寝ても、寝ても眠い…タイプ別改善のコツ
2024/06/04
ちゃんと寝ているはずなのに、寝ても、寝ても眠い…。ということはありませんか?「私、なまけ者になったの?」「周りからだらしなく思われそう」など自分を責める前に、できることがあるんです。自分では気づきにくい意外な部分の疲れが関連しているんですよ。
今回は、寝ているのに眠いという時の原因とタイプ別の対策について、看護師・薬膳師としての知識を活かした記事を得意とするライターの薬膳ナースけいこさんに教えてもらいました。
寝ているのに眠たい原因
「眠たい」のは「心身を休めてください」という命を守るための本能のSOSサインです。薬や病気の影響ということもありますが、基本的には、睡眠、休息の質や量に不足があることや、エネルギー不足で心身が「回復するために寝て」とサインを出していることが原因です。
「春眠暁を覚えず」と言いますが、春から梅雨に向けての時季は、季節の影響や生活習慣の影響で「眠気」を感じやすい時季です。
・ 体が重だるい
・ 食後に眠い
・ 胃がもたれる
・ 生理中だるい
・ 疲れやすい
などの傾向を伴う方は、以下のタイプ別ケアで眠気対策してみましょう。
3つのタイプ別、眠気対策
眠気タイプ(1)
重だるさ、むくみ、やる気が出ない
【除湿力不足タイプ】
重だるい、むくみ、やる気が出ないなどを伴う眠気は、体に余分な水分が溜まっているサイン。これから梅雨に向かう時期や梅雨時、疲れている時におきやすいです。
(対策)
瓜類、豆類、海藻類は体の中にある余分な水を体外に出すのを助けます。意識して食事に摂り入れてみましょう。また、汗で水分を出すのも効果的。軽く汗を流す運動や入浴がオススメです。水分を飲むときは、一度にたくさんではなく、こまめに少しずつ飲むことを心がけましょう。
眠気タイプ(2)
食後に眠い、胃も不調
【エネルギー吸収不足タイプ】
食事の摂り方、冷えやストレスなどが原因で胃腸が弱ると、食事から体力の源となるエネルギーを吸収する力やエネルギーに変える力が落ちて「休まないと力が出ない、回復しない」状態になります。人間の生命活動の中で「消化」に使うエネルギー量は多いため、食後に眠気が来ます。
(対策)
糖分、乳製品の摂り過ぎは、胃腸の負担になることがあります。眠気や胃の不快が落ち着くまでは控えめにしましょう。また、よく噛むと、消化を助け、満腹感を感じやすくなるので腹八分目の食事量に抑えやすくなります。食事中の前傾姿勢は胃の負担になるので食事中に背筋を伸ばすことも胃の働きを助けます。
タイプ(3)
疲れやすく、特に生理中だるい、眠い
【血の元気不足タイプ】
薬膳(中医学)には、血虚(けっきょ)という体質があり、この体質の方は血の質(元気度)が不足していると考えます。疲れているのに眠れない、生理中きついなどの特徴があります。睡眠の質が下がることや、元気な血で体を滋養することが不足して体が「休んで」とサインを出すため眠気を感じます。
(対策)
目の使いすぎ、頭の使いすぎ、生理中に無理をすることは血の元気度を消耗します。特に生理中や眠気の強い時は無理をしないようにしましょう。食事で血の元気を補うことも大切です。レバー、鮭、牛肉、黒豆などがオススメです。食事制限など偏った食生活になっていないかも見直してみましょう。
ケアと同時に大切な事
原因に気づいたら、早速ケアすることも大切なのですが、「こうなる前の頑張りすぎやケア不足を振り返る」ことも大切です。
忙しかったのか、家族とのかかわりや仕事で自分のケアを後回しにしてしまったのか、何か不摂生があったのか…。眠気は「休んで」との心身からのサインです。まずは、疲れすぎないように、同じことが起きないように、なにか対策をたてておくことも必要ですね。
■執筆/薬膳ナースけいこ…薬膳師/看護師/経絡ヨガ指導者/薬膳茶エバンジェリスト。知って活用、暮らしに溶け込む健康づくりをテーマに情報を発信中。Instagramは「@keiko89zen」。
編集/サンキュ!編集部