舌を出しながら玉ねぎを切ると涙が出ない!?「玉ねぎで泣かない方法」を家事の専門家に聞いた
2020/10/30
玉ねぎを切っていると、目が痛くなったり、涙が出てしまうことがあります。その原因は、玉ねぎの細胞が壊れて、催涙物質ができることが原因だそうです。この物質が鼻や口、目などの粘膜についたときに、それらを落とそうとするために涙が出てくるんだとか。
なにか防ぐ方法はないのでしょうか?暮らしスタイリストとして料理を始め家事全般の情報を日々発信されている河野真希さんに、玉ねぎを切っても泣かずにすむ方法を教えてもらいました。
執筆/監修: 暮らしスタイリスト 河野 真希
暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、は...
玉ねぎで泣かない方法1:よく切れる包丁で切る
「よく切れる包丁だと目が痛くなりにくい」と聞いたことがある人は多いと思いますが、その理由は玉ねぎの細胞を壊さずに切れることにあります。
切れない包丁だと、何度も押したり引いたりして、細胞を押しつぶすこととなり、催涙物質を多く飛び散らせてしまいます。玉ねぎを切る前には、包丁を研いでおくといいでしょう。
玉ねぎで泣かない方法2:冷やす
切れる包丁がいいとはいっても、「今は包丁を研ぐ時間がない」「自分で包丁を研ぐのはむずかしい」という場合は、冷やしておくのもおすすめです。玉ねぎの催涙物質は低温では発生しにくくなります。常温保存することが多い玉ねぎですが、切る前に冷蔵庫に1時間ほど入れておくと、目が痛くなりにくいです。ただし、時間がかかると、温度が上がってきて、効果が薄れてしまうので、調理は手早く行うようにしてください。
玉ねぎで泣かない方法3:温める
「冷やすのも待っていられない」というときには、反対に玉ねぎを温めてみましょう。催涙物質は加熱されると蒸発してしまうため、そのあと切っても、目が痛くなりません。
玉ねぎをラップで包んで、電子レンジで20~30秒程度加熱してから切ってみましょう。ただし、サラダやマリネなど、生の玉ねぎを食べたいときには向かない方法です。
玉ねぎで泣かない方法4:マスクをつける
時間もかからず、手軽な方法としておすすめなのが、マスクをして玉ねぎを切ること。これにより揮発した催涙成分が鼻や口の粘膜につくのを防ぐことができます。念を入れるのであれば、内側にぬれたガーゼなどを当てておくと、より安心です。
涙が出るので、目をカバーした方がいいと思われるかもしれませんが、催涙成分は目から入るよりも鼻や口から吸い込む量の方が多いです。マスクだけでは効果が薄いと感じる場合は眼鏡やゴーグルなどを使ってみてください。
玉ねぎで泣かない方法5:ガムを噛む・割り箸をくわえる・舌を出す。水を口に含む
玉ねぎを切るときに「ガムを噛むといい」という説を聞いたことはないでしょうか。ガムを噛むことにより、唾液の分泌が促され、催涙成分が唾液に溶けて、涙が出にくくなると言われています。
それ以外にも割り箸を口にくわえたり、舌を出しながら切ったり、口に水を含んだりするという方法もありますが、いずれも唾液が多く出る方法です。
おすすめの方法はどれ?
実際にすべての方法で玉ねぎをみじん切りしてみたところ、いずれも効果が感じられましたが、「舌を出しながら切る」のはほかに道具も準備もいらず、すぐに切れるという手軽さがありました。ただ、まわりに人がいる場合にその姿はちょっと見られたくないかも。その点、「マスクをつける」というのも、コロナ禍により手元にマスクがすぐ用意できるということもあって、効果も高く、面倒も少ない方法ではないかと思います。
つくりたい料理や体質、体調などによっても感じ方は異なります。そのときの自分に合った方法で、泣かずに玉ねぎを切ってみてくださいね。
◆監修・執筆/河野 真希
暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、はじめるためのライフスタイル提案を行う。流行や思い込みにとらわれずに、無理なく持続可能で快適な自分らしい暮らしづくりを応援。 『料理教室つづくらす食堂』主宰。