戦う老若男女の手

【料金もわかる】知ればホッとする!?親と私、年をとったらどこに住むの?を調べてみた

2022/05/29

年をとったらどこに住む? 高齢者向けの施設によって費用や受けられるサービスはまちまち。老後の暮らしに詳しいプロに、最新事情を聞きました。

<教えてくれた人>
ファイナンシャル・プランナー 畠中雅子さん
老後の住まいやお金事情に詳しく、住み替えアドバイスなどを積極的に行う。国内外の高齢者施設へ足を運び、利用者の視点で見た細やかな情報を発信中。

特養とケアハウスは所得で費用が変わる

「一般の住宅と同様に、高齢者施設も都市部ほど利用料が高く地方や郊外は安い。予算が不安なら、郊外や地方にも目を向けて探すのも一案です。周りの環境、食事、手厚く介護してくれるかなど、重視するポイントは人それぞれなので、いろいろ見て検討してみましょう」(畠中さん)。

【老後の住まい●1】特別養護老人ホーム

老人ホーム
byryo/gettyimages

【特徴】
特養と呼ばれ、要介護3以上で申し込める公的施設。入居費用が比較的安く、介護の優先度が高い人、住民票がある人から入居できるため、待機者が多いエリアもある。一度入居できれば、原則として最期までいられる。

【入居一時金】
なし

【月額】
利用料+居住費+生活費
5万~24万円程度

【所得による減額(原則)】


【部屋】
個室、相部屋
※風呂は共同の場合が多い

【スタッフ数】
スタッフ1:入居者3

【食事サービス】


【安否サービス】


【介護サービス】


【医療連携】
施設による

【看取り】
施設による

【老後の住まい●2】有料老人ホーム

介護施設のソファとテーブル
kazuma seki/gettyimages

【特徴】
食事や家事支援など基本的な高齢者向けサービスが整った住居施設。「介護付」が頭につく特定施設の場合は、要介護の人は常駐スタッフによる24時間・365日体制の介護を定額制で受けられる。

【入居一時金】
0~数千万円(1億円以上も)

【月額】
家賃+管理費+生活費
13万~80万円程度
※一時金0の場合は高くなる

【所得による減額(原則)】
×

【部屋】
個室、相部屋
※風呂は共同の場合が多い

【スタッフ数】
施設による

【食事サービス】


【安否サービス】


【介護サービス】
介護付 :〇
(「介護付」以外は入居しながら外部の介護サービス利用はできる)

【医療連携】
施設による

【看取り】
施設による

【老後の住まい●3】ケアハウス(自立型・介護型)

介護施設の多目的室
kazuma seki/gettyimages

【特徴】
地方公共団体からの補助金があり、安い利用料で入居できる施設。自立者用の「自立型」、要介護者用の「介護型」、2つをカバーする「混合型」がある。混合型は、介護が必要になったら施設内で介護が受けられる。

【入居一時金】
0~数百万円程度

【月額】
家賃+管理費+生活費
7万~14万円程度
※一時金0の場合は高くなる

【所得による減額(原則)】


【部屋】
個室(2人部屋も一部あり)※風呂は共同の場合が多い

【スタッフ数】
施設による

【食事サービス】


【安否サービス】


【介護サービス】
自立型 :× 介護型 :〇
(自立型は入居しながら外部の介護サービス利用はできる)

【医療連携】
施設による

【看取り】
自立型 :×介護型 : 施設による

【老後の住まい●4】シニア向け分譲マンション

【特徴】
60歳以上などの年齢が高い人が入居できる分譲マンション。レクリエーションのための施設が充実しているところも多く、一般のマンションより管理費は高め。資金に余裕がある、比較的元気な高齢者に向いている。

【入居一時金】
分譲価格

【月額】
管理費、ローンによる

【所得による減額(原則)】
×

【部屋】
通常のマンションと同じ

【スタッフ数】
施設による

【食事サービス】
施設による

【安否サービス】


【介護サービス】
×(入居しながら外部の介護サービス利用はできる)

【医療連携】
施設による

【看取り】
施設による

【老後の住まい●5】サービス付き高齢者向け住宅

【特徴】
見守りサービスや生活相談などが受けられる、マンションタイプの賃貸住宅。通称・サ高住。フロント機能があり、荷物の預かりなども頼める。自分らしくマイペースに暮らしたい高齢者に向き、利用料は全額自己負担。

【入居一時金】
数十万円程度

【月額】
家賃+管理費
10万~20万円

【所得による減額(原則)】
×

【部屋】
通常のマンションと同じ

【スタッフ数】
施設による

【食事サービス】
施設による

【安否サービス】


【介護サービス】
×(入居しながら外部の介護サービス利用はできる)

【医療連携】
施設による

【看取り】
施設による

所得が低くても入りやすい!「ケアハウス」ってどんなところ?

自治体の助成を受けているため、入居者の収入によるが費用は総じて安いのが特徴。独立した生活に不安のある60歳以上なら入居できる。

【例】ケアハウス すずらん苑(埼玉県)

自分のペースで暮らすことを大切にするケアハウス。1人部屋のほか2人部屋もあり、2人部屋(図)は1人が60歳以上なら利用できる。季節感ある食事が3食つき、さらに居室にもミニキッチンがある。全部屋に緊急通報システムが設置され、協力病院があり、特養も併設されているので安心して暮らせる。富士山が見える大浴場や、買い物などに便利な無料巡回バスもある。

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【住】埼玉県蓮田市大字閏戸1885
【問】048・766・4165
入居一時金:200万円~ 月額:8万2570円~
※入居一時金は管理費に充当
(20年均等償却、退所時に残金返却)
部屋数:個室47室、2人部屋3室、ゲストルーム1室
スタッフ数:6人 現入居者数:40人(平均年齢:約84歳)
設備:大浴場、食堂、地域交流室

※一般的な例になります。詳細は各施設にご確認下さい。

参照:『サンキュ!』2022年6月号「年をとったら、どこに住むの?」より。掲載している情報は2022年4月現在のものです。監修/畠中雅子 間取りイラスト/長岡伸行 取材・文/渡辺ゆき 編集/サンキュ!編集部

 
 

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