「閑話休題」はどう使う?よく使う日本語の正しい使い方と間違った使い方を解説
2022/08/13
日常生活やビジネスで使う日本語、正しく使えているか不安なことってありませんか?よく調べないまま使っていると、間違った使い方をしているかもしれません。
多くの人が意味をよく理解せずに使っている言葉がけっこうあるので、注意が必要です。
意味を間違えやすい日本語の言葉や言い回しについて、国語科教員免許を持つ ライターのdanngoさんが解説します。
「閑話休題」の意味とは?
「閑話休題」という言葉は、脱線していた話の内容を本題に戻すことをあらわします。
辞書をひくと、「閑話」には「ゆったりとした静かな話」という意味のほかに、「むだ話」という意味も見つかります。
「休題」は「それまでの話をやめること」の意味。
つまり、「むだな話をやめること」という意味のある言葉なのです。
「ところで」「それはさておき」と似たようなニュアンスを持ちます。
「閑話休題」の正しい使い方、例文は?
「閑話休題」という言葉は、本題から外れていた話をやめて本筋に戻すときに使われます。具体的には、こんなふうに使うといいでしょう。
・閑話休題、先ほどから議題にあがっていた予算の件はどうしましょうか。
・ずいぶんと余計なことで盛り上がってしまいましたね。閑話休題、例の計画を考えましょう。
目上の人に使ってもいい?だめ?
「閑話休題」はビジネスシーンでもよく使われます。
目上の人に使ってもとくに問題のない言葉です。
間違いやすい「閑話休題」の誤った使い方
「閑話休題」という言葉は漢字だらけでわかりにくく、よく間違われる言葉です。
「休題」を「本題からそれた話」と解釈してしまうからなのか、「本題とは違う話をします」という意味で使ってしまうことが多いです。これでは、意味が逆ですね。
したがって、以下のような使い方は誤りです。
・節電するにはエアコンの設定温度を上げるのがおすすめです。閑話休題、新しいエアコンがほしいのですよね。
・次の会議は15日の予定です。閑話休題、15日は僕の誕生日なのでお祝いメール待っています。
本題から外れてしまう話をしたいときは「余談ですが」「ちなみに」という言葉が使えます。
みなさんは「閑話休題」という言葉を正しく使えていましたか?
世代間で理解度に差があることも多いので、年の離れた人に対して使うときはとくに気をつけましょう。
ただ、間違って使われているうちに言葉の意味が少しずつ変わっていく可能性もあります。
正しい意味を理解したうえで、相手が間違って使っているときは柔軟に受け入れるのが大人の対応かもしれませんね。
◆記事を書いたのは・・・ danngo
国語科教員免許と漢検準一級を持つ、アラフォーの 主婦。二児の母で、子育て関連の記事を書くのが得意です。本を読むのが大好きですが、一度読み始めると家事がおろそかになってしまうのが悩み。子どもの遊び相手をすると本気になりすぎて怒られ、家事は手抜きになる一方です。甘いもの、日本の古いものをこよなく愛しています。