【管理栄養士監修】賞味期限が切れた「あんこ」はいつまで食べられる?賞味期限が長い理由や手作りの場合も解説
2020/06/17
おいしいあんこを好む人も多いです。でも作りすぎたり、市販のものを残してしまったりと、賞味期限を越えてしまいそうなあんこにどのように対処していますか。
この記事では、あんこの詳しい賞味期限とともに、正しい保存方法について言及します。
あんこは賞味期限が過ぎても食べられる?
砂糖を加えてつくられたあんこの賞味期限は、袋入り包装の場合、製造日から2、3カ月が一般的です。缶詰など、ほかの包装であれば数年もつものもあります。また、砂糖を加えていなかったり甘さ控えめなどの糖度が低いものは、これよりも短くなります。
市販のあんこは賞味期限内に開封してから常温で2、3日は食べることができると言われています。保存の際は、直射日光・高温多湿の場所は避けてください。冷蔵庫へ入れておけば1週間は持つという話もありますが、できるだけ早く食べきることをおすすめします。
賞味期限と消費期限の違い
賞味期限はおいしく食べられる期限で、消費期限とは安全に食べることができなくなる期限のことです。
手作りのあんこは、殺菌・消毒などの衛生管理が工場生産のものほど十分ではないため、市販のものに比べて大変傷みやすいのが特徴です。ですので、手作りのあんこはなるべくその日のうちに食べ切るか、冷蔵・冷凍をするとよいでしょう。また、冷蔵の場合は翌日までに食べ切るようにしましょう。
【保存方法別】あんこの賞味期限は?
市販のあんこは、開封・未開封などの保存方法によっても賞味期限が違ってきます。メーカーや包装にもよりますが、未開封のあんこの賞味期限は長いもので、2〜3年と言われています。
しかし、当然ながら開封したあんこは傷みやすく、保存場所・方法に注意が必要です。それでは、あんこの賞味期限を開封・未開封別にみていきましょう。
未開封のあんこの賞味期限
未開封のあんこが賞味期限を過ぎている場合であっても食べることができると言われています。ただし、味や匂いをしっかりと確かめて、少しでもおかしな味や臭いがしたらすぐに食べるのをやめましょう。
なぜなら、賞味期限とは本来、風味を損ねずにおしいく食べられる期限であり、それを過ぎたからといってすぐに食べられなくなるわけではないからです。未開封のあんこは直射日光や高温多湿の場所を避けて保存しましょう。
開封済みのあんこの賞味期限
それでは、開封済みのあんこの賞味期限はどうなっているのでしょうか。開封済みのあんこは一度、空気に触れて雑菌などが入りやすくなっているため、傷みやすくなります。細心の注意を払って扱いましょう。
市販のあんこの賞味期限は、開封後1週間が目安です。ただし、冷蔵庫などの冷えた場所で密閉して保存した場合です。その際も、あんこが変色したり嫌な臭いが出ていたりしたら、ただちに食べることをやめましょう。
賞味期限が過ぎて傷んだあんこの特徴
あんこが傷むとどのようになるのでしょうか。賞味期限が過ぎて傷んだあんこの特徴を紹介していきます。
あんこは水分を飛ばしながら砂糖を大量に入れてつくるので日持ちするというイメージがありますが、賞味期限を過ぎるとすっぱい味がしたりカビが生えたりして食べられなくなります。
とくに夏場の暑い時期は傷みやすいので、賞味期限が過ぎたあんこは細心の注意を払って保存するようにしましょう。
特徴1:すっぱくなる
賞味期限を過ぎて傷んだあんこは酸味が出てすっぱくなります。あんこを舐めたときに舌がぴりぴりとするので、すぐにわかります。このような状態になったあんこは食べると体調を崩す恐れがあるので、口にするのはやめましょう。
すっぱくなったあんこは臭いもすっぱいです。この段階までくると、あんこの腐敗がだいぶ進んでいると言えますので十分に気をつけましょう。
特徴2:見た目や臭いが変わる
あんこは古くなると、徐々にカビが生えたり、細菌が増えてきます。あんこがねばねばと糸を引いたり、あんこの水分が失われて表面が乾き出し、臭いや味も強烈になっていきます。
そして、緑色や白いカビがたくさん発生して、あんこの表面をだんだんと覆っていきます。カビが生えた状態であれば、どう見ても食べられなくなったことがわかるでしょう。
【日数別】賞味期限切れのあんこはいつまで食べられる?
