「夕飯まで居座るママ友」「勝手に子どもをインスタにアップ」迷惑すぎるママ友は、放置すると夫婦関係も終わらせることに!?
2024/01/29
ママ友トラブルが夫婦関係にヒビを入れることもあるそうです。恋人・夫婦仲相談所の所長である三松真由美さんに解説してもらいます。
- 超迷惑なママ友に出会ってしまうとどうなるのか……
- ママ友を避けるためにお受験を決意するも、夫は反対……
- わが子を勝手にインスタで公開するママ友。夫は「気にしすぎ」と冷たい
- ママ友トラブルで夫婦関係を崩壊させないためにはどうすればいい?
超迷惑なママ友に出会ってしまうとどうなるのか……
お子さんがいらっしゃる方なら、保育園に学校、習い事や塾、公園やご近所など、さまざまなところでおつきあいのあるママ友がいますよね。
筆者は子どもが小さいころ、全国規模の大型ママさんサークルをつくって活動していたのでママ友事情には詳しいのですが、それは一昔まえのこと。ネット環境が整い、SNSの普及で日本のママ友事情は大きく変化しました。
笑いあって支えあって「出会えてよかった!」というママ友ならいいのですが「なんでこんな人と出会っちゃったんだろう……」と泣きたくなるママ友もいませんか?そんな人のことを「友」とは呼びたくないでしょうが、呼称としてママ友の範疇に入れておきます。
今回は、超迷惑なママ友に出会ってしまった方の例をご紹介します。
ママ友を避けるためにお受験を決意するも、夫は反対……
まどかさん(仮名)を悩ますママ友は、4歳の長男A太の幼稚園のクラスメイトの母、B子。B子の得意技はアポなし訪問。長男が幼稚園から帰宅すると、週に約3日は10分後にインターホンが鳴り、「こんにちはー。うちのC介がA太君と遊ぶ約束をしていたので」とB子の声が響きます。
「A太、C介君と遊ぶ約束したの?」
「えー?わかんない」
とは言ったものの、相手はもう玄関にいるので毎回家に入れざるを得ません。
夫が帰宅しても「お邪魔してまぁす」と涼しい顔で居座る
「ごめんね、ちょうどオヤツの時間なのに。C介、A太君のお家で一緒におやついただく?」と、まどかさんが聞く前からおやつをごちそうになる気まんまんのB子。毎回この調子で手ぶらで来て、親子でおやつを食べるんだとか。
「おやつも無神経だと思うけど、ノーアポで来るのが最悪。さらに子どもだけ置いて帰るのではなく、自分も居残るのが最悪。もっとひどいのが『家に帰りたくない』と言って、18~19時までわが家に居座ること。夫が帰宅しても『あら、お邪魔してまぁす』と涼しい顔で帰るそぶりも見せずに、タレントの話とか、ネットニュースのトピックの話題を次から次へと……」
アポなし訪問を咎めると大号泣……関係を断つためにお受験を決意
たび重なるアポなし訪問に耐えかねたまどかさんが、「予定を聞かずに来られると困るんです」とガツンとB子に言うと、「義母に嫌われていて自分は家に居場所がないの。まどかさんしか頼れる人がいないのに、私を嫌いにならないで」と大号泣。
B子の取り乱した様子にまどかさんもすっかり怖くなり、それ以上は言えなくなってしまいます。夫と、もうひとりの仲がいいママ友に相談したら「A太がいじめられるようになったら困る」から静観しようということに。
「地元の小学校だとB子と縁が切れないので、A太のお受験を考えています。学校が違えば縁も切れるのではないかと思って……」。
しかし、受験に反対の夫はそこまですることかと、機嫌が悪くなってしまいます。やっかいなママ友のせいで夫婦関係にまでヒビが入りかけている……というケースのご紹介でした。
わが子を勝手にインスタで公開するママ友。夫は「気にしすぎ」と冷たい
続いて紹介する事例では、ママ友トラブルが原因で夫との価値観のズレが露わになってしまいました。
ひとみさん(仮名)を悩ますママ友は、7歳の次女D香が通う小学校の同級生の母、E子。E子は自称「子育て系インスタグラマー」。自分の子どもや子育ての様子を写真に撮り、キラキラ加工して頻繁にアップしています。
一方、ひとみさんは「個人情報はさらしたくない」という主義で、Twitterやインスタのアカウントはありますが、発信は一切していません。
