【管理栄養士監修】「芋けんぴ」は太りやすい?気になるカロリーと炭水化物量まとめ
2021/03/15
芋けんぴは、カリカリとして甘い人気のお菓子ですが、高カロリーでダイエットには向かないと思う人も多いでしょう。しかし、芋けんぴは食物繊維も豊富なので、ダイエット中でも工夫すれば食べることができます。ダイエット中でもおいしくヘルシーな食べ方をご紹介します。
芋けんぴを食べると太りやすい?
さつまいもを油で揚げたあとに溶かした砂糖をからめて作られる高カロリーなお菓子の芋けんぴは、太りやすいお菓子と言えるでしょう。
芋けんぴのカロリーは100gあたり476kcalで、高カロリー・高脂質の分類になります。ダイエットの大敵に思われるかもしれませんが、悪い部分だけではありません。
たとえば、高脂質である分腹持ちがいいため、間食の回数を抑える効果が期待できます。噛みごたえがあり満腹感を得やすく、便秘解消や血糖値の上昇を抑える食物繊維も豊富に含まれているので、少量であればダイエット中に適したお菓子ともいえます。
芋けんぴ1食分のカロリー
芋けんぴのカロリーは、1人前50gで238kcalです。スーパーなどで売られているものは、1袋100gなことが多いようです。半分の50gにしたとしても、前述した作り方などから高カロリーなお菓子と言えるでしょう。
芋けんぴの炭水化物量は?
芋けんぴ1人前50gの炭水化物量は、35.7gです。含まれる栄養素の中では、高い割合を占めています。
芋けんぴの炭水化物量が高い理由は、炭水化物が豊富なさつまいもと砂糖が主な材料であることでしょう。なお、芋けんぴ1人前50gには腸内の働きを整えてくれる食物繊維が1.3g含まれています。
ダイエット中に芋けんぴを食べたくなったときの注意点
食べる量と食べる時間に気をつけることが大切です。
芋けんぴを摂取する時間や量によって、脂肪として蓄えられやすくなったり、摂取カロリー量も違ってきます。どの時間に、どれくらいの量を食べるのが適切なのか、肥満や生活習慣病予防のためにも、効率のいい食べ方をご紹介します。
食べる時間を意識する
寝る前などは避け、エネルギーを消費しやすい午前中や日中、運動前に食べると良いでしょう。また、間食として食べるよりは、食後のデザートとして少量食べるほうが血糖値への影響は少ないと言われています。
なぜなら、空腹時にいきなり甘いものを食べるより、食事後などによりある程度血糖値が上がった状態で食べた方が急激な血糖値の上昇が抑えられ、空腹感がないので食べ過ぎを防ぐこともできます。急激な血糖値の上昇は脂肪をため込みやすくなるので、特にダイエット中に食べたいときは、間食ではなく食後のお楽しみとして食べることをおすすめします。
食べる量を調整する
できるだけ少ない量のサイズを選んだり、個包装で少量ずつに分かれているタイプを選ぶのもおすすめです。「食べていいのはこの1皿まで」などと食べる量を決めて小皿に取り分けておくのもいいでしょう。
買ってきた袋のまま食べ始めてしまうと、ついつい食べすぎてしまう場合があります。芋けんぴ20gで約100kcalとなるので、食べる量の目安としてしてみてください。芋けんぴには、カリカリとした食感を持っているものが多いので、ゆっくりとよく噛んで味わえば、20gでも食べ応えを感じることができるでしょう。
ダイエット中に芋けんぴを手作りする際のコツ
芋けんぴは、市販品を購入するよりも手作りした方が、カロリーや糖質を大幅にカットできます。
市販品は少量でも糖質や脂質が多くなります。手作りすることで、皮つきで丸ごと調理したり、砂糖の量を調節できたり、油で揚げない芋けんぴを作ることが可能です。また、太めに切ることも油を吸う全体的な表面積を減らすことに繋がります。
皮ごとつくる
ダイエット中の芋けんぴの食べ方としておすすめなのが、皮ごと調理することです。さつまいもの皮には、ヤラピンや食物繊維といった内側の部分よりも多く含まれている栄養素があります。
ヤラピンとは、さつまいもを切ったときに断面に、にじみでてくる白い液体のことです。ヤラピンは、腸のぜん動運動を促進し便をやわらかくすると言われていますので、さつまいもは食物繊維とヤラピンの2つによって、便秘改善に大きな効果が期待できます。
皮を捨ててしまうのはもったいないため、ぜひ皮ごと調理してみましょう。
砂糖を控える
芋けんぴに使用する砂糖を意識的に減らすなど、砂糖を使わず別のものを代用することで、ヘルシーな芋けんぴを作ることが可能です。
たとえば、収穫直後のものよりも、ある程度貯蔵しておいたさつまいもであれば、カリッと揚げるだけでもほんのり甘い芋けんぴになりますし、砂糖の代わりに少量の塩をふってさつまいもの甘味を引き立たせた塩芋けんぴにしてもおいしいでしょう。
それでは物足りないという人は、砂糖をはちみつで代用しましょう。はちみつは砂糖に比べると、血糖値を上げにくいとされているため、同じ糖質であっても脂肪になりにくいと言えます。
その日の気分に合わせて変えてみるのも良いでしょう。
油で揚げない
電子レンジやオーブンを使えば、ノンオイル・ノンフライの芋けんぴを簡単につくることが可能です。油で揚げると、どうしてもカロリーや脂質が高くなってしまいます。電子レンジやオーブンでも芋けんぴを作ることが可能なため、ダイエット中は油で揚げずにつくりましょう。
オーブンは、アク抜きしたさつまいもを天板にのせて焼くだけでできますし、電子レンジでも、加熱したあとにフライパンやトースターでカリッと仕上げると油で揚げなくても芋けんぴと同じような触感になります。また、電子レンジの加熱のみで仕上げているレシピもあります。
芋けんぴの食べ方を工夫しよう!
芋けんぴはカロリーが高く、炭水化物量も多く含むお菓子ですが、食物繊維などの便秘解消に役立つ栄養を含んださつまいもが使われています。腹持ちもよく満足感も得られるため、一概にカロリーが高いだけというわけではありません。
ダイエットが気になる場合であっても、食べる量を決めたり、手作りするなどの工夫を取り入れて楽しみましょう。