晩秋から春先まで長い期間、旬を楽しめる白菜は、寒さとともにおいしく、そしてお買い得になっていくので、ぜひ食卓に取り入れたい食材ですよね。ただ、なかには、できれば避けたいNGな方法で保存している人も…。
今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、やってしまいがちな白菜のNG保存方法とおすすめ解決策を教えてもらいます!
芯を切り取らないのはNG!
白菜は、収穫されたあとも成長を続けています。白菜は芯の部分に「生長点」といって、新しい葉をつくり出したり根をさらに延ばしたりする部分があり、この部分が残ったままだと、自身の栄養をつかって大きくなろうとしてしまうのです。
そのため、白菜を買ってきたら、まずは芯を切り取りましょう。カット白菜の場合は斜めに切り落とす形で簡単に切り取ることができます。また、丸ごと1玉で買った場合は、包丁の刃を差し込むようにしてくり抜いてできた穴の部分に濡らしたキッチンペーパーを詰めるか、あるいは切り取らずに芯に十字に切れ込みを入れる方法でもOKです。
ちなみに、白菜が成長する際は、芯に近い中心部分の側から葉が伸びようとします。そのため、カット白菜を調理に使う際は、外側の葉からではなく内側の葉から順に使うようにすると、より成長を抑えて栄養を温存することができます。
乾燥対策しないのはNG!
白菜は、乾燥対策をしないと、数日で葉先が乾燥してカリカリになり、次第に全体に傷みが広がっていきます。そのため、乾燥対策をしないのはNGです。
カットされた白菜の場合は、ラップでつつんでからポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室へ。丸ごと1玉の場合は、全体をキッチンペーパーでつつんでから新聞紙などの大きな紙でつつみ、立てた状態で廊下などの涼しい場所に置いておきましょう。
なお、丸ごとの場合は白菜を外側の葉から順に使っていくことになりますが、使い続けてだんだん小さくなってきたら、冷蔵庫の野菜室に移動してくださいね。
家計にやさしい白菜を長く楽しもう
白菜は1/4カットや1/8カットでもボリュームがあり、人数の多い家族でもしっかりおかずをつくることができて家計にやさしい野菜です。ただ、せっかく買っても傷んでしまったらもったいないですよね。今回ご紹介したコツを参考にして、ぜひ旬のおいしい白菜をできるだけ長く、そしてできるだけよい状態で楽しんでくださいね。
■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。
編集/サンキュ!編集部