知らない人はびっくりしちゃうかも…?実は冬にぴったりの料理だった「味噌汁そうめん」とは?
2024/11/17
そうめんといえば、つるっとしたのどごしを楽しめる夏の定番料理ですよね。夏以外でも温かい「にゅうめん」として食べられますが、一部地域ではそうめんを味噌汁に入れる食文化も見られます。意外な組み合わせに驚く人も多い「味噌汁そうめん」とは、一体どんな料理なのでしょうか。
そうめんの味噌汁とは、どんな料理?
そうめんブランドとして有名な「揖保乃糸」(兵庫県手延素麵協同組合)の公式サイトには、「味噌汁そうめん」のレシピが公開されています。調理法は、薄揚げや大根、しめじを鍋で煮込み、具材が柔らかくなったところへ、ゆでたそうめんを加えるというシンプルなもの。そうめんは固めにゆで、煮立つ直前に味噌を溶き入れるのがポイントのようです。
そうめんの味噌汁は、そうめんの産地が多い西日本を中心に食べられている家庭料理。地域差もありますが、ネット上には「和歌山では、味噌汁にそうめんを入れるのはけっこう普通」「大阪だけど、学校の給食で食べてたよ」「九州だと社食にもあるぐらい。全国共通だと思ってた」といった声が聞かれます。
ちなみに鹿児島県には「へちま汁」という、そうめんを使った郷土料理も存在します。とろりとなるまで煮込んだへちまと麦味噌の相性が抜群で、食欲のない夏場でもつるっと食べられるのだとか。北陸のそうめんの産地として有名な富山県では、「なすとそうめんの味噌汁」が昔から家庭で親しまれています。
また西日本では、そうめんの製造過程で出る端の部分「節麺(ふしめん)」も味噌汁の具として売られているそう。コシが強く、もっちりとした歯ごたえが特徴の節麺は「ふし」や「バチ」と呼ばれ、味噌汁以外にもサラダやおやつとして使われています。まさに、そうめんの産地ならではの活用法ですね。
味噌汁そうめんは「東京育ちの夫に出したらびっくりされた」という声もあるように、東日本では意外な料理として捉えられることが多いよう。しかし手軽に作れるうえに、これからの寒い季節にもぴったりな一品です。ぜひ、いろいろな具材と合わせて、体の芯から温まる味噌汁そうめんを味わってみてくださいね。
■執筆/マツヤマ剛
ありとあらゆる面白情報を収集する雑食ライター。営業職で「トークのタネ」として雑学を集めていたことをきっかけにトリビアに目覚め、一念発起して編集プロダクションに転職。その後独立し、今に至る。特に、生活に関連するような知識には目がなく、日々情報収集に励んでいる。
編集/サンキュ!編集部