ウイスキーロック

【管理栄養士監修】「ウイスキー」はいつまでおいしく飲める?賞味期限はある?正しい保存方法は?

2020/08/11

ウイスキーには賞味期限がありません。しかし、保存状況や開栓してからの時間経過などによって、ウイスキーも品質を落としてしまいます。そのため、ウイスキー本来のおいしさを楽しむためにも、正しい保存方法を把握しておきましょう。

管理栄養士、食生活アドバイザー。一女のママで出張料理、料理教室、講演、栄養相談も手掛けるほか、ライターとして...

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ウイスキーは賞味期限がすぎても飲める?

ウイスキーロック
KPS/gettyimages

ウイスキーはアルコール度数が高いので、保存状態がよく未開封であれば、安定した品質を保つことができます。しかし、間違えた保存方法をしていたり、開封したりしたあとは賞味期限に影響を与えます。

そのため、ウイスキーの賞味期限についてはしっかりと把握しておきましょう。

賞味期限とは

賞味期限とは、未開封で保存方法をしっかり守って保存した場合に、記載されている年月日、または年月まで「おいしく食べられる」期限のことです。

賞味期限はスナック菓子・インスタントラーメン・缶詰など、製造・加工されてから、おおむね6日以上期限のある傷みにくい食品に記載されています。またこの期限をすぎても、すぐに食べられなくなるわけではありません。

もちろん賞味期限は、開封してしまうことで、食品の保存状態が変化してしまうため、表示されている期限にかかわらず、できるだけ早めに消費するようにご注意ください。

【保存方法別】ウイスキーの賞味期限は?

ウイスキーロック
KPS/gettyimages

ウイスキーは保存状態がよく、未開封であれば、安定した品質を保つことができます。

しかし、正しく保存ができていなければ品質の低下は免れません。安全においしく飲むためにも、どのような状態で保存すれば、どのくらい賞味期限が変わるのか把握しておくようにしましょう。

未開封のウイスキーの賞味期限

賞味期限は未開封の状態で、正しく保存されていた場合を想定して設定されます。しかし、ウイスキーの場合は、アルコール度数が高いため、正しく保存していれば長期保存してもその品質を保つことができます。

そのため、ウイスキーのラベルやボトルなどには、一般的に賞味期限は記載されていません。ただし、賞味期限の代わりに製造日が記載されていることはあります。

しかし、その製造日も法律では表示の省略ができます。

開封済みのウイスキーの賞味期限

未開封で正しく保存ができているウイスキーには賞味期限がないといわれています。しかし、開封をした場合はウイスキーも品質が保てなくなってしまうため、賞味期限が発生することになります。

ウイスキーはアルコール度数が高く、一般的に傷みにくいといわれています。しかし、空気にふれることで酸化が始まり、風味や香りが徐々に失われてしまいます。そのため、直射日光や温度・湿度が高い場所、臭気の強いものとの保存は避けて、できるだけ早く召し上がってください。

冷蔵庫で保存したウイスキーの賞味期限

開封後のウイスキーは常温でも保存できます。

しかし、ウイスキーを保存する際には、直射日光、温度と湿度が高くなる場所を避けて保存する必要があります。そのため、開封後のウイスキーは冷蔵庫で保存するという人もいます。

メーカーによっては、温度変化によってウイスキーの品質が変わりやすくなるため、夏場であっても冷暗所での保存をすすめています。常温・冷蔵のどちらであっても、開封後は早めに飲みきるようにしましょう。

冷凍庫で保存したウイスキーの賞味期限

アルコール度数が40度のウイスキーが凍る温度は-24℃ほどです。

もし、冷凍庫が-24℃よりも低い温度になる場合は、ウイスキーが凍ることで膨張してボトルなどの容器が破裂したり、容器自体が温度に耐えられず割れる可能性があるのでやめましょう。

もし、ウイスキーを冷凍庫に入れるのであれば、保存を目的とせず、冷やして飲む目的にして、ウイスキーが凍ってしまわないように注意しましょう。

常温で保存した賞味期限

ウイスキーは未開封で正しく保存ができていれば賞味期限はないといわれています。

ウイスキーを保存する場合は直射日光を避ける必要があるだけでなく、温度や湿度が高くなる場所、匂いが強いものの近くも避ける必要があります。

ただし、ウイスキーはワインなどのようにボトルの中で熟成が進むことはなく、メーカーがおいしいタイミングでびん詰めをしているため、なるべく早く飲むことが望ましいです。

賞味期限がすぎて傷んだウイスキーの特徴

バーカウンターのハイボール
kuppa_rock/gettyimages

ウイスキーは保存状態がよく、未開封であれば、安定した品質を保つことができます。また、アルコール度数が高いため、開封後もすぐに傷むようなことはありません。

しかし、保存状態が悪ければウイスキーも傷んでしまうことはあります。そのため、飲めるかどうか不安を感じる場合には、必ず状態を確認するようにしましょう。

もし、傷んでいれば、ウイスキーからはいくつかの特徴が見られるようになります。

特徴1:香りや味の変化

開栓後の開け閉めの頻度や、容器内の残りのウイスキーの量によっては、特有の香りが抜けやすくなったり、アルコールが蒸発してしまうことがあります。

ウイスキーは、開栓後に酸素と触れることで酸化が始まり、香りや味が徐々に変わっていきます。

容器の半分以下になったら、少しでも空気にふれる面積が減るよう、小さい容器に移し替えるなどの工夫をするといいでしょう。香りや味が抜けすぎてしまうと、ウイスキーのおいしさが失われてしまいますので、このようなことにも注意するといいでしょう。

