【管理栄養士監修】「ホルモン」は太りやすい?気になるカロリーと炭水化物量まとめ
2021/11/13
この記事では「ホルモン」のカロリーについて解説していきます。また、ダイエット中などカロリーがとくに気になるときに取り入れたい調理法や、食べ方などについてもご紹介します。
なお、文中のカロリー値は文末に載せた参考データを元にしています(一部、参考データを元に独自計算をしている場合もあります)。
ホルモンを食べると太りやすい?
牛や豚、鶏の内臓を焼いて食べるホルモン焼き。内臓全般をさす同じような言葉に「モツ」がありますが、地域によっては主に牛や豚の腸を指して「ホルモン」という言葉が使われることもあります。
以前は捨てられることもありましたが、現在では多くのスーパーや焼肉屋で提供されるようになっています。
ホルモンというとこってりしたイメージがあるかもしれませんが、部位によってカロリーに差がある食材です。一般的に食べられている肉の部位と比べて太りやすいといえるのかなど、具体的に見ていきましょう。
ホルモン100gあたりのカロリー
牛のホルモンは脂がのってこってりとした味が多いのに対し、豚のホルモンはあっさりとしつつも旨味があるのが特徴です。
ホルモンと言ってもさまざまな種類があり、種類によって味わいもカロリーも異なります。代表的なホルモン100gあたりのカロリーは以下のとおりです。
豚
●ガツ:121kcal
●豚の大腸(豚モツ):179kcal
●豚の小腸(ひも):171kcal
●レバー:128kcal
●ハツ:135kcal
牛
●ミノ:182kcal
●牛ハチノス:200kcal
●センマイ:62kcal
●ギアラ(赤センマイ):329kcal
●牛の大腸(シマチョウ・テッチャン):162kcal
●牛の小腸(マルチョウ・コテッチャン):287kcal
●牛の直腸(テッポウ):115kcal
●レバー:132kcal
●ハツ:142kcal
※重量はすべて100g
ホルモンはカロリーが高い?
焼肉でよく食べられる部位とホルモンの100gあたりのカロリーを比較してみましょう。
●豚バラ:386kcal
●豚タン:221kcal
●牛カルビ:371kcal
●牛タン:269kcal
ホルモンは100gあたり200kcal以下の部位が多いので、ダイエット中に焼肉を食べるならこのような部位よりも、低カロリーなホルモンの種類を選んだほうがよさそうです。
ホルモンの炭水化物量は?
炭水化物は大別すると糖質と食物繊維に分けられます。糖質は私たちの体と脳を動かす不可欠なエネルギー源ですが、消費しきれなかった糖質は中性脂肪に変わり、体内に蓄積されてしまいます。そのため、とりすぎには注意しましょう。
一般的に肉には炭水化物、糖質ともにほとんど含まれていないので、糖質を控えている人にとってあまり気にする必要がないといえます。
多くのホルモンの糖質量も肉と同様に、ほとんど0か微量に含まれる程度です。例外としてレバーには注意が必要です。100g中、豚レバーは2.5g、牛レバーは3.7gの糖質(炭水化物も同量)が含まれています。
ホルモン全般としては、調理・味つけされていない状態では低糖質な食品といえるでしょう。
ホルモンを食べる際のポイント
ここからはカロリーの気になるかた向けに、ホルモンを食べる際のポイントを紹介していきます。ダイエット中などにホルモンを食べたくなった際の参考にしてください。
野菜をいっしょに食べる
ホルモンを食べるときはいっしょに野菜も食べましょう。
野菜には多くの食物繊維が含まれています。食物繊維には脂質や糖を体外に排出するはたらきがあるので、とくに脂質量の多い部位のホルモンを食べる際に有効です。整腸作用もあるためお通じがよくなるというのもうれしいポイントです。
野菜をセットで食べれば、物理的に胃袋も満たされるのでたくさん食べなくても満足できるでしょう。できれば噛みごたえのある野菜を選びましょう。咀嚼には多くの効果があり、脳に満腹感を与えてくれることにも役立ちます。
1日の野菜の摂取目安は350gなので、3回食事をとる場合は約120gが1食分に適した野菜の量です。これを目安に野菜をとるようにしましょう。
焼肉のタレに気をつける
甘辛い味の焼肉のタレは、大さじ1杯(17g)で32kcalあります。醤油大さじ1杯(18g)が13kcalであることと比較すると、決してカロリーは低くありません。量を控えるか、レモン汁や塩、わさびなどを組み合わせて食べると、焼肉のタレよりも摂取カロリーを抑えられます。
また、自宅で食べる場合には、カロリーや糖質が低い調味料やレシピを利用して、焼肉のタレを手づくりしてみてもよいでしょう。
ご飯の量を調整する
ご飯(白米)の栄養素の大部分は炭水化物(糖質)です。ご飯1膳(160g)のカロリーは269kalで、炭水化物は59.36g、そのうち糖質が58.88g含まれています。
大量の糖質を摂ると血糖値が急上昇し、大量のインスリンが分泌されると余った糖が脂肪として体内に蓄えられてしまいます。ホルモンを食べるときには食物繊維の含まれている野菜をセットで食べることをおすすめしましたが、せっかく低糖質なホルモンを食べるのですから糖質の高いご飯の量は調整しましょう。
ホルモンを食べるなら量に注意!ほどほどに楽しもう
ホルモンは肉類同様に低糖質なことに加え、100gで200kcal未満という低カロリーな種類も多くあります。ダイエット中に焼肉を食べるなら、脂肪がたっぷりついて高カロリーな肉の部位よりも、低カロリーな種類の多いホルモンがおすすめです。
とはいえ、低カロリーといっても食べる量には気をつけなければなりません。この記事で紹介したようなポイントに注意しながら、ホルモンをほどほどに楽しみましょう。