洗面台の黒ずみを掃除する方法|クエン酸・重曹・塩素系漂白剤を使ったやり方を解説
2022/10/24
毎日必ず使う洗面台。気づけばなんだか茶色いような黒ずんだような汚れがついている、なんてことがありませんか?
この記事では、洗面台に黒ずみ汚れがつく要因や、掃除をする方法と手順、その際に用意するものまでをご紹介。さらに、洗剤別の掃除の仕方や、掃除をするときの注意点、汚れを防ぐポイントも説明しています。洗面台だけでなく、その周りもきれいにする方法もあります。
洗面台の黒ずみを掃除する方法をよく読んで実践すれば、スッキリ気持ちのいい洗面台になりますよ。ぜひ最後までお読みください。
洗面台が汚れる要因
汚れるような色のついたものを流してはいないはずなのに、いつの間にか洗面台が黒ずんでいる。しかも、普通の洗剤ではなかなか落ちにくい。それはなぜでしょうか?答えは、汚れる要因はひとつではないから。洗面台が汚れる主な要因は以下の3つです。
・皮脂によるもの
・水垢によるもの
・石けんカスによるもの
さらに、これらが合わさることによって、黒ずみとなったり固まったガンコな汚れとなったりしていきます。それぞれの汚れがどのようなものかを説明していきますね。
皮脂によるもの
洗面台は、家族全員の手が必ず触れる場所です。
手がよく触れる場所ということは、その分手垢もつきやすい所と言えます。特に蛇口近辺などは気になりますよね。手で触ることによって付着する皮脂汚れを放置し、そこへホコリなどが混じると、さらにガンコな汚れになります。
それが、パッと見ただけでも「明らかに汚れているな」と感じる黒ずみ汚れになりますよ。
水垢によるもの
皮脂は茶色っぽい汚れですが、水垢は白い汚れです。水道水には、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルが含まれていますよね。
洗面台についた水道水を拭き取らずそのままにしておいても、やがて乾いて蒸発します。それで問題はないような気がしますが、水道水が蒸発する際、ミネラル分が二酸化炭素や酸素と反応すると白い塊となり、それが水垢となってしまうのです。
石けんカスによるもの
石けんカスもまた、洗面台の汚れの原因となります。
石けんには、脂肪酸ナトリウムという成分が含まれています。これが、水道水に含まれるカルシウムと反応すると、固くこびりつき、塊汚れに変化してしまうのです。
石けんカスと水垢が一緒になれば、黄ばみや黒ずみ汚れの原因になりますよ。
洗面台の黒ずみの掃除で用意するもの
洗面台の黒ずみの掃除で使うのは、何も特別な洗剤でなくても大丈夫です。普段から家にあるようなもので対応することができますよ。以下の用具を用意しましょう。
・重曹
・クエン酸
・台所用漂白剤
・クレンザー
・水
・スプレーボトル
・ラップ
・歯ブラシ
・ゴム手袋
ほとんどが既に家にあるものだったり、100円ショップなどでも入手が可能だったりするものばかりです。歯ブラシは新しいものでなくても、使い古しのもので大丈夫ですよ。手軽に手に入れられるもので掃除ができるのはうれしいですよね。
洗面台の黒ずみをクエン酸と重曹で掃除する手順
洗面台の黒ずみ掃除は、特別な洗剤や強力な洗剤を使わなくても大丈夫。重曹とクエン酸で掃除をすることができますよ。
水垢や石けんカスによる黒ずみなどアルカリ性の汚れには、酸性であるクエン酸を、皮脂などの酸性の汚れにはアルカリ性の重曹を使って掃除をします。また、重曹には穏やかな研磨作用がありますから、こびりついた汚れを落とすこともできますよ。掃除の手順は以下の通りです。
・クエン酸入りのスプレーを作る
・重曹と水を合わせて重曹ペーストを作る
・黒ずみにクエン酸スプレーを吹きつけ上からラップする
