SDGsとは「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」のこと。人々が安定して暮らしていくために定められた、2030年までに達成すべき具体的な目標を指します。サンキュ!読者の皆さんも、SDGsについて耳にする機会も増えてきたのではないでしょうか?
最新トレンドや社会問題について調査するサンキュ!STYLE取材班が、最新のSDGs 情報をご紹介する連載「39SDGs WeeklyNews」。今回は、サンキュ!STYLE 取材班のむらせがお届けします。

- Topic1.今年も全国の大丸・松坂屋で開催!家庭で不用になった衣類をリユース・リサイクル、さらにクーポンまでもらえるエコなキャンペーン
- Topic2.脱脂粉乳がTシャツになる!?地球にも人にもやさしいサステナブルウェアが誕生
- Topic3.アーバンリサーチが、椎茸から生まれた染料でムラ染したTシャツを発売!
- 明日がちょっといいミライに!今日のワンステップ
Topic1.今年も全国の大丸・松坂屋で開催!家庭で不用になった衣類をリユース・リサイクル、さらにクーポンまでもらえるエコなキャンペーン
株式会社 大丸松坂屋百貨店では、家庭で不用になった衣類や靴・バッグなどを大丸・松坂屋の店頭で回収し、リユース・リサイクルを推進する「エコフ キャンペーン」という活動をおこなっています。2016年から続くこの活動で集まったアイテムは、2025年6月時点で796点を超え、約2,326トンに達しました。
回収された衣類や雑貨のうちまだ使えるものはリユースされ、着用が難しいものは反毛繊維などにリサイクルされるそうです。
家庭で不用になった衣料品・靴・バッグ(期間中、1人合計9点まで)を店頭に持ち込みすると、引き取り1点につき5,500円のお買い物ごとに1枚利用できる500円分のアプリクーポンが進呈されるなど、私たち消費者にとってもうれしいこちらのキャンペーン。9月から10月にかけて全国の大丸・松坂屋で順次開催されるので、最寄りの店舗の日程をご確認くださいね。
Topic2.脱脂粉乳がTシャツになる!?地球にも人にもやさしいサステナブルウェアが誕生
株式会社Blueprint oneは、在庫過多が社会課題となっている国産脱脂粉乳の消費促進と新たな価値創出を目的に、自社ブランド「moment of MILK」による脱脂粉乳を繊維にアップサイクルしたアパレル商品の正式販売を開始しました。
コロナ禍による生乳消費停滞で、全国の酪農家は生乳生産の抑制を強いられました。さらに経営コストの高騰も重なり、思うように生乳が生産できない状況が続き、酪農家の廃業が進みました。特に、脱脂粉乳の在庫量が過剰となっており、在庫調整のため現在も特別な対策が続けられています。
そんな中、脱脂粉乳を繊維にアップサイクルする取り組みが注目されています。脱脂粉乳から抽出したカゼインとレーヨンを混合した半合成繊維は、シルクに近い滑らかな肌触りと風合いが特長なのだそう。汗をかいても蒸れにくく快適に着られるほか、速乾・撥水加工が施されており機能性も抜群です。食べるだけでなく着ることでも酪農業を応援できるこちらの取り組みは、今後商品を選ぶうえでの新たな選択肢のひとつとなりそうですね。
Topic3.アーバンリサーチが、椎茸から生まれた染料でムラ染したTシャツを発売!
株式会社アーバンリサーチは、ホクト株式会社、一般社団法人Esと連携し、アーバンリサーチのブランド「THE GOODLAND MARKET」から「一番採り生どんこ(R)」の栽培時に発生する茶色い液体を染料として使用したTシャツを発売します。
ホクトは「一番採り生どんこ(R)」の栽培に関わる作業員の衣服に茶色い液体が付着した際、洗濯しても落ちないことに着目。Esとの共同開発で、「椎茸カラー」として染料を商品化しました。今回発売される商品は、製品の一部にオーガニックコットンを使用したTシャツに、北斗の椎茸染料で職人が手作業でムラ染をしたもの。椎茸染料のほか、ウーロン・よもぎ・栗の工場や農場で出た残渣を再利用した染料でムラ染したTシャツも同時に発売されるそうですよ。
明日がちょっといいミライに!今日のワンステップ
SDGsと聞くと「ちょっと難しそう…」「自分には関係ない」と感じてしまいませんか?実はそんなことないんです!取り組みやすいこともたくさんあります。今週筆者がやってみたことをご紹介します。
もう着なくなった洋服どうする?色々な選択肢を調べてみた
今回は、普段私たちが身につけている洋服をテーマにした話題を取り上げてみました。中でも、Topic1でも触れた衣類のリユース・リサイクルについてもう少し調べてみました。
リデュース・リユース・リサイクル推進協議会によると、リユースには「使用済製品やその部品等を繰り返し使用すること」という意味があるそうです。つまり、まだ使える製品を形を変えずに繰り返し使用することを指しています。フリマサイトに出品したり、サイズアウトした子どもの洋服をお下がりとして譲ることもリユースにあたりますね。
一方、リサイクルは「廃棄物等を原材料やエネルギー源として有効利用すること」と定義されています。私が住む地域では、市役所などの市の施設に古着屋古布を回収するリサイクルボックスが設置されています。回収した古着・古布はウエスにリサイクルされたり、リユースされたりするそうですよ。
そのまま捨てればただのゴミになってしまいますが、もう少し「まだ使えないか?」という視点を持つことで、新たな活用方法が見つかるかもしれません。まずは身近なことから、できる範囲で取り組んでみませんか?
■執筆者…サンキュ!STYLE 取材班 むらせ
年中と年長の年子姉弟の母。家事・育児とのバランスに悩みながらもフリーライターとして奮闘中。サンキュ!STYLEにて暮らしをラクにする商品に関する記事を執筆中。