「まごわやさしい」という言葉を知っていますか?聞いたことはあっても、詳しい意味までは知らないという人は少なくありません。「まごわやさしい」は栄養バランスのいい献立を作るのに、1日1回は摂取したい7つの食材の頭文字をとった合言葉なんです。
「まごわやさしい」の食材をそれぞれ使ったレシピと1週間分の献立例をご紹介します。

「まごわやさしい」とは?
「まごわやさしい」は、健康的な、バランスの良い食事をとるために意識してとりたい食材の頭文字です。「調味料のさしすせそ」のように覚えやすい語呂合わせになっています。それぞれ「ま」は豆類、「ご」はごま、「わ」はわかめ、「や」は野菜、「さ」はさかな、「し」はしいたけ、「い」はいもとなっていますがさらに詳しく解説します。
「まごわやさしい」の効果は?
「まごわやさしい」を意識した食事をすることで、たんぱく質、ビタミン、ミネラルなど必要な栄養素を野菜、海藻、きのこなどさまざまな食材からバランスよくとることができます。
栄養バランスを考えながら献立を立てるのは簡単ではありませんが、「まごわやさしい」を意識して献立を立てることで自然と栄養バランスの整った食事をすることができます。また、身体に必要な栄養素をとることは、暴飲暴食を抑える効果があり、それは健康的なダイエット効果も期待ができます。
「まごわやさしい」の中にお肉は含まれない?
お肉は含まれません。日本の伝統的な食材を使うことで、現代の生活習慣病を予防しよう、バランスのよい食事の覚え方なのでお肉は含まれていません。
「まごわやさしいこ」「まごわやさしいよ」「まごはやさしいわ」って?
「まごわやさしい」には別の言い方もあり、「まごわやさしいこ」の「こ」はお米、「まごわやさしいよ」の「よ」はヨーグルト、「まごはやさしいわ」の「は」は発酵食品です。お米、ヨーグルト、発酵食品にも身体にいい、必要な栄養素が含まれているので基本の「まごわやさしい」に加え食事に取り入れましょう。
ま=豆類を使ったレシピ
「まごわやさしい」の「ま」は、豆類です。大豆、黒豆、納豆、豆腐、油揚げなどの食材があります。現代人に不足しがちな植物性たんぱく質を補ってくれる食材で、ヘルシーな食生活に欠かせません。和食はもちろん洋食に合う味つけも楽しめます。
豆とヒジキの彩マリネ
豆の水煮を数種類使って彩鮮やかなマリネを作ります。ひじきも加えてさらに栄養価アップ。マリネですが洋食だけでなく和食の膳にも合い、作り置きにもぴったりのレシピです。
調理時間目安:10分+漬ける時間
ヒヨコ豆とカリフラワーのサラダ
ひよこ豆とカリフラワーのほくほく食感が特徴のサラダです。豆は水煮を使うことで簡単にとることができます。
カロリー:194kcal
調理時間目安:20分
エンドウ豆の卵とじ
エンドウ豆の緑色が鮮やかな一品です。高野豆腐と、エビ、卵を使って満足感、栄養価アップ!甘めの味つけで子どもも大喜び。
カロリー:284kcal
調理時間目安:15分
ご=ごま(ナッツ類)を使ったレシピ
「まごわやさしい」の「ご」はゴマの頭文字です。白ごま黒ごま、だけでなくピーナッツ、アーモンド、くるみ、などのナッツ類も含まれます。ごまやナッツ類は香ばしさが特徴で、食物繊維が豊富で、血流を良くする働きがあるビタミンEも含まれています。
お肉や魚、野菜などさまざまな食材との相性がいいので食卓に取り入れやすいですね。
サバのゴマ揚げ
ブロッコリーのゴマ和え
すりごまと練りごまのダブル使いでゴマの風味たっぷり味わえるゴマ和えです。このレシピはブロッコリーで作っていますが他の野菜に変えてもいいですね。
カロリー:88kcal
調理時間目安:10分
カボチャとナッツの炒め物
