【管理栄養士監修】「とうもろこし」の主な栄養素とカロリーまとめ!おすすめの調理方法は?
2022/06/20
夏の野菜というイメージを抱きがちな、とうもろこし。じつは野菜ではなく穀物だということをご存じですか。そして、ダイエットにも向いているともいわれる食品なんです。
この記事ではそんなとうもろこしの栄養や効果などを紹介していきます。
とうもろこしの種類と栄養
一般的にふだん食べられているとうもろこしとは「スイートコーン」という種類のものです。これが未熟なうちに収穫されるのが「ヤングコーン」です。
お菓子のポップコーンをつくるためのとうもろこしはじつは「スイートコーン」ではなく、「ポップコーン」という種類の専用のとうもろこしを使用していたりします。
とうもろこしは中南米では主食として食べられることもある食材なので、主な栄養素は炭水化物で構成されています。また、食物繊維やビタミンが豊富なのも魅力的です。
とうもろこしのカロリーと栄養素
とうもろこしのカロリーは、100gあたり生では92kcal、ゆでると99kcalと穀物の中では低カロリーな食材といわれています。とうもろこしはサラダにして食べることが多いので野菜だと思われがちですが、じつはお米などと同じ穀物の一種です。
したがって、炭水化物や食物繊維、ビタミン類、ミネラル類がほかの穀物や野菜よりも豊富に含まれています。
とうもろこしの栄養素
・炭水化物
・食物繊維
・ビタミンB1
・ビタミンB6
・カリウム
とうもろこしの栄養素1:炭水化物
とうもろこしは穀類ですから、栄養素として炭水化物が含まれています。100gあたりゆでた場合だと18.6gの炭水化物が含まれています。
炭水化物はエネルギー源として重要な栄養素です。炭水化物が消化されてブドウ糖に分解されると脳のエネルギーとなり、頭がすっきりとした状態で日々の作業ができるようになるといわれています。
とうもろこしの栄養素2:食物繊維
とうもろこしの栄養素として、食物繊維は粒の皮の部分に最も多く含まれています。ゆでた場合だと100gあたりに3.1g含んでいます。
とうもろこしの食物繊維には、水に溶けない性質を持った不溶性食物繊維のほうが多く含まれ、腸の蠕動運動を盛んにし、食べたものが消化管を通過する時間を短縮させる作用があります。
また、消化管内で水分を吸収して大きく膨らむので、腸を刺激し便秘対策になるともいわれています。
とうもろこしの栄養素3:ビタミンB1
とうもろこしには代謝のビタミンとも呼ばれるビタミンB1という栄養素が含まれています。ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変える役割があります。
この栄養素が不足すると食欲がなくなったり、疲れやすいなど夏バテのような症状になりやすくなってしまいます。
ビタミンB1をしっかりととることで、食事に含まれる糖質を素早くエネルギーに変換し、疲労回復が期待できます。多忙な人や激しいスポーツをする人ほど消費されやすいので、積極的にビタミンB1をとりましょう。
とうもろこしの栄養素4:ビタミンB6
とうもろこしにはたんぱく質をエネルギーに変える役割のあるビタミンB6という栄養素が含まれています。ビタミンB6が不足すると、口内炎や貧血になりやすくなってしまいます。
ですが、腸内細菌によって体の中でも作られるので一般的には不足しにくいといわれています。ビタミンB6はたんぱく質からエネルギーを産生したり、筋肉や血液などがつくられたりするときに働いている栄養素です。
ですから、たんぱく質を多くとる人ほどビタミンB6をとる必要があります。
とうもろこしの栄養素5:カリウム
とうもろこしは100g当たり290mgのカリウムという栄養素を含んでいます。カリウムは細胞の状態や血圧を調節しながら常に一定したよい体の状態を維持する役割のある栄養素です。
血圧を下げる役割もあり、むくみを解消するともいわれています。カリウムの摂取量を増やすことによって、高血圧や脳卒中の予防や、骨密度の増加につながります。
とうもろこしを使ったおすすめのレシピ
ここからはとうもろこしを使ったレシピを3つ紹介します。生やゆでて食べるのもよいですが、とうもろこしはさまざまな料理にアレンジができる食材でもあります。
気になるレシピがあればぜひつくってみてください。
とうもろこしのおすすめレシピ1:つぶつぶマスタードのコールスロー
1つ目のおすすめレシピは「つぶつぶマスタードのコールスロー」です。
マスタードをきかせた少し大人味なコールスローサラダです。とうもろこしのつぶつぶ食感がいいアクセントになっています。
とうもろこしのおすすめレシピ2:とうもろこしと枝豆のかき揚げ
2つ目のおすすめレシピは「とうもろこしと枝豆のかき揚げ」です。
揚げることによってとうもろこしと枝豆の両方の甘みが引き出され、おかずにもおつまみにもおすすめのレシピです。
とうもろこしのおすすめレシピ3:トウモロコシのみそ汁
3つ目のおすすめレシピは「トウモロコシのみそ汁」です。
レタスととうもろこしでつくるみそ汁なので、レタスのシャキシャキ感ととうもろこしのつぶつぶ食感が同時に味わえてうれしいレシピです。
とうもろこしはダイエットに効果がある?
とうもろこしは、茹でても100g当たり99kcalと、生とゆでとうもろこしとでカロリーに差がほとんどありません。同じ穀物のごはんと比べても約半分ほどのカロリーなのも魅力的です。
しかし、コーン缶に入っているとうもろこしは調味液に塩が使われているものもあるので、塩分をとりすぎてしまわぬよう気をつける必要があります。
ごはんの一部をとうもろこしに置き換えるなどして、シャキシャキとした食感を生かして噛む回数が増やせれば、食べ過ぎを防いでダイエットの効果が期待できます。
とうもろこしをおいしく食べよう!
とうもろこしは、食物繊維やビタミン、ミネラルなどを含み、健康に役立つ栄養素を含んだ穀物です。健康維持に役に立つ食材だといわれています。
そのままサラダにしても、少し味つけをしておかずにしても、スープにしてもおいしいとうもろこしはとても魅力的な食べ物です。品種もさまざまなので、料理に合わせて種類を選んでみるのもいいかもしれません。
甘くてジューシーなとうもろこしをぜひおいしく食べてみてください。
監修者ミニコラム:どこを見るのが正解?【ジューシーで甘粒ぎっしり】とうもろこしの選び方4選
缶詰や真空パックのとうもろこしは一年中手に入りますが、旬のとうもろこしのおいしさは別格!
いつもとうもろこしを選ぶときは、何をチェックしますか?何となく選んでいた人も、おいしいとうもろこしが選べるよう参考にしてみてくださいね。
■ポイント1:濃い緑色の皮
皮つきは水分を保ってジューシーな証拠。鮮やかな色の皮を選びましょう。
■ポイント2:茶~黒色のヒゲ
枯れているのは実が成熟した証。ヒゲつきは鮮度をキープできます。
■ポイント3:切り口が丸い
粒がそろっている証。みずみずしいとなおよしです。
■ポイント4:先端の感触
ヒゲの根元を優しくさわって粒感を感じれば、ギッシリ詰まっている証拠◎。
ちなみにとうもろこしは、収穫翌日から甘さが落ちるので、購入した際はできるだけ当日中に食べてくださいね!