イベントいっぱいの年末年始帰省!オット実家での立ち回りの正解
2022/12/27
新型コロナウイルス感染拡大の第8波の懸念がささやかれつつも、3年ぶりに行動制限のない年末年始を迎えようとしている2022年の師走。久しぶりに「帰省ウツ」な気分の方も少なくないかもしれません。
そこで今回は、帰省しなければならない妻たちに向けた、夫の実家での振る舞い方のポイントについて、「恋人・夫婦仲相談所」の所長を務める三松真由美さんに教えてもらいました。
ポイント1:情報のアップデート
久々の帰省でまず気をつけたいのは「情報のアップデート」。
夫の実家の様子に変化がないかどうか、事前に夫に確認をするなどして、リサーチしておきましょう。ご両親の健康状態、認知機能、経済状況の変化、ペットの有無、おうちの老朽化などなど……長期間ご無沙汰していると小さなことに気づけません。
「以前は入れ歯ではなかった義母も最近では歯が悪くなり、硬いものは食べられないらしい」(実花さん40代)
「昨年、『義父が庭で転倒、骨折して大変だった』とは聞いていたが、会ってみたら一気に認知症が進んでいたことが分かった」(由美さん 50代)
などのことは、行ってみてから気づくと対応が難しいです。事前に情報を得て対策をしておかないと、うっかりと地雷発言をしてしまい、どのように対応すべきか即時判断できずにパニックになるおそれもあります。
ちなみに私の友人は「きれい好きだった義母が弱っていて、掃除が行き届かず衛生状態が悪くて、1日いるのが苦痛だった」と嘆いていました。
ポイント2:お土産は日持ちのするものを多めに
前項のように「実家の状況」が変わっている可能性もありますので、持参するお土産は予備を含めて少し多めに、そしていつもと違う種類の物も持参しておきましょう。
久しぶりの「行動制限なし」なので、例年は来ていなかった遠くの親戚が本家に集まって大人数というシーンも考えられます。
「久しぶりにお盆に帰省したら、夫の姉が離婚して実家に出戻り、ラスボスとして君臨していた。持参したお土産が足りなくて血の気が引いた」(彩佳さん 30代)
「昨年の帰省土産はマカロン。『こんなの初めて!』と義母には好評だったが、賞味期限が短いため、近所に配るのには不適切だった。今年は日持ちのするものを選ぶつもり」(奏さん 20代)
そのほかには、食品・お菓子であれば衛生対策のため「個包装」になっているか?年末年始は冷蔵庫が混雑する時期なので、常温での保存がOKか?なども、成功するお土産のポイントです。
ポイント3:お年玉は金額を相談しておく
帰省先に甥、姪がいるようなら、お年玉を準備して帰省することも忘れずに。お土産と同じく、こちらも久しぶりに集まる親戚の数が読めない場合は、多めに持参すると安心です。
「『面倒だから全員一律5,000円でいいよ』という夫の指示に従って甥・姪一堂に配ったところ、夫の姉から『小学生に5,000円は多すぎる。もっと考えて渡して』と怒られました。夫の言うとおりにするんじゃなかった(怒)」(真奈美さん 30代)
といった無駄な諍いを避けるためにも、親戚家族との事前相談も忘れてはいけません。
「我が家も義弟夫婦も第一子はまだ2歳。『お年玉は現金ではなく絵本にしよう』と事前に相談をしました。どんな本を贈ろうか、選ぶのが楽しみです』(紗英さん 30代)
ちゃんと認識をすり合わせれば、このように楽しいひとときが過ごせるでしょう。
ポイント4:「よい嫁」でいることに執着しない
「義父から可愛がられたい」「義母から良い嫁と思われたい」「夫の親戚ともうまく付き合いたい」「夫の兄弟とも仲良くなりたい」……皆さんそれぞれ、優等生的な希望をお持ちでしょう。しかし、現実は甘く有りません。
相手からよく思われたいと思うあまり、自分の意見を言えなかったり、本当の姿を押し隠したりして日々を過ごしていると、ストレスは最大限に。次回からも夫の実家への帰省が辛くなってしまいます。
「義母とは根本的に考え方が合わないので、最近は、無理に合わせることをやめました。相手の意見を否定はしませんが、『そうなんですね。でも私はこう思います』と言うようにしています。これで帰省ストレスが激減しました」(聡美さん 30代)
「今まで、几帳面な義母に嫌われないように自分のおおざっぱな性格を隠していたのですが、だんだん『どうでもいいや』と思えるようになってきました。人の性格はそれぞれ違って当たり前。夫にとって『良い妻』であれば、義母にとっての『良い嫁』でなくてもかまわない、って割り切っています」(清良さん 40代)
「理想の嫁姑関係」「理想の嫁」に固執すると辛くなります。それが帰省ストレスを倍増させる原因にもなります。ときには理想を手放して「嫌われる勇気」を持つと、帰省ブルーが吹き飛ぶ可能性はあります。
世間一般、姑さんや舅さんが苦手という風潮ですが、距離感さえつかめば、数日間は楽しく過ごせます。お姑さん側に聞いた話で、おもしろい話があります。
「21歳の金髪ピアス嫁が息子と一緒に帰省し、どうなることかと思ったが、メイクの仕方をていねいに教えてくれたり、推しのイケメン俳優のSNSのフォロー方法を教えてくれたり、サブスクでドラマを観られるよう設定してくれたりで、とても楽しかった」とのこと。さらに近所のスーパーのコスメコーナーで1時間一緒に化粧品選びをして、緑のメッシュを入れてくれたそうです。
料理や片付けはほどほどに、ご両親と共通に楽しめることを見つけて一点特化で接すると、意外に打ち解ける可能性があるということですね。
◆監修・執筆/三松 真由美
会員数1万3,000名を超えるコミュニティサイト「恋人・夫婦仲相談所」所長として、テレビ、ラジオ、新聞、Webなど多数のメディアに出演、執筆。夫婦仲の改善方法や、セックスレス問題などに関する情報を発信している。『堂々再婚』『モンスターワイフ』など著書多数。