【管理栄養士監修】「アサイー」の主な栄養素とカロリーまとめ!おすすめな調理方法は?
2020/12/16
ハワイの人気朝食として日本でも広く知られている「アサイーボウル」ですが、アサイーとはそもそも何なのかご存知ですか?今回は、スーパーフードとも言われるアサイーの、主な栄養素と簡単にできるレシピをご紹介します。
アサイーの種類
アサイーは、ブラジルのアマゾンに自生するヤシ科の植物で、その木は成長すると25mほどの高さになり、ほうき状の細い枝葉の間に房になって黒紫色の実をつけます。
じつはほとんどが種で可食部分は5%ほどしかありませんが、そのわずかな果肉中にポリフェノールをはじめとするさまざまな栄養素を含んでいます。
アマゾンの熱帯雨林という過酷な環境下で育ったアサイーの栄養価は高く、「スーパーフード」とも言われています。
アサイーのカロリーと栄養素
冷凍のアサイー100gあたりのエネルギーは、約70kcalです。
アサイーにはポリフェノールや食物繊維などのさまざまな栄養素が含まれており、健康効果も期待できるでしょう。
アサイーの主な栄養素
・ポリフェノール
・カリウム
・カルシウム
・ビタミンE
・食物繊維
アサイーの栄養素1:ポリフェノール
ポリフェノールは、もともと植物が紫外線や昆虫などから身を守るためにつくりだされた色素や香り成分のことです。アサイーには、ポリフェノールの一種であるアントシアニンが含まれています。アントシアニンは、抗酸化作用やがんの予防効果などが期待されています。
抗酸化成分は老化や病気を引き起こす要因となる、活性酸素を除去する働きがあると言われており、アンチエイジングの効果も期待できるでしょう。
アサイーの栄養素2:カリウム
カリウムは細胞の状態や血圧を調節しながら、常に一定した良い体の状態を維持する役割のある栄養素です。また、カリウムには体内のナトリウムを排出する効果があるため、高血圧を防ぐ役割や、むくみを解消する効果があると言われています。
さらにカリウムは、カルシウムを骨に蓄積する効果を高めてくれるとも言われているため、骨粗しょう症の予防効果も期待できます。
アサイーの栄養素3:カルシウム
カルシウムは骨や歯の構成成分で、健康な体づくりには欠かせない栄養素です。カルシウムをバランスよく摂取すると、骨粗しょう症の予防や、精神を安定させるなどの効能が期待できます。
とくに発育期の子ども、妊婦、高齢者は、カルシウム不足により骨の発育障害や成長不良などを引き起こすこともあるため、積極的に摂取したい栄養素と言えるでしょう。
アサイーの栄養素4:ビタミンE
ビタミンEは脂溶性ビタミンで、強力な抗酸化作用により「若返りビタミン」とも呼ばれています。
体内の脂質の酸化を防ぐ働きのほか、細胞膜の酸化による老化、血中LDLコレステロールの酸化による動脈硬化の予防効果が期待できます。また、血行をよくすることから、冷え性や血行不良による肩こりにも効果のある栄養素だと言われています。
アサイーの栄養素5:食物繊維
食物繊維は腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整えて便通を改善することで、腸の健康を保ってくれる栄養素となっています。
また、糖の吸収を抑えたり、コレステロールや有害物質を吸着して排出することで、生活習慣病の予防効果が期待されています。
アサイーはダイエットに効果がある?
アサイーに含まれる食物繊維は、糖の吸収を抑えてコレステロールを吸着・排出し、満腹感が長続きするというメリットがあると言われています。そのため、ダイエットの効果が期待できるでしょう。
ジュース、ピューレ、パウダーなどに加工されているので、そのまま牛乳・豆乳・ヨーグルト・そのほかの果物などと混ぜてつくる、アサイーボウルやスムージーなどがおすすめです。
アサイーを使ったおすすめのレシピ
アサイーを使ったレシピは、ハワイで人気の朝食として日本でもブレイクしたアサイーボウルが有名ですが、アサイーボウル以外ではどのような食べ方があるのでしょうか。
さまざまな栄養を含むアサイーをもっと食べたいけれど、どのように調理したらよいかわからないというかたもいるでしょう。
ここからは、簡単にできるアサイーを使ったおすすめレシピを3つ紹介します。
アサイーのおすすめレシピ1:アサイーバナナヨーグルトのアイスキャンディー
栄養価の高いアサイーとバナナを組み合わせた一品です。食材を混ぜて冷やし固めるだけで、簡単に調理が可能です。
砂糖を使わず、ハチミツとバナナの甘さが優しいアイスキャンディーで、美容や健康を気にするかたや、食欲がないときの栄養補給にもおすすめのデザートです。
材料を混ぜるときは「軽くひと混ぜ」がポイントです。この混ぜ方で、きれいなマーブル模様をつくりましょう。アーモンドミルクの代わりに、牛乳や豆乳を使うこともできます。
アサイーのおすすめレシピ2:アサイーのパープルサラダ
アサイーや紫キャベツなどの紫色の食材を合わせた、ポリフェノールたっぷりのアンチエイジングサラダです。
ドレッシングの爽やかな酸味と、リンゴやレーズンの甘さが相性抜群です。見た目も味もおしゃれに仕上げた一品です。レシピではバルサミコ酢を使用していますが、バルサミコ酢がなければ、お好みのお酢を使ってつくってみましょう。
アサイーのおすすめレシピ3:アサイーヨーグルトゼリー
ポリフェノールや食物繊維など、多くの栄養を含むアサイーのパウダーを使ってお手軽にさっぱりとしたゼリーをつくれます。アサイーヨーグルトやスムージーに飽きてしまったときに、ひと工夫して食感の変化を楽しみましょう。
ふわっとした口当たりが特徴で、お客様へのおもてなしのデザートにもおすすめです。
アサイーをおいしく食べよう!
ブラジル原産のスーパーフードと呼ばれるアサイーは、美容や健康効果が期待されるさまざまな栄養素を含んだ食材です。
アサイー自体にはほとんど味がないので、どのような食材と合わせても味の邪魔はしないでしょう。お好みのフルーツや野菜、ヨーグルト、豆乳などと合わせて、朝食やブランチ、デザートにおいしくアサイーを食べましょう。
監修者ミニコラム:アサイーの本来の味は?原産地のブラジルでは、〇〇〇が主流の食べ方だった!
アサイーは、種が大きく果実も硬いので、特製のミキサーなどで潰さないと食べることができません。
日本では見た目がブルーベリーに似ているので「アサイーベリー」と呼ばれることもありますが、甘みを加えないとわずかな渋みや若葉のような香りがするだけで、ほとんど味がないのだとか。
原産地であるブラジル北部では、キャッサバという芋の粉や魚のフライなどといっしょに、おかずや調味料としてよく食べるのが一般的。現地でしか食べられない新鮮なアサイーは、濃厚でクリーミーかつ野性味が強いと言われていますが、鮮度が落ちやすいため、ほかの地域では冷凍保存やパウダーなどに加工されたものや甘みが入ったものしか知らないブラジル人も多いようです。