かぼちゃのほくほく食感と甘さ、カシューナッツの食感と香ばしさがおいしい一品です。ソースに練りごまを使っていて優しい味つけになっています。
カロリー:179kcal
調理時間目安:15分
わ=わかめ(海藻類)を使ったレシピ
「まごわやさしい」の「わ」はわかめ、の頭文字で海藻類を指します。わかめ、ひじき、もずくなどの海藻類はミネラル豊富で、酢や油と一緒に食べることで栄養の吸収がアップするので一緒にとって、効率的に栄養を吸収したいですね。
ワカメのナムル
わかめとえのきを使ったナムルで白ごま、ごま油がアクセントの香ばしい味つけでご飯が進みます。わかめをたっぷり食べられるレシピです。
カロリー:48kcal
調理時間目安:15分
ワカメのカラシマヨ和え
生のわかめがない場合、乾燥わかめで代用できますが生のわかめは肉厚で食感、食べ応えがあっておいしいですよ。マヨネーズ、しょうゆ、かつお節の優しい味つけにからしのアクセントで箸が進む一品です。
カロリー:90kcal
調理時間目安:10分
ヒジキの煮物
ひじきとにんじんと油揚げで昔ながらのひじきの煮ものレシピです。味つけもしょうゆとお砂糖の2つととてもシンプル。多めに作って次の日はひじきの炊き込みご飯にアレンジするのもいいですね。
カロリー:64kcal
調理時間目安:15分
や=やさいを使ったレシピ
「まごわやさしい」の「や」は野菜の頭文字です。野菜と一言で言ってもさまざまな種類がありますが、緑黄色野菜や根菜などバランスよくさまざまな野菜を取り入れたいですね。また、料理に彩を与えてくれ、目でも料理を楽しむ必須アイテムです。
筑前煮
たくさんの野菜を使って、彩鮮やかな筑前煮のレシピです。具だくさんの筑前煮は栄養満点、食べ応えもあって昔ながらの人気メニューです。さめるときに味がしみこむので次の日もおいしく食べられます。
カロリー:393kcal
調理時間目安:40分
サッパリ野菜炒め
野菜が主役の、ヘルシーな野菜炒めです。味つけもさっぱり、シンプルに。最後に振りかける白すりごまがアクセントになっています。
カロリー:170kcal
調理時間目安:15分
簡単基本!野菜炒め 具材たっぷり 卵ふわふわ
たっぷりのしゃきしゃき野菜にふわふわ卵とお肉を加えてボリューム満点レシピです。味つけはシンプルでオイスターソースが味の決め手になっていています。卵の黄色にパプリカの赤が映えますね。
調理時間目安:25分
さ=さかなを使ったレシピ
「まごわやさしい」の「さ」はさかなの頭文字です。DHAやEPA豊富な魚は積極的にとりたい栄養素です。お刺身はもちろん、開きや塩焼き、揚げたり煮たり、さまざまな調理法で魚を使いましょう。貝類や小魚も献立に取り入れるといいですね。
鮭の南蛮漬け
さっぱり黒酢で鮭の南蛮漬けのレシピです。鮭は揚げずに焼くことでカロリーダウンします。鮭以外のアジやサバで作ってみるのもいいですね。野菜もたっぷりとれる栄養満点の一品です。
カロリー:244kcal
調理時間目安:20分+漬ける時間
アジの辛みネギソース
片栗粉をつけてカリッと揚げ焼きしたアジに、ネギたっぷりの辛みソースをたっぷりかけて食べます。この辛みネギソースは他の魚や唐揚げ、豆腐などにもよく合います。魚が苦手な人でも魚を食べやすいレシピです。
カロリー:237kcal
調理時間目安:15分
魚のホイル焼き
このレシピではカレイを使用していますが好みの魚や旬の魚を使ってバリエーションが広がります。魚と一緒に野菜も取れて、バターの香りが食欲をそそります。レモンをかけてさっぱりと食べられます。
カロリー:208kcal
調理時間目安:30分
し=しいたけ(きのこ類)を使ったレシピ
「まごわやさしい」の「し」はシイタケです。シイタケの他にえのきやしめじ、なめこなどキノコ類は種類にもよりますが不溶性食物繊維、ミネラルが含まれています。