・重曹ペーストをつけた歯ブラシで磨く
詳しい方法を説明していきますね。
クエン酸入りのスプレーを作る
最初に、クエン酸入りスプレーを作ります。
スプレーボトルを用意し、中に水を200mlほど入れます。そこへクエン酸を小さじ1杯程度入れて容器の蓋を閉め、よく振ってクエン酸を溶かせば、クエン酸入りスプレーの完成です。簡単にできますね。
重曹と水を合わせて重曹ペーストを作る
次に、重曹ペーストを作ります。まずは、保存容器や小皿などを用意しましょう。
その中で、重曹が3、水が1の割合で混ぜ合わせペースト状にします。先に重曹を入れ、少しずつ水を加えていくと、うまくペースト状になりますよ。
たとえば、重曹大さじ3を小皿に入れ、そこへ大さじ1杯分の水を少しずつ加えていくといった感じです。
黒ずみにクエン酸スプレーを吹きつけ上からラップする
洗面台の黒ずみが目立つ部分に、クエン酸入りスプレーを吹きつけます。乾かないようにその上からラップをかぶせ、1時間ほど放置してパックをしてください。汚れが浮き上がってきたら、雑巾などでよく拭き取りましょう。
汚れがひどく1時間のパックで落ちない場合は、一晩ほど置いておくといいでしょう。
重曹ペーストをつけた歯ブラシで磨く
皮脂汚れやカビには、黒ずみ除去とあわせて歯ブラシに重曹ペーストをつけて磨いていきましょう。
重曹は研磨剤のような効果を発揮してくれますので、こびりついた汚れをきれいに落としてくれますよ。歯ブラシで汚れを落としたら、水で重曹ペーストをよく流し、最後は乾いた雑巾で水分をしっかり拭き取りましょう。
洗面台の黒ずみをクレンザーで掃除する方法
洗面台の黒ずみは、クレンザーを使って落とすこともできますよ。クレンザーを使えば、塊汚れをこそげ落とすことができます。
クレンザーを雑巾につけ、円を描くようにクルクルと細かく動かしながら黒ずみ部分を掃除しましょう。汚れをこすり落としたら、水で洗い流して終了です。
洗面台の頑固な黒ずみを台所用漂白剤で掃除する手順
洗面台のガンコな黒ずみには、台所用の漂白剤を使うのがおすすめです。なかなか取れないような黒ずみも、白くきれいにしてくれますよ。
台所用漂白剤は除菌や消臭、漂白の作用があります。キッチンはもちろん、洗面台で使ってもその効果を発揮してくれますよ。泡タイプのものを使えば、黒ずみにスプレーして放置し、洗い流すという2ステップで掃除が完了。これなら、忙しいときでも気軽に掃除をすることができますよね。詳しい手順を説明していきます。
黒ずみに台所用漂白剤をスプレーする
塩素系の台所用漂白剤は、除菌や漂白の作用があります。黒ずみ汚れを漂白してきれいにしてくれます。液体タイプの台所用漂白剤もありますが、おすすめは泡タイプ。スプレーでシュシュっと吹きかけることができるので、簡単に使えますよ。
塩素系漂白剤を使う場合は、使用の前に必ず換気扇を回し、換気をよくしておきましょう。また、クエン酸など酸性洗剤と合わせると有毒ガス発生のおそれがあります。酸性洗剤はそばに置かないように注意してくださいね。
放置した後洗い流す
台所用漂白剤をスプレーしたら、汚れの程度に合わせて5分~30分ほど放置した後、洗い流しましょう。軽い汚れであれば、こすり洗いをしたりしなくても、これだけできれいになりますよ。
水を流した後は、乾拭きをして水分を拭き取ることも忘れずに。水分が残っていると、また水垢の原因となってしまいます。
これだけでは落ちないガンコな汚れや塊汚れなどは、さらに重曹ペーストやクレンザーなどを使って落としましょう。
洗面台の黒ずみを掃除するときの注意点
ここまで洗面台の黒ずみ掃除の仕方をお話してきました。掃除の手順やポイントなどはわかってきましたね。ここからは、掃除をする際に注意すべき点をご紹介します。
