【管理栄養士監修】気になる「タンメン」のカロリーや炭水化物量とは?食べる際に押さえるべきポイントを紹介
2022/06/04
この記事では「タンメン」のカロリーについて解説していきます。また、ダイエット中などカロリーがとくに気になるときに取り入れたい食べ方などについてもご紹介します。
なお、文中のカロリー値は文末に載せた参考データを元にしています。(一部、参考データを元に独自計算をしている場合もあります。)
タンメンを食べると太りやすい?
タンメンは中華料理店やラーメン屋で出されることが多い料理のため、太りやすい食べ物と思われがちですが、一概にそうとは言い切れません。
確かにカロリーや炭水化物量はそれなりにあり、脂質や塩分も含みます。しかし、調理方法や食べ方をひと工夫すれば、健康を気遣うかたにも食べやすくすることができます。
では、タンメンのカロリーや炭水化物量は具体的にどのくらいなのでしょうか。また、どのような工夫をすればよいのでしょうか。この記事で詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
タンメン1食分のカロリー
タンメン1食分(704.1g)のカロリーは、556kcalです。これは、豚肉、人参、白菜、もやし、きくらげを具材として使い、中華だしや醤油などで味つけしたスープに中華麺を入れたタンメンのカロリーになります。
同じ麺類で比べると、シンプルな醤油ラーメン1食分(757.5g)は470kcal、具だくさんの五目ラーメン1食分(879.5g)は660kcalなので、タンメンとあまり大きな差はありません。
また、一日に必要なエネルギー量は、活動量の少ない成人女性で1,400~2,000kcal、男性は2,200±200kcalが目安なことから、タンメンのカロリーは高いとは言えないでしょう。
タンメンの炭水化物量は?
タンメン1食分の炭水化物量は、74.42gです。同じ1食分で三大栄養素を比べると、タンパク質は21.48g、脂質は16.83gとなっています。つまり、タンメンに含まれる三大栄養素のうち、炭水化物の割合が一番多くなっています。
これは、中華麺を使っているためです。タンメン1食分に使われる中華麺230gの炭水化物量は67.16gあり、タンメンの炭水化物量の多くを占めています。したがって、炭水化物量をコントロールしたい場合は麺を工夫する必要があると言えるでしょう。
タンメンをつくるときのポイント
ここからは、タンメンのカロリーや炭水化物量をカットするための調理のポイントをお伝えしていきましょう。
肉や麺、野菜といった材料を工夫すれば、タンメンをもっとヘルシーに楽しめます。タンメンを手作りする場合は、ぜひ参考にしてみてください。
脂身の少ない豚肉を使う
タンメンのカロリーを抑えるためには、脂身の少ない豚肉を使いましょう。
豚肉の部位を100gで比べると、豚肩肉216kcal、豚肩ロース253kcal、豚ロース263kcal、豚ばら肉386kcal、豚もも肉183kcal、豚ヒレ115kcalになっています。同じ豚肉でも、部位によって脂身の付き具合とともにカロリーがかなり異なるため、カロリーオフするためには豚もも肉などを選ぶといいでしょう。
豚肉は炒めて余分な脂をふき取る
タンメンをカロリーオフするためには、豚肉を炒めて調理し、余分な脂をふき取りましょう。
例えば、タンメン1食分に豚バラ肉30gを使うとすると、カロリーは116kcalで、脂質は10.38gです。炒めて調理すると脂が出てきますので、これをふき取ればカロリーや脂質をカットできます。また、炒め油を使わず、豚肉と野菜は電子レンジで加熱するという方法であれば、サラダ油5g=47kcal分をカットできます。
麺の種類を工夫する
タンメンに使う麺の種類を工夫し、大幅なカロリーダウンにつなげましょう。
中華麺1食分のカロリーは343kcal、炭水化物量は67.16gで、これはタンメンのカロリーや炭水化物量の半分以上を占めています。いつもの中華麺をこんにゃくやおからなどを使ってつくられた麺に変えれば、カロリーや炭水化物量を抑えることができるでしょう。
野菜の量を増やす
タンメンに使う野菜の量を増やしましょう。野菜の量を増やすと、主に2つの効果が期待できます。
1つはカロリーオフです。野菜を入れることでカサ増しできるため、豚肉や中華麺の量を減らしても食べごたえが失われにくくなります。豚肉や中華麺を減らすと、カロリーや炭水化物量をカットすることができます。
もう1つは食べすぎ防止効果です。食物繊維を多く含む野菜は噛みごたえがあります。それによって噛む回数が増えると、少量であっても満腹感が得やすくなり、食べ過ぎを抑えることができるでしょう。麺よりも野菜から食べ始めるのがおすすめです。
タンメンを食べるときのポイント
ここからは、タンメンを食べる際に押さえるべきポイントについてご紹介しましょう。作り方を工夫した上でさらに食べ方に気をつければ、健康を気遣うかたもヘルシーに食べられます。タンメンを普段からよく食べるかたやタンメンが好きなかたは参考にしてみてください。
よく噛んで食べる
食べすぎを防ぐためには、しっかり噛んで食べましょう。
食べ始めてから脳が満腹感を感じるまでには、タイムラグがあります。そのため、よく噛んで食べると満腹感が脳に伝わりやすくなり、食欲抑制が期待できるでしょう。一口ごとにしっかり噛み、ゆっくりと味わって食べることをおすすめします。
スープを飲み干さない
塩分のとりすぎを防ぐために、スープは飲み干さないようにしましょう。
食塩に含まれるナトリウムは、体内の水分バランスの維持や神経の情報伝達などに必要なものであり、人間が生きていくために重要な栄養素です。ただし、とりすぎると血中のナトリウム濃度が高まり、血圧が上がりやすくなってしまいます。
タンメンのスープには、塩、中華だし、醤油などが使われており、全て飲み干すと塩分の過剰摂取になるので残すようにしましょう。
日中に食べる
タンメンを食べる場合は、飲み会後のシメや夜遅い時間帯ではなく、なるべく日中に食べるようにしましょう。
夜は昼に比べて活動量が下がるため、夜遅くに食事するとエネルギーが消費されにくくなります。消費されなかったエネルギーは体脂肪として蓄積されやすくなります。タンメンはエネルギーを消費しやすい日中に食べれば、太る原因とならないでしょう。
タンメンのカロリーや炭水化物量について知り、食べ方を工夫しよう!
タンメンは太りやすい食べ物とは一概には言えません。手作りをして具材や麺の種類を工夫するだけで、カロリーを抑えることができます。また、スープを飲み干さず、麺や具材をよく噛んでゆっくりと味わい、食べる時間帯を変えるだけでも太りにくい食べ方につながります。
このように、カロリーや炭水化物量の数値を知るだけでなく、調理方法や食べ方の工夫により、健康を気遣うかたも食べやすくなります。今回の内容を踏まえ、タンメンを健康的な食べ方で楽しみましょう。