わたしのHappyのつくりかた「一瞬だけの楽しみを、集中して味わってみる」
2021/07/17
いつだって、これさえあればゴキゲンになれる、わたしのHappyのつくりかたは人それぞれ。季節のディスプレイを考え、写真を撮れば気分もリフレッシュ!集中して一瞬を楽しむSueさんをご紹介します。
<教えてくれた人>
愛知県 Sueさん
13歳、15歳の娘2人と夫との4人家族。親が建てた2世帯住宅の、祖父母が暮らしていた部分をリフォームして暮らしている。子どもや家族の大切な記念写真を撮るカメラマンとしてフォトスタジオに勤務。
一瞬だけの楽しみを、集中して味わってみる
両親が建てた2世帯住宅の、祖父母が住んでいたスペースに、夫や子どもたちと引っ越しをしたのは10年ほど前。sueさんはまだ20代でした。そのときに少しリフォームもしましたが、あえて畳を残し、和のよさを生かした空間に。
「子どものころから和室が好きで、旅館に行くとテンションが上がります。どこでも座れて寝っころがれる。遊びに来た友だちが思わず寝ちゃったり、小さな子を連れてきても気兼ねなく過ごせたり。和室って、やっぱり、みんな落ち着くんだなと思うんです」。
引っ越してきた当時は北欧ブーム。和×北欧をめざして、今よりもずっとたくさんの物を持っていたそうですが、2年前に物が多いことに疲れて断捨離を決行。
「北欧のカラフルな食器や雑貨は、かなり手放しました。今は、少しでも迷ったら買いません。家に物が増えるのが嫌になったんです」。
そんな自宅で、休日は"趣味として"の写真を撮るというsueさん。ふだんは、フォトスタジオに勤め、写真を撮る仕事をしていますが、撮るのは人物ばかり。自宅では、まったく違う世界観の写真を撮ることを楽しんでいます。お花や和菓子を買ってきてスタイリングしたり、ディスプレイしたり。「私のお休みはいつも平日なので、子どもは学校、夫も仕事。だから自分だけのお楽しみです」。いつもは、部屋にはほぼ何も飾らず、すっきりした空間の心地よさを楽しんでいますが、このときとばかり、しまってある大好きな食器や花器、そしてドライフラワーなどを取り出します。
「暗い部屋だから、窓際にテーブルや台を出して、撮影します。季節を意識して和菓子やお花を選んで、ディスプレイしてひたすら撮る。無になるので、2~3時間はあっという間で、リフレッシュします」。
納得いく写真が撮れたら、お菓子を食べ、器やドライフラワーは片づける。元のすっきり空間に戻します。棚に飾った物も、すべてすぐに片づけて、何もない状態に戻すというから驚きです。
「猫が倒しちゃうからというのがきっかけなんですが、いつも出しっぱなしじゃないと、取り出すたびに新鮮。おかげで、物をたくさん持つ必要がなくなりました」。
せっかく持っているのだから、使わなければもったいない。しまいっ放しでは、物がかわいそう。つい、こんなふうにも考えてしまいがちですが、見ているようで見ていなく、どれもこれもほこりをかぶっている……。そんな状態で飾っているより、物をじっくり愛でて楽しい時間をもらっているので、むしろしっかり物を慈しんでいるとさえ言えるのかもしれません。
心から好きな物を少しの量だけ持ち、数時間だけ楽しんで、またしまう。物との新しいつきあい方と言えそうですが、おかげでいつも部屋はすっきり。そして、気持ちもリフレッシュ。自分を飛び切りご機嫌にしてくれる、短時間のお楽しみです。
#ディスプレイは入れ替え制
祖母の嫁入り道具だった食器棚を引き継いで大切にしています。撮影用のディスプレイに使う花器はここから。ほかの雑貨は押し入れの箱の中に。
#畳の部屋が好きなんです
和室2間と奥の台所がsueさん一家のスペース。夜はここにふとんを敷いて寝ています。すっきりしたデザインの家具を選び、モダンな和空間に。
#鉄びんで湯を沸かす
鉄びんは、写真を撮るときのスタイリングに欠かせない道具。写真のなかで構図を引き締めてくれる存在ですが、もちろん、日常にも使っています。
#陽のあたる場所で撮影中
縁側のそばに台やテーブルを移動させて撮影するのが定番。「暗いから」とのことですが、インスタには陰影が美しい、趣ある写真が並びます。
#食べたいで選んでます
和の空間が好きなsueさんは、和菓子も好き。食べたい物を買い、お休みの日にスタイリングして写真を撮り、その後ゆっくりいただきます。
#お気に入りだけ並べて
棚を飾るのも写真を撮るときや、人が来るときだけ。「この後片づけてしまうので、棚は空っぽのときでも絵になる物を選んでいます」。
参照:『サンキュ!』2021年7月号「わたしのHappyのつくりかた」より。掲載している情報は2021年5月現在のものです。photo:waki hamatsu text:kyoko kato 編集/サンキュ!編集部