骨盤のゆがみはなぜ起こる?こんなクセ、習慣がある人は要注意!
2018/11/17
「私たちが立ったり座ったり、いろいろな動作が行えるのは、骨盤に支えられた背骨が柔軟に動くから」と教えてくれたのは均整師の松岡博子さん。背骨は1本の棒のようなものではなく、上のイラストのようにブロック状にたくさんの骨がつながってできています。そのため、ちょっとした負担がかかるだけで簡単にゆがみが生じるのだとか。
背骨は土台となる骨盤により支えられているので、背骨がゆがむと骨盤もゆがみ、反対に、骨盤がゆがむと背骨もゆがんでしまいます。ゆがみの原因を松岡さんに詳しくうかがいました。
ゆがむ原因は日常の生活のなかにある
骨盤がゆがむ主な原因は、ふだんのちょっとしたクセや習慣にあります。次の行動に当てはまる人は、ゆがみが起こりやすいので要注意!
□いすに座るとき、いつも脚を組んでいる
□床に座るとき、いつも横座りの姿勢をとっている
□いつも同じ側にバッグを持っている
□長時間座りっ放しでパソコン作業をしている
□よくハイヒールの靴をはいている
□左右どちらかに体重をかけて立つ
このような日常の習慣のほかにも、女性の場合は男性に比べて筋肉量が少なく、生理の前後で骨盤が開閉するため、ゆがみが起こりやすいと考えられます。
また、妊娠・出産で骨盤が大きく動くことも、ゆがみが起こる原因の1つ。出産後、骨盤が開いたまま長期間ほうっておくと、そこに脂肪がついて元に戻すのがむずかしくなってしまいます。
骨盤がゆがむとどんな症状が現れるの?
ぽっこりおなかやたるんだお尻、ズボンに収まりきらない太ももなど、ボディラインの乱れが起こります。また、見た目の問題だけでなく、冷えや便秘、腰痛、ひどい生理痛、心の不調など、健康面に悪影響を及ぼすことも。
さらに、骨盤のゆがみが慢性化すると、全身の代謝が悪くなるため、太りやすくやせにくい体質になってしまいます。やみくもにさまざまなダイエットに手を出す前に、まずは骨盤のゆがみを調整することから始めてみましょう。
ゆがみがリセットされると、こんなうれしいことが!
骨盤のゆがみを整えると、内臓が正しい位置に戻り、姿勢もよくなります。そのため、ゆがみを整える前後でボディサイズを測ると、大幅にサイズダウンしていることも珍しくありません。
また、内臓の働きが正常化し、血流もよくなるため、代謝がアップして太りにくくやせやすい体に! 便秘や冷え、重い生理痛といった不調も解消され、女性ホルモンの分泌も高まってお肌の調子にまで変化が。イライラやストレスが解消され、心も前向きになれるなど、ゆがみの解消はまさにいいことずくめです!
1日1分の骨盤体操でゆがみをリセット!
激しい運動や無理な食事制限は必要なし。毎晩寝る前に1分程度の骨盤体操を行うだけで、骨盤のゆがみがリセットされ、すっきりとしたボディラインをキープできます。
日常生活でゆがみを予防するには?
左右のバランスを意識する
いすに座るときに脚を組んだり、床で横座りの姿勢をとるのはなるべくやめましょう。どうしてもその姿勢をとってしまう人は、長時間どちらか一方に偏らないように、時々左右の向きを変えるように意識をして。同様に、肩にバッグを掛けるときも、片側ばかりに負担がかからないように注意しましょう。
大またで歩き、階段を使う
骨盤や背骨を支えているのは筋肉です。筋肉量の低下は、当然ゆがみの原因に。定期的な運動やスポーツジムでトレーニングをする時間が取れない人は、毎日の生活のなかで筋肉をつける工夫をしましょう。歩くときは下腹を引き締めるようにして大またで歩き、なるべく階段を利用するのがおすすめです。
「座骨座り」をする
最近は、長時間パソコンで仕事をする人も多いと思います。背中を丸めて、脚を前に投げ出すような座り方をする人をよく見かけますが、これは背骨が曲がり内臓を圧迫することに。いすに座るときは浅めに腰掛け、背すじを伸ばして座骨で座るように意識しましょう。
まとめ
日常の何げないクセや習慣が積み重なると骨盤にゆがみが生じ、いずれ体に大きな不調を来すことも。そうならないために、今日から早速、ゆがみのもととなる悪習慣を見直して、ゆがみのない生活スタイルに切り替えましょう。
取材・文/有馬未央(KIRA KIRA)