おいしい!シイタケのペペロン
シイタケに刻んだニンニクの香りがからんで、食欲をそそります。あと一品欲しいときに簡単に作れて、お酒のおつまみにもなる一品です。
カロリー:30kcal
調理時間目安:5分
シイタケのポタージュ
しいたけの旨味をたっぷり味わえるポタージュのレシピです。手間のかかりそうなポタージュですがミキサーさえあれば簡単に作れます。バターと豆乳と加えてまろやかな、ホッとするポタージュスープで、暑い日は冷製スープにするのがおすすめです。
カロリー:184kcal
調理時間目安:20分
キノコのお浸し
しめじとシイタケをたっぷり使ったお浸しのレシピです。だしとしょうゆのシンプルな味つけでキノコの旨味を楽しめます。他のキノコに変えて作ってみるのもいいですね。
カロリー:31kcal
調理時間目安:10分
い=いも類を使ったレシピ
最後、「まごわやさしい」の「い」はイモ類の頭文字です。じゃがいも、さつまいも、山芋、こんにゃく芋です。食物繊維が含まれています。
ジャガイモと里芋のグリル
スキレットで調理してそのまま食卓へ。外はカリッと中はホクホクのジャガイモと、ねっとり食感のサトイモ、2種類のいもを楽しめるレシピです。ニンニクとクミンパウダーがアクセントの味つけです。
調理時間目安:20分
長芋の照り焼き
長芋のホクホク、しゃきしゃき食感を味わえる長芋の照り焼きです。はちみつの優しい甘さが特徴で、あと一品、というときにピッタリで、さっと作れるのがいいですね。
調理時間目安:9分
サツマイモサラダ
じゃがいもで作るポテトサラダとは一味違うサツマイモのサラダです。サツマイモとコーンの甘さが子どもにとても人気です。ツナとマヨネーズが入ってコクのあるサラダになります。
カロリー:305kcal
調理時間目安:15分
「まごわやさしい」を用いた献立例
「まごわやさしい」を意識した1週間分の献立例をご紹介します。テーマに沿った主食、主菜、副菜、汁物を組み合わせているので参考にしてみてください。
1.和定食
シンプルな和定食です。ひじきのごはん、魚の煮つけ、豆といもの副菜、きのこのゴマ風味の味噌汁で真似しやすい、栄養バランスの良い献立です。
2.和定食(2)
ごはんにも主菜にも魚、野菜をたくさん使った和定食です。きのこ、わかめを使ってたっぷり食物繊維も取れます。お味噌汁にはたりない栄養素を入れて具だくさんにするのがおすすめです。
3.洋風セット
日本の伝統の食材「まごわやさしい」を意識した洋風セットです。主食をピラフに、ごまではなくナッツを使用したりトマト煮、スープをポタージュにすることで洋食セットの完成です。
4.中華風セット
中華料理はカロリーが高くなりがちですが、「まごわやさしい」を取り入れ、野菜を多めに、食材選びを意識するだけでカロリーを抑えることもできます。とろみがあると満足感もアップします。
5.ボリューム満点
ごはんにアジを使った混ぜご飯、主菜は揚物でボリュームを。野菜たっぷりのサラダとけんちん汁と栄養バランスもボリュームも満点の献立です。
6.子どもが大好き献立
子どもが好きなサツマイモのごはん、豆腐ハンバーグにひじきを入れて栄養アップ。苦手な野菜や魚はツナで摂ります。
7.ダイエットを意識した献立
全体的にヘルシーな食材、調理法でダイエットを意識した献立になっています。まごわやさしいを取り入れて、ダイエット中のときこそバランスの良い食事を心掛けましょう。
まとめ
「まごわやさしい」について詳しくご紹介しました。この合言葉を活用して献立を考えると、自然と栄養バランスが整ってきます。
料理が苦手な人、献立を考えるのがたいへんなとき、にぜひ活用してみてください。