じつは避けたほうがいいかも!?野菜のプロが教える「もやし」のもったいない食べ方
2024/11/24
いつでも安く手に入るもやしは家計の味方、そして調理も簡単なので炊事の味方でもありますよね。1年をとおして食卓によく登場するという家庭が多いのではないでしょうか。
しかし、そんな身近なもやしでも、野菜のプロから見ると、じつは避けてほしい「もったいない」調理法で食べている人が意外と多いのです。今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、やってしまいがちな「もったいない」もやしの食べ方について解説してもらいます。
ゆでたあと「水で冷やす」はもったいない!
もやしは加熱しないと食べられない野菜のため、炒めたりゆでたりと調理をしてから食べますよね。もやしをゆでた際、どのようにしてさましているでしょうか。ほうれん草や小松菜をゆでるときのように、流水に当てたり冷水にひたしたりして冷やしていませんか?
実はこれ、「もったいない」食べ方。水で冷やすことによってもやしのシャキシャキした食感が失われてしまうほか、流れ出て行ってしまう栄養素も多いのです。そのため、もやしをゆでたあとは、ザルなどに上げてさますようにしてください。これを「陸上げ」または「生(き)あげ」と言います。
そもそもなぜゆで野菜を水で冷やす?
ゆでたほうれん草を水で冷やすのは常識なのに、なぜもやしはやらないの?と疑問に思う人もいるかもしれません。そもそも、ほうれん草を水で冷やすのには、きれいな緑色に仕上げるためや、アクを洗い流すなどの役割があります。ほかにも小松菜や春菊、菜の花なども同様の理由で水で冷やします。
しかし、もやしの場合は緑色ではないですし、アクの多い野菜でもありません。そのため、水で冷やす必要がない!ということになります。
あえて水で冷やすべき場合も
ここまで、ゆでたもやしを水で冷やす必要はない、ということを解説してきたのですが、実は、あえて水で冷やすべき場合もあります。それは、しんなりした食感を出したいときです。
もやしをナムルなどにする際、一緒に使うほかの野菜の食感にあわせたり、あるいは逆に食感のコントラストを出すために、もやしを思いっきり「しなしな」の状態にしたい場合がありますよね。そんなときは、水でしばらく冷やすと、短時間で簡単にしんなりします。もちろんやりすぎるとおいしくありませんので、数分以内にしてくださいね。
安くておいしいもやしのコスパをさらに上げよう!
もやしは1年をとおして安価に手に入るコスパのよい野菜ですが、「もったいない」ポイントを避けることで、そのコスパをさらに上げることができます。ぜひ今回ご紹介した内容を参考にして、もやし料理を一層おいしく楽しんでくださいね。
■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。
編集/サンキュ!編集部