これらを気にせずにいると、せっかく掃除したのにまたすぐ汚れてしまったり、よかれと思って一生懸命掃除したのに、洗面台を傷めることに繋がってしまう、なんてことにもなりかねません。洗面台の黒ずみを掃除するときの注意点は以下の4つです。
・水気を残さず拭き取る
・洗剤カスを残さない
・洗浄力の強い洗剤を使わない
・強く擦ったり研磨作用が強いスポンジを使わない
それぞれの詳しい内容を見ていきましょう。
水気を残さず拭き取る
洗面台の掃除をした後は、必ず乾拭きをして水分を残さないようにすることが大切です。洗剤などを最後に水で流しスッキリした!と思っても、水分が残っていれば、またそれが水垢の原因となりえるからです。
水を流した後には、その水分まできちんと拭き取るようにしましょう。きれいを長持ちさせることへと繋がりますよ。
洗剤カスを残さない
洗剤を使った後は、洗剤分やそのカスを残さないように、しっかりと水で洗い流しましょう。特に、重曹ペーストやクレンザーなどには粒子が入っていますから、流したつもりでも残っていることがありますよ。
残りカスがあると、そこへまた水垢がつき、塊になりやすくなってしまいます。洗剤を使った際には入念に水を流し、洗剤カスを残さないようにしましょう。また、水を流した後には乾拭きも忘れずにすることが大切です。
洗浄力の強い洗剤を使わない
汚れ落ちがいいからと洗浄力の強すぎる洗剤を使うと、洗面台のコーティングが剥がれたり、洗面台自体にダメージを与えたりすることもあります。
また、洗面台の素材によっては、使用禁止の洗剤があることも。心配な場合は、掃除の前に洗面台の取扱説明書を見るなどして、向いている洗剤と向いていない洗剤を確認してみましょう。せっかく汚れが落ちても、洗面台にダメージを与えてしまっては本末転倒ですよね。
強く擦ったり研磨作用が強いスポンジを使わない
汚れを落とそうと洗面台を強く擦りすぎると、水の弾きをよくするために施されたコーティングが剥がれるおそれがあります。力任せに強く擦りすぎることは、やめておきましょう。
また、メラミンスポンジなど研磨作用が強いスポンジを使うと、洗面台に細かい傷をつけてしまうこともありますよ。その傷に汚れや水垢が入り込み、新たな黒ずみ汚れの原因になることもありますから、使用はなるべく控えたほうがいいでしょう。
洗面台まわりの汚れを掃除する方法
洗面台だけでなく、鏡や蛇口、そして壁など、その周りも汚れやすかったりするものです。使用回数もそれなりに多く手がよく触れる部分ですから、しかたがないことですよね。洗面台の黒ずみをきれいにしたら、次は洗面台まわりもきれいに掃除をしてみましょう。
洗面台まわりも、クエン酸や重曹など、洗面台掃除で使用したものを使って簡単に掃除ができますよ。洗面台掃除をした流れでそのまま掃除をしてしまえば、わざわざ掃除をしているような気にもなりません。洗面台掃除のついでに、周りも掃除してしまいましょう。
重曹で壁の汚れを掃除する
洗面台まわりは、手で触れる機会が多いもの。見落としがちですが、壁にも手垢などの汚れがたくさんついていますよ。洗面台まわりの壁の汚れは、皮脂汚れに効果を発揮する重曹を使うのがおすすめです。
まずは、スプレーボトルを用意し、水100mlと重曹小さじ1を入れてよく振り、重曹水スプレーを作ります。それを壁に吹きかけ、乾いた雑巾などで拭き取っていきましょう。
重曹とクエン酸で蛇口の汚れを掃除する
蛇口に付着する汚れは、水垢だけでなく手垢も含まれています。それぞれの汚れに強い重曹とクエン酸の両方を使って掃除をしていきましょう。
スプレーボトルに水100mlに重曹小さじ1杯を入れてよく混ぜた重曹水スプレーと、水200mlにクエン酸小さじ1杯を入れたクエン酸スプレーを作ります。