賞味期限切れのあんこは一般的に、未開封で傷みがないものならば食べることができると言われています。しかし、事前によく味見をして、少しでも味や臭いに異変があったら口にするのはやめましょう。
それでは、賞味期限切れのあんこはいつまで食べることができるのか、日数を追ってみていきましょう。
賞味期限が1~3日過ぎたあんこ
賞味期限が1~3日過ぎた未開封のあんこは、メーカーなどの見解でもまだ食べられる状態であると言われています。それでも、臭いや味に少しでも異変を感じたら食べることは中止しましょう。
開封後は冷蔵で1週間以内を目安に消費するようにしましょう。また、開封後のあんこを冷蔵庫で保存する場合は清潔な食品保存容器などに移し替えて、密閉して保存しましょう。
賞味期限が1週間過ぎたあんこ
賞味期限から1週間が過ぎた未開封のあんこは、まだ食せる段階だと言われています。味や臭いを確認するためにスプーンなどを入れた際、あんこが糸を引かないか念入りに確かめましょう。
開封後は、なるべくすぐに食べ切りましょう。どうしても保存しなくてはいけない場合は、冷蔵や冷凍にして、水分や空気を含ませないように清潔さを心がけてしっかりと密閉し保存します。
賞味期限が1カ月過ぎたあんこ
賞味期限が1カ月過ぎたあんこは、食べることを諦めた方がよいでしょう。開封したあんこはもちろんのこと未開封のものでも、賞味期限を過ぎても食べられると考えるのはたいへん危険なことです。
なぜなら、あんこは傷みやすい食品であり、細心の注意が必要だからです。市販のあんこは、賞味期限を守り、使いきれるだけの量を購入しましょう。
あんこの正しい保存方法
あんこの正しい保存方法は、冷蔵と冷凍です。あんこをすぐに使う予定があるときは、冷蔵保存にしましょう。
冷蔵で保存する
冷蔵で保存する際は、水がついているとあんこが傷む原因になるので、水分を念入りにふき取った清潔な密閉容器に移してから保存します。
冷蔵保存のあんこは1週間が限度です。空気に触れさせないことで、カビや細菌の繁殖を防ぎ、あんこの賞味期限を延ばすことができます。容器の密閉度を増すためにフタをする前にラップを密着してかけるとよりよいでしょう。
冷凍で保存する
あんこは冷凍保存を選ぶと、賞味期限を一気に延ばすことができます。あんこは冷凍で保存すると約2カ月程度、日持ちすると言われています。あんこが大量に余ってしまい困る場合は、冷凍保存で乗り切ることができます。
市販のあんこでも手作りのあんこでも、どちらも冷凍保存ができます。あんこを保存する際、ラップかフリーザーバッグに小分けして保存するとその都度、使えて便利です。
賞味期限切れのあんこには要注意!無理して食べないようにしよう!
あんこが余るともったいないという気もしますが、食中毒などを起こす可能性がありますので、賞味期限が切れたあんこは食べないようにしましょう。とくに夏場などの暑い季節や、冬の暖房がきいた部屋の中であんこを扱うときは気をつけてください。
未開封のあんこの保存は直射日光や高温多湿を避けた場所にします。開封したら、冷蔵・冷凍で適切に保存して、早めに使い切りましょう。
あんこを楽しく食べましょう
「あんこのことがすべてわかる本: つくる、食べる、もてなす」は、あんこの歴史など、あんこのことがなんでもわかる本です。あんこの歴史に関することが、遠く中国や韓国のあんこ菓子まで紹介されています。
インターネットやソーシャルメディアで話題の、賞味期限が当日までの現地でしか味わえないあんこなど、多岐にわたったおいしい中身となっています。