特徴2:コルク栓の劣化

ウイスキーの栓には、金属製だけでなく、コルクを使用したものもあります。

コルク栓が使われている場合、湿度が高いところでの保存によるカビだけでなく、温度の高い場所や長期保存によって栓そのものが収縮や劣化を起こし、ウイスキーが漏れたり成分が蒸発して品質が劣化することがあります。

そのため、コルク栓のウイスキーを保存する際には必ず立てて、栓にウイスキーがふれないように気をつけましょう。

【日数別】賞味期限切れのウイスキーはいつまで飲める?

カラフルなクリスマスライトボケの背景に氷とウイスキーのガラス
cagkansayin/gettyimages

賞味期限は、品質を保っておいしさを楽しめる期限の目安です。

ウイスキーにはその賞味期限がないといわれています。ただし、それは未開封で正しい方法で保存されていた場合です。保存方法が間違っていたり、開封後には、賞味期限が発生すると考えたほういいでしょう。

とくに、開封からしばらく時間が経過している場合には、必ずその状態を確認するようにしましょう。

開栓から1カ月がすぎたウイスキー

ウイスキーは保存状態がよく、未開封であれば、安定した品質を保つことができます。

しかし、ウイスキーも開栓をすれば酸化が始まるため、賞味期限が発生します。ですが、ウイスキーはアルコール度数が高いこともあり、もともと傷みにくいです。

そのため、開栓してからも正しい方法で保存ができていれば1カ月ほどすぎていても問題なく飲むことができます。

ただし、保存状態によってウイスキーの状態も変化するため、必ず確認してから飲むようにしましょう。

開栓から半年すぎたウイスキー

ウイスキーは開栓すると酸化が進み、味や香り、色が変化してしまいます。保存状態にもよりますが、開栓してしまうと、ウイスキーの味や香り、色を楽しめるのは半年ほどといわれています。

そのため傷みにくいといわれてはいますが、出荷時の品質より下がっている可能性があるので、開栓後はなるべく早く飲むようにしましょう。

開栓から半年がすぎているのであれば、状態は必ず確認しましょう。

開栓から1年以上すぎたウイスキー

ウイスキーは傷みにくいので、開栓してから1年経っても飲めることはあります。

ただし、保存方法に気をつけていても傷んでしまう可能性があるため、できれば飲むことは避けたほうがよいでしょう。

開栓から1年もすぎていれば、品質は落ちている可能性が高いです。それでも飲む場合は、しっかりと状態を確認して、自己責任で飲むようにしましょう。

ウイスキーの正しい保存方法

氷とウイスキーのグラス
Kateryna Kolesnyk/gettyimages

ウイスキーはアルコール度数の高いお酒のため、保存状態がよく、未開封であれば、安定した品質を保つことができます。

しかし、保存方法が守られていなかったり、開封後の保存期間に注意しなければ、ウイスキーの品質を落としてしまう可能性があります。

ウイスキーのおいしさを長く保ち、安全に飲むためにも、正しい保存方法や誤った保存方法などを把握しておくようにしましょう。

常温で保存する

ウイスキーは未開封でも、開封後でも常温で保存することができます。

常温でウイスキーを保存する場合には、直射日光と高温、湿気、匂いが強いものの近くを避ける必要があります。コルク栓が使われている場合、ウイスキーとふれることでコルクの劣化が早まり、漏れや蒸発が起こる可能性があります。

また、開封後は酸化が進むため、容器を横にすることで空気にふれる面積が大きくなってしまいます。ウイスキーは、立てて保存するようにしましょう。

冷蔵庫で保存する

ウイスキーは直射日光と温度が高くなる場所、湿気の多い場所で保存することを避ける必要があります。冷蔵庫なら直射日光と温度と湿気を避けて保存することができます。ただし、ウイスキーが冷えすぎると、成分が凝縮して白く濁ってしまう可能性があるため、冷風口の近くやチルド室での保存は避けましょう。

冷蔵庫での保存をすすめていないメーカーもあるので、できるだけ冷えすぎを防ぐために、箱に入れておくのも一つの方法です。

冷凍庫で保存する

ウイスキーはアルコール度数が高いため、一般的な冷凍庫の温度では凍りにくいです。しかし、もしウイスキーが凍ってしまうとボトルが割れてしまう危険性があるため、冷凍庫での保存は避けたほうがよいでしょう。ウイスキーの一つの飲み方として利用し、ウイスキーが凍らないように注意しましょう。

賞味期限切れのウイスキーには要注意!無理して飲まないようにしよう!

ウイスキーは保存状態がよく、未開封であれば、安定した品質を保つことができます。しかし、開封してからの時間経過や保存状況などによって、ウイスキーも品質を落とすことがあります。

ウイスキーはアルコール度数が高いので、傷みにくくはありますが、おいしい状態で楽しむためにも、開封後はなるべく早く飲むようにしましょう。

また、少しでも味や色、香りなどに違和感を覚えた場合は、無理して飲まないようにしましょう。

参考サイト

 
 

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