重曹スプレーを蛇口に吹きかけスポンジで磨き、次にクエン酸スプレーを吹きかけてスポンジで磨きます。最後に乾いた布で拭き取って終了です。
クエン酸を使って鏡汚れを掃除する
鏡の汚れは、洗面台を使う際に飛んだ水しぶきなど、水垢であることがほとんどです。水垢に有効なクエン酸を使って掃除をしましょう。
スプレーボトルを用意して、水200mlとクエン酸小さじ1杯を入れてよく振って混ぜクエン酸水スプレーを作ります。スプレーを鏡に吹きかけたら、乾いた雑巾などで拭き取って終了です。また、乾いた新聞紙で拭き取るのもおすすめです。新聞紙のインクには汚れを吸着する効果が期待できるので、鏡がピカっとなりますよ。
重曹とクエン酸を使って排水口の汚れを掃除する
排水口は水垢や皮脂だけでなく、髪の毛やカビなど、様々な要因で汚れが溜まりやすい場所です。ここも重曹とクエン酸の両方を使って掃除をします。
用意するのは、重曹1/2カップと、水200mlにクエン酸小さじ1杯をよく混ぜたクエン酸水、歯ブラシです。
まずは、ゴミ受けにたまった髪の毛などの大きなゴミを取り除きます。次に、排水口に重曹1/2カップを入れてから、クエン酸水も排水口に流し入れ、歯ブラシで細かい部分の汚れ取って終了です。
洗面台の汚れを防ぐポイント
毎日必ず拭き掃除をするなど、頻繁に掃除をして洗面台をきれいに保つことは大切ですが、なるべくなら掃除の回数を減らしたいものですよね。ポイントをおさえて洗面台の汚れを防いでいけば、頑張らなくても、いつもきれいな洗面台でいられますよ。洗面台の汚れを防ぐポイントは以下のふたつです。
・週1程度でスポンジを使った掃除を行う
・洗面台にコーティング剤を塗る
それぞれを詳しく解説していきます。
週1程度でスポンジを使った掃除を行う
洗面台は汚れが付きやすい場所ですから、週に一度は重曹やクエン酸を使い、スポンジでしっかりと掃除をするのが理想です。
それが難しい場合は、毎日の拭き取り掃除だけでも行うようにしましょう。水分を残しておくと水垢のこびりつきへと繋がりますから、使ったら拭くクセをつけておくのが大切。習慣にしてしまえば苦にはなりません。手に取れる所に拭き取り用の雑巾を置いておくなど、簡単に掃除ができる環境にしておくのもいいですね。
洗面台にコーティング剤を塗る
最近では、「予防掃除」という言葉もよく聞くようになってきました。その代表とも言えるのが、家庭でも手軽に使えるコーティング剤です。
防汚コーティングと聞くと、専門業者でないとできないような気がしてしまいますが、ほとんどが塗るだけで使えるもの。
きれいに掃除をして水分をよく拭き取った洗面台に、コーティング剤をむらなく塗りひろげ、よく乾かせば完了です。シリコン樹脂やフッ素樹脂などで表面がコーティングされ、汚れや水垢がつきにくくなりますよ。
洗面台の黒ずみの掃除方法を実践しましょう
今回は、洗面台の黒ずみの掃除方法をご紹介しました。強い洗剤を使わずにできますから、小さなお子さんがいるご家庭などでも安心して掃除をすることができますね。洗面台は、放っておけば黒ずんだりガンコな汚れがつきやすくなってしまうもの。週に一度はクエン酸や重曹を使い、スポンジを使用して掃除をするなど、定期的な掃除が大切ですね。
また、水気を残したままにしておくことは、水垢の発生へと繋がります。洗面台の使用後は必ず水分を拭き取るなど、まめな掃除が大切です。コーティングなどの汚れ防止も行いつつ、洗面台の黒ずみの掃除方法を実践しましょう。
■執筆/マミさん…以前家政婦として活動していた知識と20年超えの主婦業で培った経験を生かした、簡単な掃除や料理アイデアが人気の家事クリエイター。インスタグラムは@m.a.m.i.a
編集/サンキュ!編集部