冬の乾燥対策に欠かせないのが加湿器。「喉やお肌のために」と、毎日フル稼働させているかたも多いのではないでしょうか。しかし、その使い方が原因で、知らないうちにカビを室内に招いている可能性があります。
「カビ=梅雨」というイメージが強いものの、じつは冬こそカビが発生しやすい季節。暖房で暖かく、加湿器でしっとり潤った室内は、人だけでなくカビにとっても快適な環境です。
今回は、冬に見落としがちな「隠れカビ」の正体と、今日からできる効果的な対策をご紹介します。
教えてくれたのは、アクティア株式会社が提供する家事代行サービス「カジタク」に所属し、年間約500件のお仕事依頼をこなしている家事のプロフェッショナル、西田美保さんです。
1.暖房×加湿器×結露が招く、冬のカビとは
冬のカビの最大の原因は、よかれと思って行っている乾燥対策にあります。窓際は「カビの増殖スポット」。この時期、窓にびっしり水滴がついていませんか?
これは、暖かい室内の空気が冷え切った窓にふれ、空気中の水分が水滴となってあらわれる結露です。加湿器を強く使うほど、窓際には大量の水分が発生します。カビにとっては、暖かく、常に水分が補給される絶好の繁殖環境が完成してしまうのです。
とくに、加湿器を24時間フル稼働させていると、室内の湿気は逃げ場を失い、サッシの隙間など風とおしの悪い場所に溜まりやすくなります。
こうして、気づかないうちにカビが広がっていきます。
2.ここが危ない!冬の見落としがちな「隠れカビスポット」
カビは、日当たりが悪く、空気がよどんだ場所を好みます。次の場所は、とくに注意してチェックしてみましょう。
1.カーテンの裏と窓のサッシ
結露でぬれた窓にカーテンがふれると、布が水分を吸い続け、常にジメジメした状態になります。カーテンの裾に黒い点が見えたら、カビが根を張っているサインです。見た目だけでなく、開け閉めのたびにカビの胞子を室内に広げてしまう原因にもなります。
2. 外壁に面した家具の裏側
外気にふれる外壁側は冷えやすく、家具とのわずかな隙間で結露が起こりやすくなります。大掃除で家具を動かした際、壁紙が黒ずんでいるケースは、冬の結露が原因であることが少なくありません。
3.寝室の布団やマットレスの下
人は寝ている間に、コップ1杯分ほどの汗をかくと言われています。冷たい床と体温で温まった布団の間に湿気がこもり、とくにフローリングに直接布団を敷いている場合、裏側はカビの温床になりがちです。
3.今日からできる!カビを防ぐ3つの習慣
カビ対策の基本は、湿気を1ヵ所に溜めないことです。
1.湿度の目安は50%前後
湿度が60%を超えると、カビのリスクは一気に高まります。湿度計を設置し、50〜60%未満を目安に管理しましょう。
窓ガラスが白く曇り始めたら「加湿しすぎ」のサイン。加湿器は弱運転にし、窓際ではなく、部屋の中央やエアコンの風が当たる場所に置くのがおすすめです。
2.空気のとおり道をつくる
家具は壁から5cmほど離し、空気が流れる隙間を確保しましょう。寒い時期でも、1時間に一度、5分程度の換気を行うことで湿気は大きく減らせます。
3.結露は「朝のひと拭き」で対策
窓についた水分を放置すると、カビの栄養源になります。朝起きたら、吸水クロスやスクイージーでサッと拭き取る習慣を。このひと手間が、冬のカビ予防に大きな差を生みます。
心地よい冬をすごすために
冬のカビは、アレルギーや咳の原因になるだけでなく、大切な住まいを傷めてしまうこともあります。
加湿器を上手にコントロールし、適度な潤いと空気の流れを意識することで、快適で健康的な冬の暮らしを守りましょう。