木製の背景に日本の梨

野菜のプロが解説!梨をスーパーで買うときにおいしいものを見分けるコツとは?

2024/08/26

夏の終わりから秋にかけて、リンゴよりもひと足先にスーパーに並び始める梨。甘くてみずみずしい梨をぜひ選びたいところがですが、リンゴと違って全体的に色が薄いこともあり、なんだかどれも同じ見えて選びにくい…と思う人もいるのでは?

今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、おいしい梨を選ぶコツを教えてもらいます。

サンキュ!STYLE 取材班メンバー。気象予報士として講演・執筆を行うかたわら、野菜たっぷりの作り置き料理を...

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表面はすべすべ・ザラザラどっちを選ぶべき?

コズイ・ナシ
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梨の表面を見ると、細かい斑点がたくさんあってザラザラした質感になっているものと、斑点があまり目立たずなめらかに見えるものがあります。この斑点のようなものは「果点コルク」と呼ばれるもの。梨がまだ熟していないうちはハッキリ見えるのですが、完熟に向かうにつれて次第に目立たなくなり、だんだん表面がすべすべに見えるようになっていきます。

そのため、買ってからすぐに食べる場合は、しっかり熟して表面がなめらかなものを選ぶのがおすすめ。逆に、すぐに食べる予定がない場合は、ザラザラのものを買ったほうが日持ちします。

ちなみに通常の梨(和梨と言います)は、ラ・フランスのような洋梨と違って追熟しないため、未熟なものを買ってしばらく置いておいても甘さが強くなることはありません。つまり一番いいのは、すでに熟したものを買ってすぐ食べることです。なお品種によって、もともと「果点コルク」が見えづらいものもあるため、売り場では同じ品種どうしで見比べましょう。

色は均一なほうがいいけど…

梨フルーツ鳥取
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多くの品種の場合、梨は表面に色ムラらなく、均一な色合いになっているもののほうがおいしいとされています。ただ、例外もあります。一部の品種(たとえば甘みが強いことで知られる「秋麗」など)は、もともと表面の色がまだらになる性質があり、この場合は色ムラでは判定ができません。

なお、色そのものについては、完熟すると赤っぽくなるタイプ(赤梨)と黄色っぽくなるタイプ(青梨)があります。一般によく出回っている品種で言うと、「新高(にいたか)」は赤梨、「二十世紀」は青梨です。

軸にも注目!

梨
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フルーツを選ぶとき、ついつい果実本体の状態に注目しがちですが、軸も重要なポイント。軸が太いもののほうが、枝からしっかり栄養をもらっておいしく成長している可能性が高いためです。

これは梨だけでなく、リンゴやぶどうを選ぶ際にも言えることです。ぜひ表面の状態や色に加えて、軸の状態もチェックして選んでみてくださいね。

みずみずしい旬の梨を楽しもう

例年9月頃に出荷のピークを迎え、品種によっては冬にかけても楽しめる梨。みずみずしくてシャリシャリした特有の食感とさわやかな甘みは、ほかのフルーツでは味わえないおいしさです。比較的手ごろな値段で手に入りやすいのも、うれしい特徴のひとつですよね。

ぜひ選びかたのコツをおさえて、旬の梨を存分に味わってください。

■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。インスタグラムは@megumi_kitchen_and_atelier。
編集/サンキュ!編集部

 
 

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