ふだんの料理で何気なく使っている、みりん。煮物に入れると風味がよくなり、ほんのり甘さがプラスされますよね。
みりんは料理酒同様、アルコールが含まれていますが、煮物のように加熱する料理だけでなく、和え物や漬け物にもそのまま入れてよいのでしょうか。今回は、出張料理人として一般家庭の料理代行もするライター・植松愛実が、今さら聞けないみりんのギモンを解決します。

みりんのアルコールはどのくらい?
みりんは、もち米や米こうじを焼酎または醸造アルコールで糖化・熟成させてつくられた調味料で、ぶどう糖やオリゴ糖といった甘み成分と、旨み成分であるアミノ酸を含んでいます。メーカーにもよりますが、アルコール度数はだいたい14%前後です。
14%とというと一般的な日本酒に近いですから、そのままだとかなりアルコールの強い酒類ということになります。ちなみに煮物に入れる場合、このアルコールが蒸発するときに肉や魚の臭みを一緒に飛ばしてくれるため、おいしく仕上がるというわけです。
和え物や漬け物など加熱しない料理に入れる場合、もちろん少量であれば酔ってしまう人はほとんどいないと思いますが、アルコール臭が気になる人もいますし、とくに子どもや妊婦さんが食べるものに加熱せず入れるのは避けましょう。
子どもが食べても安心!レンチンで簡単にアルコールを飛ばそう
子どもや妊婦さん、あるいはアルコールにアレルギーがあったり苦手だったりする人が食べる料理で、和え物など加熱をともなわない料理の場合、あらかじめ「煮切りみりん」といって、みりんを加熱してアルコールを飛ばした状態で加えるのがおすすめ。
といっても、わざわざみりんを加熱するためだけに鍋を出して火を使うのは大変ですが、電子レンジで簡単にできる方法があります。耐熱容器に使う分のみりんを入れ、ふんわりラップをして電子レンジ600Wで50秒(500Wなら1分)加熱するだけ。
加熱した直後はかなり熱くなっていますので、粗熱をとってからほかの材料をと混ぜあわせましょう。
アルコールがほとんど含まれない選択肢も
ここまで解説してきたみりんは、よく「本みりん」と呼ばれる通常のみりんですが、アルコール度数が低い類似の調味料を使うという方法もあります。
「みりん風調味料」と呼ばれる種類の商品は、米こうじや水あめを使ってみりんの風味に似せた調味料で、アルコール度数が1%未満のもの。アルコールがほとんど含まれていないため安心して使えますし、酒税がかからないので安価で手に入るという利点があります。
アルコールの力で臭み消しができない分、酸味料などで補っているため、本みりんとは仕上がりの風味が異なることがありますが、家庭の事情などにあわせて使いわけるのがよさそうです。
身近な調味料だけど奥が深い!みりんの性質を知って使いこなそう
筆者は出張料理の仕事でいろんな家庭にお邪魔する際、料理に関する質問をされることもありますが、「みりんって何のために使うの?というか結局みりんって何?」といった、素朴な疑問も寄せられます。身近な調味料ほど、意外とよく知らない…ということもありますが、ぜひみりんの性質を正しく知って、日々の料理に上手に活用してください。
■執筆/植松愛実
本業の気象予報士と副業の料理人、2足のわらじを履く主婦。誰かに教えたくなるお天気の豆知識や災害に備えるコツ、「食」に関する情報を中心に発信中。
編集/サンキュ!編集部