【管理栄養士監修】気になる「大根おろし」のカロリーや炭水化物量とは?食べる際に押さえるべきポイントを紹介
2022/06/07
この記事では「大根おろし」のカロリーについて解説していきます。また、ダイエット中などカロリーがとくに気になるときに取り入れたい食べ方などについてもご紹介します。
なお、文中のカロリー値は文末に載せた参考データを元にしています。(一部、参考データを元に独自計算をしている場合もあります。)
大根おろしを食べると太りやすい?
大根おろしは、成分の多くを水分が占めているため、カロリーが低く、太りやすいとは言い難い食べ物です。確かに大根そのものには炭水化物が含まれていますが、他の食品のエネルギーや炭水化物と比べると極めて少ない量となっています。
むしろ食事に取り入れることでメリットがある食べ物です。消化や腸の働きをよくする効果が期待できますので、付け合わせや副菜として積極的に食べるとよいでしょう。
大根おろし1食分のカロリー
大根おろし小鉢1杯60gのカロリーは、11kcalです。低カロリーなのは成分の94%が水分のためで、水気を切ると重量が大きく減ります。鍋や焼き魚、蕎麦などにもよく使われ、薬味やトッピングとして料理にプラスしても、カロリーが大幅に変わらないことがメリットです。
似た食品と比べてみましょう。例えば、大根おろしと唐辛子を使ったもみじおろし60gは14kcalです。大根おろしよりもカロリーが高くなりますが、これも決して高カロリーとは言えません。
1日に必要なエネルギーは体型や活動量で異なりますが、目安として活動量の少ない成人男性で2,200±200kcalほど、成人女性で1,400~2,000kcalほどです。これを踏まえると、大根おろしのカロリーは1日にとるエネルギーの中でも非常に少ない量と言えます。
大根おろしの炭水化物量は?
大根おろし1食分の炭水化物量は、2.46gです。同じ量を三大栄養素で比べると、タンパク質は0.24g、脂質は0.06gとなっています。つまり、大根おろしに含まれる炭水化物量は他の栄養素よりも多いと言えるでしょう。
ただ、大根おろしの炭水化物量は、他の食品と比べると決して多くはありません。例えば、炭水化物量が多い食べ物としてご飯が挙げられますが、1膳160gの炭水化物量は59.36gです。また、もみじおろし60gの炭水化物量は2.95gで、大根おろしはこれより少なくなっています。
大根おろしを食べることで期待できる効果
ここからは、大根おろしを食べることで期待できる効果について解説します。大根には消化や腸の働きをよくする成分が含まれていますので、この解説を参考にして食事に大根おろしを取り入れてみましょう。
消化が良くなる
大根おろしには消化をよくする働きがあります。
大根には胃腸の働きをよくする酵素が複数含まれています。その1つがジアスターゼ(アミラーゼ)です。これはデンプンを分解する消化酵素で、胃酸をコントロールし、胃もたれや胸やけを防ぐ働きがあると言われています。ほかにも、タンパク質や脂質を分解する消化酵素も含まれています。
料理に添えたり、調理の材料として加えたりすれば、消化を助けてくれるでしょう。ただし、熱に弱いため、効果を期待する場合は生のまま食べるようにしましょう。
腸の働きを整える
大根おろしには、腸の働きを整える成分が含まれています。
大根独特の辛みは、(アリル)イソチオシアネートという成分で、胃液の分泌を促進し腸の働きを整える効果があると言われています。イソチオシアネートは、すりおろしてから時間が経つと減ってしまうため、効果を期待する場合は食べる直前に作るようにしましょう。
大根おろしを食べるときのポイント
ここでは、大根おろしを食べる際に押さえておきたいポイントを紹介しましょう。大根おろしと一口に言っても、食べ方や作り方で味わいや栄養が変わります。できるだけ栄養を摂り入れ、食べやすくするために、ここで紹介する内容を参考にしてみてください。
皮ごとすりおろす
大根おろしを作る際は、皮ごとすりおろしましょう。
皮付きの大根100gに含まれる食物繊維量は、皮をむいた大根よりも約0.1g多くなります。また、大根特有の辛み成分にはがんを抑制する働きがある酵素やビタミンCが含まれていますが、これらは中心よりも皮に近い方がやや多くなります。
微量な差ですが、少しでも体に有益な栄養素を多く摂るためには、皮ごとすりおろすほうがおすすめです。また、食材の有効活用にも役立つでしょう。
おろし汁を捨てない
おろし汁にも栄養素が含まれていますので、捨てずに使いましょう。
既に解説したように、大根は水分の多い野菜ですが、胃や腸の働きをよくする成分が含まれています。これらの栄養素はおろし汁にも溶け出すため、汁も一緒に食べるとよいでしょう。
また、リンゴジュースで割ったり、ハチミツを混ぜてドリンクとして飲むのもおすすめです。
好みに合わせて大根の部位を変える
大根特有の辛みが苦手という方は、使う部位を工夫して大根おろしを作りましょう。
大根の辛み成分であるアリルイソチオシアネートの含有量は、部位によって違います。葉の付け根側は水分が多くて甘みが強めですが、根の先に行くほど水分が少なくて辛みが強くなります。
辛さが苦手な方は葉の付け根側、辛みが好きな方は根の先側を選んですりおろすとよいでしょう。このように、すりおろす部位で味わいが変わるのも大根おろしの魅力です。
大根おろしのおすすめアレンジレシピ
ここからは、大根おろしを使ったアレンジレシピを紹介していきましょう。大根おろしは単体でも付け合わせになりますが、ひと手間加えると立派な副菜になります。簡単なレシピの中から、とくにおすすめのものを厳選しましたので、ぜひお試しください。
おすすめレシピ1:桜エビのおろし和え
大根おろしを使って彩りのいい副菜を作るのであれば、「桜エビのおろし和え」がおすすめです。白い大根おろしに色鮮やかな桜エビを加えることで、食卓が華やかになるでしょう。
手軽に作ることができるので、もう一品ほしいときに便利な副菜です。
おすすめレシピ2:ジャコのサッパリおろし
大根おろしを旨みたっぷりの副菜にアレンジしたいのであれば、「ジャコのサッパリおろし」がおすすめです。
チリメンジャコはほどよい噛み応えがあり、噛むほど旨みが出る食材です。大根おろしのさっぱりとした味わいと合わせ、箸休めに最適な一品でしょう。
大根おろしのカロリーや炭水化物量について知り、食べ方を工夫しよう!
低カロリーで栄養を含む大根おろしは、毎日の食事で積極的に取り入れたい食べ物です。
水分が多いため栄養価が低いと思われがちですが、消化をよくし、腸の働きを整える成分が含まれています。そのため、できるだけ無駄なく活用し、皮もおろし汁も一緒に食べることが望ましいと言えるでしょう。
大根おろしのカロリーや炭水化物量を理解した上で、食べ方や作り方を工夫し、食事に取り入れましょう。