【管理栄養士監修】「きくらげ」の主な栄養素とカロリーと効能まとめ!おすすめな調理方法とレシピ3選
2020/06/27
中華料理ではおなじみの食材のきくらげは豊富な栄養素や食物繊維を含んだ食材です。この記事ではきくらげが含む主な栄養素やカロリー、きくらげを使ったおすすめのレシピなどをご紹介しますので、ぜひふだんの食事に栄養満点のきくらげを取り入れてみてはいかがでしょうか。
きくらげの種類と栄養
きくらげは栄養豊富なきのこの一種です。中華料理でおなじみのきくらげには、一般的に流通している「あらげきくらげ」、傘は薄く小さめな「きくらげ」、傘全体が白い「白きくらげ」などの種類があります。
また、きくらげには非常に豊富な食物繊維、たんぱく質の働きを高めるビタミンD、骨の構成物質でもあるカルシウムなどの栄養素が含まれています。
きくらげのカロリーと栄養素
きくらげは栄養や食物繊維が豊富です。きくらげ(乾燥)100gに対して、カロリーは167kcalです。
また、食物繊維57.4g、ビタミンD85.4μg、カルシウム310mg、マグネシウム210mg、カリウム1000mgなどの栄養素が含まれています。とくにビタミンDの含有量は食品のなかでもトップクラスです。
きくらげの栄養素
・食物繊維
・ビタミンD
・カルシウム
・マグネシウム
・カリウム
きくらげの栄養素1:食物繊維
きくらげに含まれる食物繊維は、腸を整える栄養素です。きくらげに豊富に含まれる食物繊維は、小腸での栄養の吸収をゆるやかにすることで血糖値の上昇を抑える効果があるとされています。
また、コレステロールを吸着して体外へ排出するのを促したり、ナトリウムを排出することで、高血圧の予防効果も期待できると言われています。
きくらげの栄養素2:ビタミンD
きくらげに含まれるビタミンDは、体内のたんぱく質の働きを活性化される栄養素です。ビタミンDの主な働きとして体内の機能性たんぱく質の働きを活性化することが挙げられ、正常な骨格と歯の発育を促進させると言われています。
また、血中のカルシウム濃度を一定に保ち、神経伝達や筋肉の収縮などを正常に行う働きがあると言われています。
きくらげの栄養素3:カルシウム
きくらげに含まれるカルシウムは、骨に必要な栄養素です。カルシウムは骨や歯の主要な構成成分でもある栄養素です。また、細胞の分裂や分化を助けたり、筋肉の収縮をサポートするなどの機能を持つと言われています。
さらに、血液の凝固作用を促したり、神経興奮を抑制するなど、多くの生命維持につながる働きを持つとされています。
きくらげの栄養素4:マグネシウム
きくらげに含まれるマグネシウムは、酵素を活性化する栄養素です。マグネシウムは300種類以上の酵素の働きをサポートし、循環器系の健康を守る必須ミネラルとされています。
また、カルシウムと相互的に働き、筋収縮を制御したり、血管を拡張させて血圧を下げる作用もあると言われています。
きくらげの栄養素5:カリウム
きくらげに含まれるカリウムは、血圧を下げる効果を持つ栄養素です。きくらげに含まれるカリウムは、体内では大部分が細胞内に存在しています。
細胞内の水分バランスを適切に保ち、腎臓でのナトリウムの再吸収を抑制する効果を持つと言われています。また、余分なナトリウムを尿として排出することで、高血圧防止にも役立つとされています。
きくらげはダイエットに効果がある?
豊富な栄養と食物繊維を含むきくらげを、ダイエットのために食べる人もいるでしょう。きくらげは栄養が豊富で、食物繊維を豊富に含むきのこです。料理にきくらげを取り入れることで、ダイエットにも効果があると言えます。
また、満足感を高める食物繊維が食べすぎを防止することで、よりダイエット効果を高めることも可能でしょう。
きくらげを使ったおすすめのレシピ
きくらげのおすすめレシピ3選をご紹介します。きくらげは栄養が豊富で食物繊維も多く含むため、ダイエット中のメニューとして積極的に取り入れていきましょう。
乾燥きくらげなら長期保存も可能なので、必要なときだけ使えます。ここではきくらげをおいしく取れるおすすめレシピ3選をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
キクラゲの炒め物
きくらげは中華料理では炒めものが定番です。きくらげの炒め物にすれば、あっという間に中華風のレシピに仕上がりますよ。
とろみをつけて味が絡まりやすくなっているので、調味料を多く使わなくても、味つけをしっかり感じられそうですね。
キクラゲの中華スープ
きくらげの食感を楽しめる中華スープレシピです。ほかの種類のきのこやもやしを加えて、食べ応えのあるスープに仕上がっています。
シンプルでありながら、具だくさんなので栄養をたくさん摂れるスープです。
キクラゲの卵とじ
「キクラゲの卵とじ」は、白ごまやごま油を使って風味豊かに仕上がっています。
卵や野菜だけではありきたりな料理ですが、きくらげが加わることで食感が楽しくなり、食べ応えも増します。ご飯といっしょに炒めてチャーハンにするのもおすすめです。
きくらげをおいしく食べよう!
きくらげを普段の食事にも取り入れてみましょう。きくらげは栄養価が高く食べ応えがあるため、料理に加えることで満足感を高めることができます。また、食物繊維も豊富なので、ダイエットのときにも強い味方だと言えるでしょう。
ぜひこの記事で紹介したレシピを参考に、きくらげをふだんの食事においしく取り入れてみてはいかがでしょうか。
監修者ミニコラム:じつは身近な食材⁉自生する「きくらげ」の見つけ方
きくらげは、耳の形に似ていることから“木耳”と書きますが、これはよく食用にされている「アラゲキクラゲ」にのみに当てはまること。他のきくらげには同じことが言えません。
特に「ヒメキクラゲ」は見た目がグロテスクなこともあって、食用とされていません。シワが刻まれた脳のようであったり、コールタールのように黒くドロッとした塊のように見えるとか。
ちなみに、きくらげは日本全国に自生しており、自然公園・庭の切り株や枯れ木・倒木などを好んで、春~秋を中心に生えます。水分によって見た目が変わるので、雨上がりの後が見つけやすいですよ。
とはいっても、流通しているきくらげは全て栽培品。くれぐれも自生のものは食用しないように!(害のあるきのこと見分けが難しいので…)