「光栄です」はどう使う?よく使う日本語の正しい使い方と間違った使い方を解説
2022/04/27
日常生活やビジネスで使う日本語、正しく使えているか不安なことってありませんか?よく調べないまま使っていると、間違った使い方をしているかもしれません。
多くの人が意味をよく理解せずに使っている言葉がけっこうあるので、注意が必要です。
意味を間違えやすい日本語の言葉や言い回しについて、国語科教員免許を持つライターのdanngoさんが解説します。
「光栄です」の意味とは?
「光栄」という言葉は、名誉に思うこと、誇りに思うことをさす表現です。
「光栄です」と言うと、目上の人にほめられたとき、重要な役割や肩書を与えられたとき、地位のある人と関わりを持ったときなどに誇らしく思う気持ちを表現できます。
ありふれたよろこびではなく、自分にとってめったにないことで、その恩恵に感謝するニュアンスが含まれます。
「光栄です」のほかに、「光栄に思います」「光栄に存じます」という表現もあります。こちららは同じ意味ですが、より丁寧な印象を与える言葉です。
「光栄です」の正しい使い方、例文は?
「光栄です」という言葉は、ほめられたときや名誉に思うできごとに直面したときなどに使います。
具体的には、以下のように使うといいでしょう。
・長いあいだ憧れていた先生に直接お会いすることができ、光栄に存じます。
・営業成績に関して、社長じきじきにお褒めの言葉を頂戴したことは身に余る光栄です。
目上の人に使ってもいい?だめ?
「光栄です」は目上の人に対して使う言葉です。
相手を立てるときや相手への尊敬の気持ちをあらわすときに使うことも多いので、ここぞというときに言ってみるとよいでしょう。
間違いやすい「光栄です」の誤った使い方
この言葉は、目下の相手には使いません。使ってはいけないわけではありませんが、言われた側は違和感を覚えるでしょう。
したがって、以下のような使い方は避けるのがおすすめです。
・君のような若手社員に慕われることを、光栄に思うよ。
・直属の部下の山下君がサプライズで誕生日祝いをしてくれた。光栄だね。
後輩や部下など目下の相手に対して「光栄です」と似たようなニュアンスを伝えたいときは、「うれしいです」「ありがとうございます」などの表現を使いましょう。
みなさんは「光栄です」という言葉を正しく使えていましたか?
世代間で理解度に差があることも多いので、年の離れた人に対して使うときは特に気をつけましょう。
ただ、間違って使われているうちに言葉の意味が少しずつ変わっていく可能性もあります。
正しい意味を理解したうえで、相手が間違って使っているときは柔軟に受け入れるのが大人の対応かもしれませんね。
◆記事を書いたのは・・・ danngo
国語科教員免許と漢検準一級を持つ、アラフォーの 主婦。二児の母で、子育て関連の記事を書くのが得意です。本を読むのが大好きですが、一度読み始めると家事がおろそかになってしまうのが悩み。子どもの遊び相手をすると本気になりすぎて怒られ、家事は手抜きになる一方です。甘いもの、日本の古いものをこよなく愛しています。