家の中を勝手に公開され、子どもの顔も未加工で発信
しかしある日、小学校の別のママ友から「ひとみさんちのリビングステキね。赤いソファーはIKEA?」と聞かれてびっくり。自宅の写真をSNSに上げたことはないはずなのに……。
また別の日にはほかの知人から「夕食がファーストフードの日って、よく見るけど、旦那さんもOKなの?」と聞かれて「???」と困惑。
ここで勘づいたひとみさんは、あわててE子のインスタをチェック。するとそこには……。
【Hさんのリビング。某北欧メーカーの家具で統一♪】
とひとみさんのリビングの写真が堂々とアップされていました。また別の投稿では
【Hさんの家で夕食を食べました♪】
と大手ファーストフードの写真もアップされていたそうです。
「勝手にわが家のインテリアが公開されていて怖くなりました。E子に『リビングがおしゃれね』とほめられたことはありますが、写真を撮られていたとは気づきませんでした。また、確かにわが家で何度かE子が夕食を食べていきました。でもE子は『ウチの娘は好き嫌いが多いからお宅のごはんはいらないわ。自分で買ってきたから、私たちはそれを食べるから気にしないで』と、うちのごはんを食べずに親子で持参したファーストフードを食べていたんです。その食事だけを写した写真がアップされたから、わが家の夕食そのものがファーストフードであるかのような誤解されるはめに……そのほかにも隠し加工なしでD香とE子の娘が遊ぶ写真も掲載されていました。子どもの顔出しなんて、絶対に避けていたのに」。
「“いいね”がたくさんついているのに……」と悪びれた様子もないママ友
その後ひとみさんからE子に抗議をして、該当の投稿は全部削除させました。しかし、娘がE子の娘と遊ぶたびに「また写真を撮られて公開されるのでは」と気がかりで、E子のインスタを毎日チェックしてストレスはたまるばかり。
夫は「SNSするのが普通の時代に、君が気にしすぎなんじゃないか。僕もFacebookにソファーの写真をアップしたよ」と首をかしげます。
「リビングの写真の件もE子は『削除はもったいないよ。“いいね”がたくさんついているのに』とか、娘の写真も『かわいらしく撮れているから大丈夫よ』と言っていて、認識が違いすぎて怖いです。私にとっては“いいね”なんて何の価値もないのに」。
プライバシーの問題、SNSとのつきあい方など、お互いの価値観の違いを理解し、それを尊重してくれるママ友でないと、写真ひとつで大きなトラブルになる事例です。また、そのトラブルを通して夫との価値観のズレも浮き彫りになってしまっています……。
ママ友トラブルで夫婦関係を崩壊させないためにはどうすればいい?
子どもを通してご縁ができるのがママ友。子ども同士が仲よければ、簡単に縁が切れないのが恐ろしいところです。わが子に「〇〇ちゃんとは遊んじゃいけません」と告げ「なんで?」と聞き返されたときにどう切り返すか?これを考えるだけでも、ママ友問題の困難さがわかります。
また、今回の事例ではどちらもママ友問題がきっかけで、夫との関係性にも悪影響が生じてしまいました。この記事を読んでいる夫の皆様、ママ友問題を他人事と思ってはいけません。そのトラブルはいずれ自分自身にも降りかかり、夫婦関係を崩壊させるかもしれません。
そうならないためにも、日ごろから夫婦間での認識のすり合わせは重要。とくに、SNSのルールはきちんと決めてください。そこがぶれると子どもも混乱してしまいます。
ちなみに、困ったママ友を別のママ友が成敗してくれた……というケースもよくありますが、それをあまり声高に夫へ伝えすぎるのは要注意。夫からすれば、どちらもママ友なわけで「ママ友の悪口を言う妻を見るのは気分いいものではない」と思われかねません。伝え方には要注意ですね。
◆監修・執筆/三松 真由美
会員数1万3,000名を超えるコミュニティサイト「恋人・夫婦仲相談所」所長として、テレビ、ラジオ、新聞、Webなど多数のメディアに出演、執筆。夫婦仲の改善方法や、セックスレス問題などに関する情報を発信している。『堂々再婚』『モンスターワイフ』など著書多数。