんが、ダイエットやパフォーマンス維持におすすめの水分のとり方をご紹介します。
年間を通じてどの世代にも役立つ内容なので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

水分の役割とは?
成人の体の60%ほどは、水分で占められています。新生児では80%と成人よりも多く、高齢になるにつれて50%ほどに減っていくことがわかっています。
体内の水分は、血液などの体液となって全身をめぐり、細胞へ酸素や栄養素を運び、二酸化炭素や老廃物を回収する働きがあります。このほか、体温調整や新陳代謝の維持にも関わっているのです。
わたしたちが飲食で取り込んだり体内の代謝によって生じたりする水分量と、呼気・汗・尿・便などで体外へ出ていく水分量は健康な人の場合、常に一定に保たれています。その量は、およそ2.5L。
この2.5L、どのようにとると効率がよいのでしょうか?
水のとるべきタイミングやポイントは?
2.5Lというと、大きなペットボトルでも1本以上の大量です。それだけの水分をとるのはとてもむずかしいと考える人もいるのでは?
じつは、私たちはすべての水分を液体としてとっているわけではありません。いつも口にしている食材や料理にも、ある程度の水分がふくまれているため、半分ほどは食事を通して水分をとっているのです。
そのため、3食十分にとっている場合は、1.2Lくらいを水などで補給できるのが理想です。
ただし、一般的な量と比べて食事量が少ない人、ダイエット中で食事制限をしている人、1日に3回食べない人については、これよりも水分を多くとる必要があります。
ちなみに、わたしたちは体内の水がは2〜3%減少すると脱水状態となり、時間差で喉の渇きを感じるのだとか。それ以前に、たった1%減少しただけでも、集中が途切れやすくなることが報告されているため、パフォーマンス維持には脱水予防が欠かせないのです。
これらのことから、水分補給のポイントはつぎの通り。
・喉が渇いたと感じる前に水分をとる。(できれば30分に1回、一口だけでも口をつける)
・いつでも飲めるように水分を持ち歩いたり、手の届く場所に置く。
乳幼児や高齢になっていくと渇きを感じにく、脱水状態が進行しやすくなるのでとくに注意してください。
こまめな水分補給でイキイキとした毎日を送ろう!
液体からの水分補給は、何でもよいというわけではありません。カフェインを多く含むコーヒー、紅茶、緑茶や、アルコールを含む飲料については、利尿作用が働いてしまいとった以上に尿で水分が排泄やすくなってしまうので、水分補給には向きません。
ふだんの水分補給におすすめなのは、水、ノンカフェインのお茶(麦茶、ほうじ茶、ルイボスティーなど)が◎。
ただし、汗をかいた場合は塩気のあるものを少量食べながらいっしょに飲み、体内のミネラルバランスがくずれないようにすることも覚えておきましょう。
なお、脱水症状がひどい場合には、腸からの水分吸収率を考えてつくられた「経口補水液」が最適です。
この場合、スポーツドリンクは経口補水液よりも糖度が高く塩分が少ないものが多いので、避けてください。スポーツドリンクは、運動時のエネルギーやミネラル補給として、運動量や発汗の状態に応じて適量を活用するのがベター。
ご紹介した内容を参考に、効果的な水分補給で体調を維持していきましょう!
参考サイト
■執筆/ゆかり…保育園調理、セミナー講師、出張料理、料理教室、食育サイトの記事執筆など幅広く活躍中の管理栄養士で食生活アドバイザー。1児の母。
編集/サンキュ!編集部