ひとつの投稿で人生が終わる?本当にあったSNS離婚の怖い話
2024/09/24
離婚の原因はさまざまですが、最近は妻・夫によるSNS投稿が原因で離婚……なんてケースもあるそうです。そこで今回は、恋人・夫婦仲相談所の所長である三松真由美さんに“本当にあったSNS離婚”について教えてもらいました。
SNSトラブルが原因で夫婦間に亀裂が…
私たちの生活に欠かせないものとなったSNS。便利な反面、使い方を間違えたり、アップした内容が不適切であったりするとすぐに炎上し、その対応に追われることも日常となりました。とくに有名人などの場合はマスコミも巻き込んだ集団バッシングに発展し、最悪の場合、仕事や社会的な地位を失う事態に陥る事例も生まれています。これも「またかよ」と捉えるほど件数は増大。
一般人であれば大炎上することは多くありませんが、それでも人間関係やビジネスに大きなマイナス影響をもたらすことがあります。今回はSNSのトラブルが夫婦間に亀裂を生んだ例をご紹介しましょう。
SNS巧者のはずが、たったひとつの投稿で身バレしてしまい
ケイスケさん(30代/仮名)は、ふだんから複数のSNSを並行して使っています。仕事上で付き合いのある人とはFacebookで、趣味の食べ歩きに関する発信はInstagramやTikTokで、そして日々のつぶやきはXで、といった具合に用途に応じて使い分けています。
実名でやっているFacebookはもちろん、匿名ではあるものの、友人とお互いにフォローしあっているインスタはほぼ身バレしているのと同じですから、投稿内容に不適切なものがないように注意をはらっています。
しかしXだけは匿名かつ友人にもアカウントを知らせていないため、実名では言えないような際どい内容も発信可能。職場では穏やかな課長、家庭では優しいパパであるケイスケさんですが、ふだんの姿からは想像できないような毒をXで思いっきり吐いて、ストレスを発散していたそうです。
そんなケイスケさんのブラックなXのアカウントは、思わぬことから身近な人に知られることとなってしまいました。
きっかけは仕事から帰宅途中の電車内で、トラブルと遭遇したこと。
ケイスケさんと同じ車両に乗っていた酔っ払いが、車中で暴れて他の客とトラブルになり、その騒ぎを聞いて駆け付けた駅員と酔っ払いが大立ち回りを演じたおかげで、電車がその駅で立ち往生し、ケイスケさんも家に帰るのが大幅に遅れてしまったことがあったそうです。
ふだんならあまりXに写真を載せないケイスケさんですが、その日はたまたまその酔っ払いが自分の友だちに髪型も顔もそっくりだったことから、何気なく騒動の写真をXにアップし、「酔った●●みたいな野郎が暴れやがったせいでクソ電車が止まりやがった。帰れねーー!●●も駅員もぶっ殺したろか」とつぶやきました。
もちろん、写真に位置情報は含まれていませんでしたが、特定の時間に特定のトラブルが、どの路線に起きたかは少し調べれば見つけることはできます。そしてそこから、その路線を通勤ルートとし、その時間帯に乗っていた人々の特定が進みます。
さらに極めつけはこの酔客を「●●と似てる」称したことから、アカウントの主は●●さんの知人であるはず…などなど人物のしぼり込みが進み、気がつけばこのXの毒アカウントがケイスケさんのものであるということが、妻にも会社の同僚にもばれてしまったのです。
たった1枚の写真でもそこに含まれる情報量はとても大きく、これが一気に本人特定を進めるカギになることはよくあります。
ケイスケさんもそれをわかっていて、Xにはほとんど写真は載せていなかったのに、今回ばかりはトラブルの主が知人に似ていたことから、つい面白がって写真を載せた。しかもリアルタイムで載せたことが、決定打になってしまいました。
社内では距離を置かれ、妻はあきれかえって口をきかなくなりました。ケイスケさんは、そのストレスからまた別アカウントを作成。
あいかわらず反社会的発言、周囲の人への罵詈雑言など毒アカウントを続けていますが、今やそれは妻にすべて把握されるところになっています。
このXの毒アカウントがバレて以降、ケイスケさんは妻からの尊敬を失い、冷たい空気が流れるようになったことは言うまでもありません。妻は今は黙っていますが、夫婦仲相談所に来られたくらいです。今後どうなるか、赤色点滅信号の夫婦関係です。
SNS離婚は今後増えるかも…?
何を発信するのも自由なSNSですが、投稿したつぶやきは全世界に向けて発信され、一度広がってしまうと完全に取り去ることは困難です。
一時の毒吐きで自分のストレス軽減になっても、1万倍返しで毒が戻ってくると熟知しなければなりません。
SNSが原因の離婚…今後増えるような気がしています。