【管理栄養士監修】「ピーナッツ」の主な栄養素とカロリーまとめ!ダイエットには効果ある?
2020/08/12
おつまみでよく食べられているピーナッツ。ニキビができる、太る、鼻血がでるといったマイナスなイメージもあるピーナッツですが、実は美容や健康、さらにはダイエットにまで効果が期待できる栄養素が詰まった健康食品です。そんなピーナッツの驚くべき効果をご紹介します。
ピーナッツの種類と栄養
ピーナッツは南米が原産で江戸時代に日本に持ち込まれたといわれており、品種はおつまみなどの豆菓子になる大粒種と油などの原料になる小粒種の2つに分かれています。
咲いた花が地面に落ち、地中で実がなることから「落花生」という名前がつけられたといわれています。ピーナッツのカロリーは高いことで有名ですが、健康によい栄養素が多く含まれています。
ピーナッツのカロリーと栄養素
ピーナッツのカロリーは100gあたり560kcalです。ピーナッツの主成分はオメガ9系脂肪酸の「オレイン酸」で、悪玉コレステロールを減らす働きが期待できる良質な油です。
カロリーは高いですが、体に必要な栄養素が多く含まれています。またオレイン酸以外にもビタミンB群、ビタミンE、ポリフェノールなどさまざまな健康効果が期待できる栄養素がたくさん詰まっているので、それぞれの栄養素について詳しく見ていきましょう。
ピーナッツの栄養素
・オレイン酸
・ビタミンB群
・ビタミンE
・ポリフェノール
・食物繊維
ピーナッツの栄養素1:オレイン酸
ピーナッツの脂質の8割以上は不飽和脂肪酸が占めており、そのなかでもオメガ9系脂肪酸のオレイン酸が多く含まれています。
オレイン酸は、悪玉コレステロールの減少に役立つとされています。悪玉コレステロールが減ることによって、動脈硬化を防ぎ、生活習慣病のリスクを下げることが期待できます。
ピーナッツの栄養素2:ビタミンB群
太りやすい人の特徴の1つとして、「代謝が悪い」ことが挙げられます。体内に取り入れたたんぱく質・脂質・炭水化物をエネルギーにうまく変えることができないと、体脂肪として蓄えられやすくなります。
ピーナッツには、ビタミンB1・ビタミンB2・ナイアシン・パントテン酸などのビタミンB群が多く含まれ、脂質や糖質の分解を助けてエネルギーに変え、太りにくい体づくりに役立ちます。
ピーナッツの栄養素3:ビタミンE
女性の永遠のテーマにアンチエイジングが挙げられると思いますが、そのアンチエイジングに役立つとされる栄養素の1つにビタミンEがあり、ピーナッツには多く含まれています。
ビタミンEは「若返りビタミン」とも呼ばれ、強い抗酸化作用を持ち、体のサビのもとになる活性酸素を抑えることによって動脈硬化予防が期待されています。また、血行をよくすることから、冷え性や血行不良による肩こりにも効果のある栄養素だといわれています。
ピーナッツの栄養素4:ポリフェノール
赤ワインに多く含まれているポリフェノールですが、ピーナッツの薄皮にも多く含まれています。
ポリフェノールには、活性酸素の害から細胞を守る抗酸化作用があり、老化や生活習慣病予防の効果が期待されています。また、長寿遺伝子を活性化させるとして注目されている「レスベラトロール」というポリフェノールも、ピーナッツは含んでいます。
ピーナッツの栄養素5:食物繊維
ピーナッツは食物繊維も豊富で、便秘で悩んでいる人には習慣としてピーナッツを食べることをおすすめします。
食物繊維は整腸効果だけでなく、糖質の吸収を抑える働きがあり、余った糖質が体脂肪とし蓄えられるのを減らすことも期待できます。
食物繊維は不足しがちな栄養素なので、積極的に摂取することが大切ですが、脂質のとりすぎを防ぐためにも、1日20粒程度を目安に食べたほうがいいといわれています。
ピーナッツはダイエットに効果がある?
ピーナッツには、代謝に関わったり、整腸効果などが期待できる栄養素が豊富に含まれていることをお伝えしてきました。さらに、ピーナッツに含まれる食物繊維によって、満腹感が長続きしやすくなることからも、ダイエット効果が期待できます。
よりダイエット効果を高めるためには、日中の活動量によってカロリーが消費量されやすくなるよう、午前中に食べたほうがよいでしょう。遅い時間に食べるほど、消費されずに余った栄養素が体脂肪に取り込まれる可能性が高くなります。ピーナッツは高カロリーであることを意識して食べすぎには注意しましょう。
ピーナッツを使ったおすすめのレシピ
ここからはピーナッツを使ったおすすめレシピをご紹介します。
ピーナッツのおすすめレシピ1:豆腐のピーナッツソース和え
豆腐とピーナッツバター、トマトと調味料を混ぜるだけの簡単レシピです。豆腐の淡泊さとトマトの酸味をピーナッツバターのコクでマッチさせてくれます。
豆腐には女性ホルモンと似た働きをするイソフラボンが含まれ、トマトのリコピンには抗酸化作用・美肌効果もあり、女性がとりたい栄養素が詰まったレシピです。
ピーナッツのおすすめレシピ2:秋の豆ごはん!落花生の炊き込みごはん
落花生は炒って食べることが多いですが、生の落花生を炊き込むことで、いつもと違うふっくらとした食感が楽しめます。
味つけも塩のみなので、落花生本来の甘みも感じられるとても滋味深いレシピです。ぜひ生の落花生が手に入ったときにつくってほしいレシピです。
ピーナッツのおすすめレシピ3:おいしい食感。ピーナッツ入り甘辛鶏つくね
鶏つくねにピーナッツを入れることで食感が変わるだけでなく、香ばしい風味も加わり、ワンランクアップした鶏つくねになります。
鶏肉にもビタミンB群が含まれているため、ビタミンB群の栄養素をたっぷりとれるレシピです。ピーナッツによってかさ増しになるので、ひき肉が少ないときにもおすすめのレシピです。
ピーナッツをおいしく食べよう!
身近な食材であるピーナッツですが、こんなにもいろんな栄養素が詰まっていると知って、見方が変わったかたも多いのではないでしょうか。
定番の炒ったピーナッツをそのまま食べるのもおいしいですし、砕けば食感のアクセントに、つぶせばピーナッツバターやドレッシングにもなり、さまざまな料理に使えます。
毎日の摂取目安量を意識しつつ、ピーナッツを食べる習慣をつけて健康管理をしましょう。
監修者ミニコラム:落花生は豆腐になる?おかず&デザートで楽しめる「ジーマーミ豆腐」のおいしい活用法
落花生は沖縄などの暑い地域でも栽培され、琉球王朝時代には宮廷料理として、落花生をすり潰して漉したものをでんぷんで固めた「ジーマーミ豆腐」がつくられていました。落花生を「地豆(じまめ)」と呼んだことが、ジーマーミの語源とされています。
沖縄のスーパーマーケットには必ず置いてあるソウルフードですが、鹿児島県でも食べられていて、「だっきしょ豆腐」と呼ばれるとか。
落花生がなくても、ピーナッツバターで簡易的につくることもでき、もっちりとした食感と香りが楽しめる「ジーマーミ豆腐」。
豆腐代わりに、味噌汁・サラダ・冷や奴・揚げ出しとして使うもよし、白玉に見立ててスイーツに仕立てるなど、栄養満点の落花生の使い道が広がりますよ!